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空色の奇兵 Militia in Blue  作者: 齊藤 鏤骨
第2章 満天星(ドウダンツツジ)
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 樹が連れて行かれた先は大きな映像室だった。

 いつのまにか、大画面にはステレオ投影の映像が流れ始めた。

 暗い、暗い夜の底の静けさ。

 夜空に青い閃光が走る。

 SF映画の戦闘シーン?


 「これが君の故郷の現実だ。装機と呼ばれる時空を翔るアバター型ロボット兵器、玄天と蒼天によってグラウンド零周辺地域は日々脅威にさらされている」


 緑深い山間部。

目の前に現れたのは、巨大な二機の有翼の人型ロボットの機影。

 その黒い影の圧倒的な臨場感。


 「す、すごい。」

 樹は映像に映り込んだ点滅灯のついた送電鉄塔とすばやく比較した。おおよそ100メートルとして、ロボットの全長は35から40メートルだろうか。


 そのロボットめがけて襲いかかるプラズマの光芒を纏った追跡ミサイルの群れ。


 あれは我々が開発した追跡システム、オロチだ。

 と、鏑木の短い解説があった。


 そのオロチなる兵器を高速でかわす。双方ともおそらくは音速を超えていた。


 音声はなかったが、おそらくは夜の森のしじまを引き裂き、木々を揺らすほどのすさまじいソニックブームを引き起こしているはずだ。


 オロチがみえない何かに次々と迎撃され始めた。


 鏑木の注釈によると、あれは装機に標準装備されている超小型の無人迎撃機カルラだそうだ。 

 

 やがて、襲撃するプラズマの閃光に照らされて、戦闘ロボットの細部が確認できた。


 こちらが玄天か。流線型のラインを基調とするミッドナイトブルーの機体は、何に例えればいいのだろうか。


 そうだ、大空を飛翔する黒鳥と戦国時代の南蛮鎧の組み合わせ。


 その造形は、ギリシャ兜と滑らかな輪郭のプレートアーマーに草摺くさずり佩楯はいだてを装着した優美な意匠を連想させる。陣羽織よりマントが似合いそうな造作だ。

 そして背中には巨大な大型の鳥類の双翼。

 その手にはいつのまにかきらめくプラズマの大太刀が出現していた。


 もう一機、蒼天とおもわれるスカイブルーの機体は翼竜のようなとがった翼が印象的なずんぐりとしたフォルムだった。

 イメージとしては純粋な日本甲冑に近い。

 伸縮自在な長弓が主力装備のようだ。


 ほんの数分の戦闘でオロチは無力化された。


 玄天と蒼天は山の麓のプラントの上空を取り囲んだ。


 同心円状に回転する二機。

 やがて、強烈な電磁パルスが放射された。

 すべてを終えると、オービターのフォルムに変形し上空の見えない壁に突入した。


 そして再び青い閃光。

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