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Mousse Chocolat Framboise  作者: カフェと吟遊詩人
24/25

オ ルボワ

スミマセン、時間が掛かった割には終わらせる事が出来ませんでした。


何とか次話で終わらせる様に努力します。

絵里は勇輝からのメールを見ていた。


「前から薄々感じていたけど、このタイミングとはね」


勇輝が現状の仕事の状態に退屈しているのは絵里も感じていた。

出世するにも上は詰まっているし、部署移動も勇輝には無かった。


勇輝を会社に止めているのは、沙羅と絵里の存在だった。


「はあ、今度は私が辛い状態じゃないか」


絵里は暗い部屋の中で携帯をそっと置いた。




勇輝は絵里にメールを送信してしまった事にまだ気付いていない。


今は一美から返信が無かったのが良い事なのか悪い事なのかを悩んでいる。


しかし、悩んでいても身体は疲れていた。勇輝は自分でも気付かないうちに眠りについてしまっていた。





目覚ましもかけずに寝てしまった勇輝はメールで目が覚めた。


目をこすりながら携帯を手にすると電池が切れそうだ。

慌てて充電をして、メールをチェックする。


<勇輝さん、おはようございます。今日のランチの事、忘れないで下さいね>


一美からハート付きのメールが来たので一安心した勇輝は、あと15分で家を出なければいけない事に気付いた。

慌ててシャワーを浴びて、髪の毛を整え家を飛び出た。

駅まで猛ダッシュだ。最近は体力も落ちてきたので駅まで走ると立ち眩みがする。


混んでる電車に飛び乗り手すりにつかまったが、走ったせいで酸欠なのか目眩と吐き気がしたので思わずしゃがみ込んでしまった。「運動しなきゃなぁ」と、心の中で呟いだがおそらく三日坊主どころか1日もしない決意であろう。




