表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/65

登場人物を「キャラ」と呼んではいけない

 そして再び放課後。

 かすみセンパイの待つ、選択授業教室。 

 僕はおずおずと、夕べA4のレポート用紙にかじりついて書いたプロットを差しだした。


「で、このキャラなんですけど……」

「登場人物をキャラ、キャラって言うな、うっとうしい」


 合いの手でも入れるかのようにダメ出しを繰り返すセンパイに、僕はいささか急いで「キャラ」を説明していた。生い立ちから性格、趣味、クセに至るまで……

 やっぱり徹夜して、マジメに考えてきたのである。今まで読んできたマンガや、見てきたアニメの知識を総動員して。


「ふ~……」


 長い長い説明だった。喋り終えた僕は、脳味噌の中身全てを絞りつくしたような脱力感に襲われて、ちょっとふらついた。

 センパイは、黒縁メガネの奥の眼を閉じて言った。


「別に座るなとは言ってない」


 嫌味だと取られたのか、本当に心配してくれたのか、それは分からない。どっちにせよ、足はふらついても踏ん張った。踏ん張らなければならない事情があった。


「いえ、あの……大丈夫です」


 選択授業の教室に行く前、トイレに入ろうとしたら「使用禁止」と書いてあった。他にトイレはなくもない。だが、遅刻はマズイので、とりあえず部活を優先した。

 説明終わってセンパイのジャッジを聞いたら、使えるトイレを探して走ろうと思っていたのだ。

 そして、かすみセンパイの判定は……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