プロローグ
ある時に地獄とRPGって似てね?と思ってから一か月ぐらいこの話の内容とか設定とかを時間の合間に考えてました。文章まとめるのが下手で推敲に時間かかりますが、ブクマくれたら絶対続き書く志です。
宗教とRPGをベースとしているのでなかなか新鮮な感じになるかもしれません。
地獄はどんな場所なんだろうと少年は思っていた。この世界は地獄でないということはかなり前から知っている。
暗闇の足音が近付くにつれ手枷がカチャカチャ鳴る。低い声が耳に入った。燭台を持った男2人が少年の前に近づいてくる。頭からは枝のように “角”が生えていた。
手に持ってた燭台は床に置かれ、さっきまで暗くて見えなかった少年の脚が照らされた。自分でも驚くほどの綺麗な脚だった。
「いやダ...嫌だ!」
叫ぶ少年を無視して男は短剣を選び出し鞘を外した。下から受ける光で刃がギラりと紅く光る。男は身動き取れない少年に向けて前触れもなくその短剣を投げた。丁度燭台に照らされ足に短剣が刺さった瞬間が鮮明に見える。
男は刺さっている短剣を握り、そのまま太腿に更に刺し込んだ。グチャグチャと掻き回し、骨に刃が当たる。激痛に痙攣している少年を見て 男は笑っていた。
肉が引きちぎれ、液体がこぼれ出る。捲れかけている肉を削がれ骨が良く見えた。
一方で、もうひとりの男の方が金槌ハンマーを振り上げ、そのまま右脚に叩きつける。骨が折れるのと同時に右脚は繋がれていた鎖と共に吹き飛んだ。折れた骨の神経が露出する。骨髄が外気に晒され、鋭利な痛みは少年を蝕む。
男は吹き飛んだ脚のことは気にせず、そのまま金槌を少年の腹へと打ち付けた。口から血を吐き出しても男は連続に打ち続ける。ショックの大きさに内蔵は幾つか体内で破裂しているだろう。血が打たれる度に量を増やしていた。
鳩尾へと金槌がめり込む、肋骨は折れ、肺に刺さる。心臓はショックで痙攣し、少年の心肺機能は停止した。男が剣を突き刺そうが、金槌で打とうが少年はピクリとも動かない。
“死”この世界で言う“死”だ。少年は死んだ。男たちは無慈悲に殺し、悲しみの素振りなど見せない。
「●●●●」
男は呪文を口にする。死体は光に包まれて輝く。光が収まると眠っている少年の姿が見えた。
蘇生呪文…… この世界には そんなものが存在する。
蘇生した少年を見て男等はまたニヤっと笑っている。武器を新しく鉤爪へと変えていた。強引に少年を起こす。青ざめる顔は男たちを興奮させた。
「ま...た.....」
ここは地獄じゃないと知っている。ここに来る前にそう教わったからだ。地獄がどんな場所なのかは彼は知らない。でも人はこの世界を天国だと言った。
その日は彼は彼の地獄を天国に変えた。
まだ模索中...