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再開は突然に

緊張しながら教室のドアを開く。今日は登校初日、なるべく良い印象を与えなければいけない。ガラガラガラ。ドアを開けるとそこには握り拳があった。ゴンと鈍い音がして、私の意識は薄れていった。

三時間あたりで意識が戻り教室へ舞い戻る。今朝は酷い目にあったが、まだ諦めるわけにはいかない。

「失礼します。」今朝と同じ木製のドアをガラガラと開けると、クラスの生徒の視線が一斉に向くが、すぐに元に戻った。

「なんだ、今朝の雑魚か…。」

「流れ弾でイチコロだったらしいよ。」

「何ソレよっわ。」酷い評価だけれど、実際に事実だから仕方がない。それにしても流石に厨二病患者の集まりなだけあって斜め上の評価だと思った。顔面に鉄拳をもらうと当てた方よりも、当たった方が異端扱いなのか…。

「ひ、姫⁉︎」ガタン!と椅子を倒しながら一人の生徒が立ち上がった。昔と少し変わっていたがそれはよく知った顔だった。

「え?緋音ちゃん?」ザワザワと教室内が、騒ぎ出す。

「妙に弱いと思っていたが、まさか王族だったのか?。」

「あの剣聖が姫と呼んでいたぞ。何者だ。」変に悪目立ちしている気がする。これならさっきの方が良かったかも…。パンパン(手を叩く音)と音がして注目が先生に向く。

「はい、皆さん落ち着いてください。」先生が場を仕切り直したため、その場での変な期待は自然消滅していった。

昼休みが始まると、先程の一件を覚えていた一部の生徒が声をかけてくる。それらを搔き消して凛とした声が響いた。

「失礼、少しの間彼女を借りるよ。」そう言って剣聖、もとい私の幼馴染である剣ヶ丘緋音は私の手を掴み、私を廊下に連れて行った。

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