リア
セルフェシア王国の最西端カナンの街は主に冒険者たちや軍事の街として栄えていた。この街のさらに西側は
魔物たちの住む森となっており そのさらに奥には魔族の国が広がっている。
国家、いや人間にとってもかなり重要な街となっており腕利きの冒険者や、国の騎士たちが集まる。
そしてここにも1人、魔法使いとして騎士団に入るためこの街の騎士団養成学校に入ろうとする女の子がいる
宿屋
リアいう魔法使いは一室で考え事をしていた。
それはお金についてだ。
リアは国の東の小さな村から来た学生だ。
とは言うものの親からお金は出してもらえない。
何故なら、彼女の両親は戦争の時にはぐれ行方知らず。代わりに村の皆が育ててくれたのだ。
育てられるうちに分かったのだが 魔力が優れていた。
魔法使いになった方がいい、と村の皆から後押しされ、また自分自身も憧れていたのでこの養成学校の魔法科に
入った次第だ。
だが貧乏な村の人たちに迷惑をかけるのはいけない。生活費位は自分の稼ぎでなんとかすると決め、村を出てきた。
とはいうもののいざ稼ぐとなると冒険者をすることになる。
でも1人で森行くのは危険、それにまだ学校に慣れていないのだ。
相当ハードになることは間違いない、パーティーを組むか、それとも魔物を使役するか。
パーティーって言っても見ず知らずの人達では…
そうなると魔物を買って躾けるしかない。
小さな部屋だし、あんまり大きな魔物はいけない。
それにただでさえお金は足りないのに。
かと言って ぼやぼやしていると貯金のお金がなくなる。
考えるだけでため息が出てしまう。