9/145
第4話 異変
今回短いです
「何、これ……?」
季節は初夏。
雪など舞うはずがない季節。
しかし、目の前の空にはふわふわと白く柔らかそうなモノが舞っている。
決して寒くはなく、触ってみても冷たさも匂いもない。
灰ならば指先ですり潰してみれば黒く汚れるはずだが、こすり合わせてみた指先には何も残っていなかった。
地面に積もるわけでもなく、触れた側から何もなかったかのように消えていく。
その異様な光景に他のメンバーも立ち尽くしていた。
「……ねぇ、ボク、これ嫌な感じがする」
何とも言えない不気味さを感じて1歩、2歩と後ろへ下がる。
「うーん、全国で同じことが起こっているみたいでSNSもテレビも大騒ぎみたいですよ」
「とりあえず守衛さんに許可もらって中に戻ろう」
凪の一声でぞろぞろと中へ戻り始める。
「ほら、アルマも」
「……うん」
不気味さを感じながらもその光景から目を離せなくなっていた私も促されて踵を返す。
ここからだった。
ここから、全ての日常は覆された。




