第4話
その日、アルア村は活気に溢れ、期待に胸躍らせていた。なぜなら近年開発された氷の魔道具がついにアルア村に到着予定だったからだ。あたりは山岳地帯故一般的より遅い到着となってしまった。
それからしばらくして魔道具がダケイ山の麓に到着したと連絡が入った。
「やっと来たか!よし、みんなで魔道具を受け取りに行こう。」
リタとリーナ、ダン、そして村の有志達は氷の魔道具の受け取りのためダケイ山を下っていった。
そしてその道中、リタは話す。
「もし氷の魔道具がアルア村に導入出来れば生活が画期的に変わることになるな」
「ですね、とっても楽しみです!お前もそう思うだろ?フィーナ」
「うん!すっごく楽しみ!」
リタの問いに答えたのはリタとリーナの幼馴染であるフィーナだ。フィーナはアルア村で飛び抜けて魔力の扱いに長けており、氷の魔道具の管理を任されていた。
「使い方は大丈夫か?」
「そうね…仕組みの予想はおおよそ立ってるから大丈夫だと思う。」
「フィーの予想は外れたことないじゃない!大丈夫よ!」
「だな!頼りにしてるぞ、フィーナ。」
「ありがとう、がんばるよ」
それからしばらくして一行は麓の魔道具の元へ到着した。
「どうだ、フィーナ」
「はい、ほぼ予想の通りの作りです。これならば問題なく使用できるでしょう。」
「おぉ、そうか!良かった、では運ぼう!」
「「「はい!」」」
そして麓まで運んできた業者から魔道具を引き取り、アルア村へ運搬を開始した。