会社に着くと、沙羅と絵里が寄って来た。


「勇輝、昨日のメールはもう決意したってこと?」


絵里は少し不機嫌で少し寂しそうだ。

勇輝は理解出来ていない。


「私が辞めるから?」


絵里にメールして、自分には何も連絡が来ていない事が沙羅をイライラさせている。


「ちょっと待って。何の事?」


勇輝は2人がまだ喋ろうとしているのを何とか止めて話した。


「ちょっと、アッチに移動するよ」


絵里は沙羅と勇輝を従えて、会議室に入った。

その様子を課長が何とか会話を聞き取ろうと見ている。

3人は全く課長の事など気にしていないが。




「自分が私に送ったんでしょ」


「えっ?何を?」


勇輝は携帯を取り出した。


「何で私には何も言ってくれないの?」


沙羅は勇輝が携帯を見る事すら気に入らない。


「あっ!!!!!」


勇輝はやっと絵里に昨夜メールを送ってしまった事に気が付いた。


「送信してないと思ってたんだ」


「はい?」


沙羅はイライラだ。


「送信する勇気がなくて、送るのを止めたつもりだったのに、間違って送ってたみたい。ごめん。」


絵里も沙羅も呆れ顔だ。


「じゃあ、辞めないって事?」


絵里は大事な所を確認したい。


「うーん、昨夜は沙羅が辞めてからちゃんと考えようと思い直したんだけど」


「じゃあ、辞めるな。私が寂しいから」


絵里は無理と知りながらも抵抗してみる。


「今のままじゃ、5年後の未来も不安なんだよ」


その時会議室の扉が開いた。


「もう、始業の時間は過ぎてるぞ。勇輝、ちょっといいか」


課長だ。絵里と沙羅は部屋から出て行く形になった。


部屋に勇輝と課長が立ったまま残っている。


暫く2人は沈黙している。


課長がどう切り出すか考えている。




その時、部屋の外では。


他の社員が沙羅と絵里に質問している。


「勇輝、何かやらかしたの?」


「課長、何か珍しく真剣な顔だったぞ」


「お前ら3人が部屋に入った時からずっと部屋を扉を睨んだり天井見たりしていたぞ」


色々と周りが騒いでいるが、遥香はそっと下を見て仕事を始めている。





勇輝は我慢出来なくてなり、先に話しかけた


「あのー、要件は何でしょうか?」


「ん、ああ。・・・・・解ると思うが、昨日の事だ」


「はい、新宿での事ですか?」


「誰かに話したのか?」


「いえ、誰にも。。。いや、正直に言うと、沙羅と絵里には話してしまいました」


「その、何だ。そこまでで止めれないか?」


課長の目は真剣だ。


「僕も言いふらしたい訳では無いので。絵里も沙羅も大人なので大丈夫だと思います。、、、ただ、石井さんはどうかは解らないですけど」


「石井君には朝一に遥香から言ってもらった。どうなるかは解らないが」


「僕はこれ以上は誰にも話しません。ただ、女性は噂好きなのでわかりませんけど」


「その、なんだ。。、石井君と付き合ってるのか?」


「えええ~と、どうなんでしょう。付き合ってるんですかね。からかわれているだけかも知れませんし」


「なんだそれは。。。沙羅と絵里とは昨日の話をしていたのか」


「いえ、違う話です」


「とうした?何か有ったのか?」


「ええと、どうしようかな。もう少しまとまったら話します」


「そうか、解った」


2人が会議室を出ると部署は静かだった。皆んなが真面目にデスクに向かっている。


課長は少しバツが悪そうな顔をしながら席に着いた。





一美は今日のランチの店を探していた。仕事をしているフリをしながら探すのはほぼ不可能だ。勿論、隣の席の同僚の真奈美にはすぐにばれた。


「何、どうしたの?今晩遊びに行くお店探してるの?」


「違うわよ、ちょっと気になるお店が有って調べてみたの」


一美は慌てて誤魔化すが言い訳にもなっていない。

どうせばれたならと、


「ランチに行くのに良い店ある?最近、マンネリ化してて何時も同じ店で」


「そうねぇ、休憩時間に戻って来れる様なお店だもんね。私は金比羅うどんが好きだけどね」


「うどんかぁ〜」


「何よ、うどんじゃダメなの」


少し真奈美は拗ね顏だ


「ちょっとオシャレな方が、、、」


「えっ?誰と行くの?オシャレなお店って事は男?誰?えっ⁈だれ?」


真奈美の声は大きくなり、周りの注目を浴びだした。


「ちょっと真奈美声が大きい」


「ごめん」


「この話はお終いね」


「えっ⁈気になる」


「お終い」


そう言って一美はパソコンの方に姿勢を直した。

真奈美の視線は感じていたが、気付かないフリをした。


<誰なのよぉ〜、教えてよぉ。>


真奈美から社内メールが来た

一美はため息をつきながら


<もう許して。今度話すから>


隣で真奈美は仕方が無いという顔をしているのが解る。


<隣のビルの2階にオシャレなタイ料理のお店が出来たみたいだよ>


真奈美からレストラン情報が来た。真奈美の方を見ると、グッと拳を握ってこちらを見ている。

どうやら今度、ちゃんと話さなければならない様だ。





一美と勇輝はグリーンカレーを食べながら話している。


「こんなお店よく知ってるね」


勇輝はキョロキョロしながら食べている。


「女子のネットワークのおかげですかね」


勇輝は会話は得意では無いので、主に一美が話している。

勇輝が何も話題を出さないので一美の質問攻めだ。

