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朝夕疾風記  作者: 桐谷瑞香
第一章 賽ノ地編
7/15

終 一通の手紙

拝啓 


 お久しぶりです。元気にしていますか?

 私は毎日たくさんの発見をしながら、充実した日々を過ごしています。友達もたくさんできて、元気に楽しくやっていますよ。

 賽ノ地にいると、江戸に滞在している以上に色々と考えさせられます。

 ヒトとヒトではない種族との関係。初めてあやかしを見たけど、意外と可愛かったです。それをすんなりと受け入れているヒトたちも凄いと思いました。私たちから見れば凄いことなのですが、賽ノ地の人たちにとっては当然のことなんでしょう。

 この感覚の違いってどこから来るのでしょうか?

 育った環境の違いで、ここまで感覚が違うというのは興味深いものです。


 そうそう、江戸では“爽亭”という美味しい御飯屋がありますが、賽ノ地でもそこに引けを取らないくらい美味しい茶屋“風月庵”があります。そこで良くお茶したり、ご飯を食べていますが、ここは本当に色々な人が来ます。噂によると、ヒトが苦手意識を持っている種族も来ているそうですよ。その方たちにも分け隔てなく振る舞っているとか。

 たとえ種族が違っても美味しいものを食べれば反応は同じようで、幸せそうな顔をしているらしいですよ。


 お父さん、江戸での仕事は忙しいのでしょうか。

 もし許されるのならば、もう少し賽ノ地にいて、色々と話を聞きたいです。


 朝陽、無茶なことしていませんか?

 元気に駆け回っているのはいいですが、決して危険なことには首を突っ込まないように。

 私が戻ってくるとき、楽しい話をたくさん聞かせるから、大人しく待っていなさいね。


 ではお風邪など引かれぬよう、お気を付け下さいませ。


敬具


          夕凪


時三郎お父様

朝陽




 第一章 賽ノ地編 完結。


 お読みいただきありがとうございました。

 しばらく間があきますが、後日江戸編をのんびり執筆したいと思います。

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