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第1章 侵食の矛先~老舗農家令嬢の裏の顔(5)~

つまり美咲は、こうした犯罪に手を染めながらも、逮捕される日まで大学生活を満喫し、卒業後は実家に帰って、何食わぬ顔でセレブ生活を送っていたと言うことになるわけのだが・・・、


「あんなバカ男に騙されて、かわいそうに・・・。」

「美咲ちゃんはただ単に、利用されただけ。(彼女は)悪くない。」


と言う風に、美咲に同情する声さえ一部ではあった。


こうした中、智博も農作業の合間を縫っては、あの美咲の起こした事件について、テレビなりインターネットなりで情報を入手していたのだが、どうしても許せない事実が1点横たわっていたのだった。


それは、美咲が「鈴木容疑者に頼まれて捨てたが、人間の死体だとは思わなかった」と言う趣旨の供述を続けていることであった。


ワイドショーは勿論、インターネットの世界でも「本当は人間だと分かってやったのではないか」と言う意見が大多数を占めていたし、尚且つこれだけの事実があっても容疑を否認し続けていると言う現実に、智博のはらわたは煮えくり返っていた。


「くそっ!!何で、あんなところの2番手になんか、甘んじなけりゃいけないんだ!!」


それだけではない。連日の報道によって、美咲の顔は全国のテレビ画面を通じて白日の下に晒されていたのだが、この事件のとばっちりを受ける形で言われなき中傷の犠牲になっていた咲希のそれとは、似ても似つかぬ全くの別人と分かる物だから、尚更だったのだ。

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