この気持ちが届くまで100メートル
俺には今、『気になる奴』がいる。
「あいつ、今日はこねぇのかな…」
何考えてんだ と思いつつぼそりとつぶやく。
「光君!ごめん待った?」
(ドキッ)心臓が高鳴る。そう、俺が今気になってんのはこいつ、『北野 慎二』。男なのだ。
―駄目だとは分かっているのに 俺はこいつから目を離せられずにいる―
俺の名前は『千道 光』。『ひかり』じゃなくて『こう』だ。
そして俺が気になっている奴は『しんじ』という。どうして男が男を気にしてるのかなんて俺にもわからねぇ。ただ―こいつが他の奴と話してるのみるとイライラする。ホモでもないと思うがー
「光君、どうしたの?黙り込んで…」
…こいつは天使か。黒ぶちメガネの中の目がまっすぐ俺を見ていう。
ー可愛いー
そんな言葉が頭に浮かぶ。
「なんでもねえよ」
「そう?よかった~ 僕、なんか悪いことしちゃったかと思って」
小さく微笑む姿にまた俺の心臓は高鳴る。
「じゃあ帰ろうか」
北野はいう。
「おう」
短い一言で返す。いやな奴と思われなかっただろうか?そう思いつつ、俺たちは鞄を持つ。部活帰りの帰り道、少しずつ夕焼けの赤が俺たち二人を包む。肩を並べて帰る。「手をつなぎたい」、ふいにそう思った。少しずつ二人の距離は縮まっていく。小さな感情が渦巻く「光」の心。こんな二人が手をつなぐのは
―もう少し『二人』の感情が高まる
100メートル先の出来事―
近づいていく二人の距離を描いていこうと思います。初めてのジャンルですが、精一杯がんばります!!
よろしければ、乾燥、いや感想を送ってください(笑)