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36 VS謎解き

 宝箱を倒した私は、そいつが落とした大量の宝石から魔力を吸収した。

 これだけの量だし、かなり強化されたはずだけど、ますます自分のステータスを見るのが怖くなってくる。

 とりあえず、自分の強さに関しては保留にしておこう。


 さて、キルナス迷宮を進んでいく私の目の前に、石造りの大きな扉が現れた。

 扉には赤と青の水晶玉がはめられている。

 扉を開けることは……残念ながらできないようだ。

 これが、エレヌスさんが言ってた謎解きなんだろうね。

 二つの装置を起動させると扉が開くのか。

 はたまた、色に対応した属性の魔法を水晶玉に当てるのか。

 可能性としては、そんなところだろう。

 まずは、装置を探してみよう。

 魔法を当てて水晶が壊れたら、最悪詰むかもしれないからね。


 少し辺りを探してみると、水晶玉と同じ色のレバーを見つけた。

 これをもうひとつ見つければ、あの扉が開くはず。


 さらに辺りを探して、もうひとつのレバーも見つけた。

 そのレバーも引いて戻ってみると、さきほどの扉は開いていた。

 さすがにこれは簡単だったね。

 扉を抜けてしばらく進むと、また扉。

 扉には赤、青、黄の水晶玉がはめられている。

 ここまでは一本道だったし、今度は色に対応した属性の魔法を当てる感じかな?

 色的に赤は火、青は水、黄は雷かな?

 出力を最低にして、水晶玉にそれぞれ魔法を当ててみる。

 ……重い音を立てながら、扉が開いた。

 この方法で正解だったようだ。

 さらに先へ。


 またしても扉。

 今度は赤、青、黄に加え緑の水晶玉がはめられている。

 ここも一本道だったし、魔法を当てるんだろう。

 緑は風か?

 さきほどと同じ要領で、水晶玉に魔法を当ててみる。

 うむ、扉が開いた。


 うーん、あまり頭を使わないね。

 どんな謎解きなのかと思ったけど、予想より簡単で助かってる。

 拍子抜け……は、さすがに言い過ぎかな?

 なんて調子に乗ってたら、凄く難しい問題が出たりしてね。


 次は五色かと思ったら六色だった。

 今までの四色に、黄緑とピンクの水晶玉。

 これまでのパターンと同じだろう。

 でも、黄緑とピンクって属性は何だろう?

 黄緑は……風音か?

 ピンクは魅了系?

 でも、魅了は暗黒魔法だ。

 色で言えば黒だし。


 うむ、思いつく魔法を当てていこう。

 総当たりでやってみて、駄目なら別の方法を考えよう。



 駄目だった。

 この方法だけは使いたくなかったけど仕方がない。

 鑑定。



〔魔水晶:魔法を吸収し、仕掛けを作動させる装置。色によって吸収出来る属性が異なる〕



 ここからさらに。



〔黄緑色の魔水晶:風と雷の魔法を吸収させる事によって作動する装置。同時に吸収させる必要がある〕



 なるほど。 二つの属性を合わせた色なんだね。

 と言うことは、ピンクは火と水だね。

 さっそく試してみると……うん、扉が開いたよ。

 この方法は謎解きを簡単にしてしまうから、なるべくなら使いたくなかった。

 次も扉があったら、今度は使わずに解いてみよう。


 さらに進むと十字路に差し掛かった。

 正面には、やっぱり扉だ。

 左右の分岐は、どうやら入り組んでいるようだね。

 まずは扉を調べてみよう。


 扉には、やっぱり水晶玉。

 青、緑、白、黒の四色と、水晶玉と同じ大きさの窪みが二つ。

 空いてるところの水晶玉を探してこいってことか。

 でもそれは、左右の分岐の先にあるんだろうね。

 あとは、白って何の属性だろう?

 普通に考えたら光の魔法だけど、光の魔法は覚えてないぞ?

 ……まあ良いや。 まずは、足りない水晶玉を探してこよう。


 この謎解きエリアには、どうやらモンスターが出ないらしい。

 謎解きに集中しろってことかな?


 しばらく探索して、水晶玉は見つかった。

 赤と黄と水色の水晶玉だ。

 一度戻って、水晶玉をはめてみようか。


 はい、水晶玉をはめました。

 でも、白の属性は分からないままだ。

 やっぱり光だろうか?

 試しに、今の状態で魔法を当ててみよう。

 火、水、風、雷、それから闇っと。


 ……あれ?

 黒い水晶玉が反応しない。

 魔法を当てると、水晶玉は淡い点滅をするようになる。

 黒い水晶玉にも間違いなく闇の魔法を当てたはずなのに、点滅をしていないね。

 ……まさか?


 私は水晶玉があった場所から、さらに奥に来ている。

 しばらく進むと突き当たり。

 そして、やっぱりあったよ白いレバー。

 なるほど、白と黒はレバーに対応してたんだね。

 私は白いレバーを引き、分岐の逆側へ向かった。

 その奥にも、やっぱりあった黒いレバー。

 このレバーも引いて戻ってみると、扉が開いていた。

 謎解きを組み合わせるとは、なかなかやるじゃないか。

 私は、開かれた扉の先へ進んだ。


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