日常
sideが題名に無い時は三人称視点と思って下さい。
今回の話はだいぶ駄文です。幕間みたいな感じなので。
鈴と蘭が校舎内に入れば、たくさんの人達が振り向き見惚れる。二人は幸いな(?)ことに他とは一線を画す類まれな美しさを持っている。鈴は、柔らかい雰囲気に女の子に見間違える程の可愛らしさがある。小柄なのも、それを強調しているのだろう。……本人は嫌がっているが。蘭はツリ目なので、キツめの少し近寄りがたい雰囲気が漂っている。しかし、鈴に向ける目の優しさをこの学校の人間は誰しも知っているので憧れのお姉様ということになっている。(そう言う人の中にはもちろん先輩もいるのだが…)
その視線を振り払い、鈴は上履きに履き替える。この1年で鈴は慣れ切ってしまったようだ。実際には、慣れざるをえないという感じだったが。しかし、蘭はそうはいかなかったようで、こちらを見ている人を煩わしげに一瞥すると、小さく舌打ちをした。
それを耳聡く、聞きつけた鈴が溜息をついた。
「蘭。僕いっつも、アレには慣れてって言ってるでしょ?」
「でも…」
「でもじゃないって、」
「兄様をあんな目で見るあいつ等が許せませんっ!!」
「え…、そっちなの!?自分のことじゃないのっ?」
「何を言っているのですか!私など兄様に比べたら、塵ほども価値がありませんッ」
「え~…」
いつものように、二人が言い合っているのを見て、周りが生温かい目線を送り始めた。実は、この二人の言い合いは朝の名物のようになっている。誰も止めようとせず、あぁ、今日もやっているのかと微笑んで通り過ぎていくだけなのだ。
と、一人がそこへ近付いて行った。
「あんた達またやってるの?」
溜息交じりにそう言うと、眉間にしわを寄せて二人の間に立ちはだかった。
「「雫!!」」
二人が声をそろえて、彼女の名を呼んだ。そう、二人の間に割って入ったのは幼馴染で苦労人の鴨川 雫だった。
「あんた等…毎朝毎朝、よく飽きないわね。」
雫の眉間のしわが深くなる。それに嫌な予感がしたのか蘭が一目散に逃げて行った。
「兄様!雫!私は先に教室にいきますねー!」
「え、蘭!ずる、ぃ!うぇっ?」
一目散に逃げた蘭を追おうと一歩踏み出した途端、後ろから襟を引かれ首が絞まる。涙目で見上げると、満面の笑みの雫がいた。
「同じクラスなんだから、一緒に行きましょうよ。ね、鈴。」
「ヒッ」
その後、教室にはものすごく疲れた顔の鈴がいたとか…
誤字脱字等ありましたら、指摘お願いします。
文章書くのやっぱり疲れますね。私は4時間で千文字ぐらいが限界っすね…(涙目)
遅筆なんです。投稿遅れやすいです(泣)