『記憶』
この世界は、真希と優雅の想いの強さによって生じた平行世界。
優雅のいなくなる世界を変えたいと願い、それを成し遂げたは私は強い霊力を持っていた。
でも、優雅の命と引き換えに自分の肉体を失った...。
そして私は、優雅が大切だから、自分を責める優雅を見ていられなくて...霊力を駆使し、魂を削ることも厭わずに優雅の傍にいる事を選んだ。
「それでも、“ずっと”はいられない」
霊力も魂も、無くなってしまうものだから...。
「この世界の優雅は、その記憶を憶えていない...私だけが、全部憶えてる」
だから、ちょっと寂しいとか思う自分がいる。
『真希ー帰るぞ!』
夕日が窓から射し込む教室で、優雅の部活が終わるのを待ってる私がこんなことを思ってるなんて、あなたは知らない...。
「はーい!」
だから私は、いつもとびっきりの笑顔をあなたに向ける。
(優雅“ずっと”傍にいてね...?もうはなれるのはイヤだから)
優雅はいつも私に、手を繋ごうと無言で右手を差し出す。
でもね私は、優雅先輩の腕に抱きつくのがスキなの。
「優雅先輩!」
優雅と一緒に歩く時は、あなたと腕を組むの。
ここまでで私のサイトにあった元の物語は全部です。
次回更新からは新しく書き下ろしたものになります。