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第14話 魔法

 汚染され襲い掛かってくるであろうトルムアを模したデータや確認されているラークを再現したを倒しながら指定されたポイントへ向かって進んでいく。

 基本、ラークは一度殲滅した場所には一定時間出現しないらしく所々に息をつく時間はあった。それに出現情報や出現予測をオペレーター役である結城が的確に伝えてくれるのも安心感がある。

 おかげで不意打ちを喰らうこともなく順調に進んでいた。

 仮想空間であり、敵も言ってしまえばただのデータのはずだがそれでも気配が感じれるようになっているあたり、力を入れたことがうかがえる。

『前方に複数の反応有り』

「……!」

 一瞬空間が歪み黒い影がにじみ出てくるように出現する。

 最初、囲まれた時には若干焦ったが今ではだいぶ慣れてきていた。

 補助を何も得られないということの意味も分かってきていたため、やみくもに突っ込むことはせず、剣の間合いに入るまでは『魔法』で攻撃する。

 クレアレアで紡ぐ魔法に多少の制約はあれど詠唱はほぼ必要ない。重要なのはいかにその効果を想像できるかだ。

 強く思い効果を強化したり動作による隙はあれど、1つを集中して詠唱するという無防備な時間はない。故に、その才能さえあれば絶え間なく攻撃することができる。

 逆にデメリットといえば、それが出来るのはほんの一握りだということだろう。

(標的までの距離。……貫くは氷の槍)

 掲げた右手の先、頭上で氷の槍が生成される。下まで一気に振り下ろすと軌跡を描いてラークの群へとび貫く。

 それでも倒しきれなかったのが数匹。今回は中遠距離攻撃があまり得意でない自分にしては、うまくいった方だろう。

 剣の間合いに入ってきたそれらを何のためらいもなく切り裂く。

『反応消失。ポイントはその先だ』

「……了解」

 そう答えて1歩踏み出した時だった。

 ザザザ、という不審な音を耳が捕らえる。ただしどちらから聞こえた、ということではなく結城の声と同じく直接頭の中に響く、または耳元で聞こえるといったように聞こえたのだ。

 結城が何も言ってこないため特に気にすることなく歩き始めた。



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