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第4章 侵食の進行~次々と吹いて来る追い風(9)~

組合長からの非情な宣告の後、美咲の実家は更なる災難に見舞われていたことが分かった。


それは、智博が茶畑で作業をしていた時のことだった。


「先輩!!美咲ん家から、車が1台も無くなってるようですよ!!」

「何?ほんとか?」


これまた、翔太の伝手で入手した情報だったのだが、先の父親の電撃解任劇に加え、予てから、婚約解消に伴う慰謝料請求の件が、家庭裁判所の調停を通じて、この程和解に至ったようなのだが、やはり、反社会的行為の事実を隠していたことが大きな決定打になったようで、結局、秋川家の完全敗北で、婚約解消は勿論のこと、相手に多額の慰謝料を払うことと相成ったようなのだ。


そして、以前の情報にも入っていたように、婚約者側の弁護士の手腕が光る格好で、今ある資産を慰謝料に充当するよう迫られた模様で、それによって、家族が所有していた外車3台も全て、慰謝料のカタに消えたと言うことらしい。


それだけではない。美咲の妹が、大学進学の為の住まいとして提供するはずだった都内の高級マンションも、かの弁護士から即刻手離すよう命じられ、当然ながら、妹もそこからの退去を命じられたと言うのだ。


「やったぜ!!これで、あいつの家もおしまいだな・・・。」


人の不幸を喜ぶ形でほくそ笑む智博ではあったが、今年になって、智博の側に吹く追い風はまだ止む様子を見せなかったのであった・・・。

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