プロローグ ~他族転生~
初作品です!
よろしくお願いします!
魔歴4000年。
この世界には魔王呼ばれる男がいた。魔族が生まれて4000年、その歴史の中で最も強いと言われている男だ。
族は彼を魔王ディボルドと呼んだ。
「―――――退屈だ。この世界はつまらん。」
ディボルドは酒を飲みながら言った。
「酒もまずいし強いやつもいない。誰か俺を楽しませてくれる奴はいないのか……?」
「ディボルド様が強すぎるのですよ。」
ディボルドの横に立つ男が言った。この男はドリトスといい、ディボルドに仕えている者である。
「人族には面白い奴がいるのか?」
「人族は魔法でのみの我々と違い様々な武器を使いますからね、面白い者もいるんではないですか? まあディボルド様の敵ではないですけどね。」
ドリトスが答えた。
この世界は大きく分けると、人族、魔族と二種類の種族がいる。楽しく平和に生きる人族、自分の欲のためなら何でもする魔族というように、考え方の違いから分かり合えず、衝突することが多かった。しかし魔族の中にも人族のような寛大な考えの者もいた。例えるならディボルドだ。
「ふむ…。魔族とは元々考え方、生き方が合わなかったからな。人族として暮らしてみるか…。」
「そんなことが可能なのですか?」
「何を言う、俺に不可能はない。他族に転生する魔法がないなら作ってしまえばいいのだ。」
ディボルドはそう言うと床に魔法陣を描き始め、30秒程でオリジナル魔法《他族転生》を作ってしまった。そしてそのまま――――
「では行ってくる《他族転生》――― 」
「…はい? き、急すぎます!」
ドリトスのその言葉が終わった時には、そこにはもう残像のようなものしか残っていなかった。
「はあ…。 行ってしまった…。」
ドリトスのため息だけが、その場に響いた。
簡単に転生しちゃいましたね(笑)