表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

84/100

さいきょうのてんせいしゃ、見参!

「な……に!?」


 ガルムが驚きの声を発する。


 それも当然だ。

 さっきまで数十メートルは離れていたはずのキーアが、一瞬にして背後に回り込んでいたのだから。


「この……っ!」


 慌てたように剣を振り払うガルム。

 が、これも当たらない。


 彼が剣を振り終わった後には、キーアはまったく別の場所にいた。


 ――すなわち、ガルムの頭の上である。


「……ぐ、ぬぬぬぬぬ!!!」


「なるほど。ちょっとずつ、思い出してきました」


 激高するガルムとは対照的に、彼の頭上で無感情に呟くキーア。


「おいおいおい! キ、キーアっ!」


「下着が……見えてますぅ♡」


 真っ赤な顔で訴えかける女子チーム。しかしキーアはこんなこと気にもしないのか、絶賛サービス中である。


「ぐぐぐ……ふんが!」


 怒りが頂点に達したらしいガルムが、自身の頭めがけて拳を振るう。しかしそのときにはキーアは転移していたので、それが当たることはなく。


 滑稽なことに、自分で自分の頭をぶん殴る結末になった。


「ーーーーーーーーっぁぁぁああ!」


 うん。

 めっちゃ痛そうだ。

 可愛そうに。


「すごい……圧倒的じゃないか……」


 仰天した様子で目を見開くリュア。上位の学生たるガルムが一方的に弄ばれるなんて、想像もしていなかっただろう。


 俺とても、キーアの実力には目を見張るばかりだった。


 あれは転移術をさらに高度化したもの。高速で魔術を唱えることによって、従来の転移術よりもさらにスピードが高まっている。


 ……さすがは最強の転生者、というべきか。


 もちろん魔神だった頃の実力とは比べるべくもないが、ガルムとは明らかに格が違う。


「く、くそがっ! 俺様を馬鹿にしやがってぇぇええ!」


 ガルムはすっかり怒り狂ってしまったようだ。

 両目を血走らせながら、ぎろりとキーアを睨みつける。


「ぶっ殺す! ぶっ殺してやるぞぉぉぉおおお!」


「……わかりました。私も全力で応じましょう」


 って、おいおい。

 全力出す気?

 マジで?


 キーアは片腕を突き出すや、さらに魔力を解放する。


 と――

 さっきとは比べものにならない密度のオーラが胎動し、校庭が激しく揺れだした。


 木々が大々的にぐらつき始め、校舎すらも踊り出している。


「こ、これは……!」

「甚大なる魔力の発生……! とうに常人の範囲を超えてますね……!」


 乱れる強風に片手で耐えながら、リュアとミアが呟く。特にリュアは相当に驚いている様子だ。


「な……え、ええっ!?」


 あれほど怒り狂っていたガルムですら、これには仰天したらしい。目を点にし、ただただキーアを見つめている。 


「――いきますよ。終焉魔法のろく、セラフィック・ルクス・ゲート……!」


 ちょ、ちょっと待て!

 それリアヌが使ってた魔法じゃないか!


 んなもんぶっ放されたら、常人に耐えられるわけがない!


「わ、わああああああああっ!」


 幾筋もの光が、ガルムに向けて降り注いでいった。



2/10発売! あと16日!


さらに熱く、面白く……編集部の方々と協議しながら、いっそう磨きがかった書籍版を2/10に発売します!


下記の表紙画像をクリックしていただけると作品紹介ページに飛べますので、ぜひ予約してくださいますと幸いです(ノシ 'ω')ノシ バンバン


よろしくお願い致します(ノシ 'ω')ノシ バンバン

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さて、早いところではすでに書籍発売しているようです! 書籍版は編集部の方と激論を交わして、さらに面白くなっています! また限定SSやカバーイラストのDLもつきますので、ぜひ買ってくださいますと嬉しいです! 私の作品を読んで、人生が変わるほど楽しんでいただけたら……これ以上のことはありません。 下記の表紙画像をクリックしていただけると作品紹介ページに飛べます。 よろしくお願い致します(ノシ 'ω')ノシ バンバン i000000 ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