一美も一番気になっていた、沙羅との関係を色々な角度から聞いている。

そんなこんなで、勇輝はとっくに食べ終わっているが、一美は半分位を食べ残していた。


「大丈夫?時間?」


一美はお腹いっぱいとお腹をさすりながら身体を使って「お腹いっぱい」と言った。


勇輝は普段からよく食べる絵里や沙羅を見ているので「えっ⁈」という感じだが、女子の演技なのか本当に食べられないのかは解らない。


支払いを済ませて、会社に向かって歩いていた。


勇輝はふと言っておかなければと思い出した様に


「実は会社を辞める方向で考えてるんだ」


一美は驚きのあまり何も言えずタダ勇輝の顔を見た。

歩くスピードもそのままに。


会社に着くまで、一美は一言も言葉を発しなかった。

勇輝は「驚いているのかな?」と思ったが、全く喋らない事を不思議に感じた。





勇輝が席に着くと当たり前の様に沙羅と絵里が寄ってきた。


「ちょっとぉ〜、2人でランチぃ」


沙羅が嬉しそうにニコニコしている。


絵里も適当にからかってくる。


2人のからかいを一通り受け流した後、


「一美ちゃんに辞めようとしている事を話したんだ」


そう言うと絵里は哀しそうな顔をした。沙羅は色々な感情を抑えて勇輝に聞く


「一美ちゃんは何て言ってたの?」


「よく、解らないんだけど。会社に着くまで一言も話さなかった。。。どう思う?」


勇輝は一美が怒っているのか、驚いているのか、どういう感情なのか解らなかったので2人に聞いてみた。


絵里と沙羅は考えながら


「ちょっと戸惑ってるんじゃない?彼氏がいきなり会社を辞めるって言うんだから」


絵里は当たり障りの無い答えを勇輝にぶつけた。


「そうだよね。たぶん。きっと。。て、俺は彼氏って言っていいのかなぁ?」


「良いんじゃないのぉ」


2人は笑いながら答えた。


その夜、珍しく一美からのメールが1通しか来なかった。





一美とは週に一回から二回デートする感じが続いていた。

そして、いよいよ沙羅が会社を辞める一週間前になった。


勇輝は課長の前に立っていた。昨夜は絵里と沙羅にもしっかり話をした。


「課長。会社を辞める事にしました」


「えっ⁈何でだ?」


課長は予想外だった様で慌てている。

周りの人間も完全に手が止まった。


「おま、、このまま行けば後1年弱で主任になる予定なんだぞ。同期の中ではトップで出世出来る予定なんだぞ。俺も部長も上に凄いお前を推してるんだ。何を言ってるんだ」


勿論、勇輝はそんな事を全く知らなかったし。上もそんな事を言えなかっただろう。


「気に掛けて頂いた事は大変有難い事ですが、決めた事なんです。来月とは言いません。3ヶ月後位に辞めさせて頂きたいと思っています」


「ちょっと待て、時間を作るぞ。話し合いだ」


そう言って課長は部屋を出て行った。おそらく部長の所へ行ったのだろう。


「ふう」


一息ついて席に着いた勇輝に周りの人間は話し掛けたいが、近づけずにいた。

顔を上げると絵里と沙羅は笑顔でコッチを見ていた。

それに笑顔で返すと、やり切った感情が出て来て肩から力が抜けた。




課長は部長の、部屋に向かいながら心の中で「勇輝が辞めると、遥香との事が隠し易くなるかも知れない」そんな都合の良いことも考えていたが「会社的には育てる事を決めた人材なのに」と辞められたら困ると考えていた。



定時の時間が過ぎて、勇輝は課長、部長と会議室


「本当に辞めるのか」


「はい」


「君には期待していたんだがなぁ」


部長は既に諦め顔だ。辞めると言った人間を止めても意味が無いという考え方なのだろう。


「勇輝、お前は本当に良いのか?」


「はい」


30分位この様な時間が過ぎている。部長も引き止める気は無いようだ。課長は必死に部長に訴え掛けるがもうどうしようも無い状態になってしまった。「部長を巻き込む前に今夜にでも引き止めの話をするべきだった」課長は心の中で後悔した。





出勤途中の電車の中で勇輝は一美に


<今日、晩御飯一緒に食べようよ>


と、メールを送った。


会社に着くまで返信は無かったが、デスクに着いたときに返信が有った。


<今夜はちょっと用事が有って。また今度で>


勇輝は「沙羅と遊べるからいいか」と、もうすぐ辞めてしまう沙羅との時間が取れる事を少し喜んだ。




沙羅と絵里、勇輝の3人は金比羅うどんに居た。

出し巻き卵、豆、まだまだうどんを頼む感じはしない。


「なんか一美ちゃんは今日は用事が有るんだってさ」


「ふーん、一美ちゃんには辞めることを伝えたの?」


絵里は最後の卵をしっかりキープしてから質問をした。


絵里の口に運ばれる卵を見ながら


「伝えたよ。でも、その後はあまり会話が出来て無いんだ」


お品書きを見ながら沙羅は


「まあ、突然そんな重大な事を言われて戸惑ってるんだよ」


「そうだよなぁ。ちゃんと今後についても話さなきゃな」


「そうだね、一美ちゃんは勇輝に惚れてるんだからきっと解ってくれるよ」


勇輝は突然言葉を発しなくなった絵里が少し気になった。




2人と別れて勇輝は電車で少し寝てしまった。

乗り換え駅で慌てて降りて、一美にメールを送った。


<用事は終わったかな?明日は一緒に帰れるかな?>


メールを送って睡魔な耐えながら家路についた。





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