詩 彼女とパンを半分こ
掲載日:2026/05/18
「半分にしよう?」
ランチタイム、彼女がコッペパンを半分にわろうとする。
俺は慌てて言う。
「1人で食べたほうがいいって」
「駄ー目。ダイエット中なの」
そう言うと、彼女はぺろりと舌を出す。
ダイエット?
そんなものをしなくても、細くて折れそうなのに。
何故、ダイエット?
ある程度、肉がついていたほうが、触り心地が良いし、丸みがあって可愛いのに。
「ダイエットしなくてもいいよ。自分で食べなって」
やんわりと手を出し、彼女の要求を拒否する。
しかし彼女も頑固で。半分のパンをもっと押しつけてくる。
「嫌なの。これ以上、太って嫌われたら」
「は? 細いのに、俺に嫌われると思っているのか? …あのな、俺は今のお前を気に入っているんだよ」
語気を強めるが、少し照れくさくて、頬を赤らめる。
しかし、パンは引き下がらず。口に近づけられる。
「はい、あーん」
彼女が天女みたいに綺麗に微笑む。
だから、つい口を開いてしまった。
ぱく。
あ、ストロベリー味だ。
美味しい。
もぐもぐ口を動かしていると、彼女が聞いてくる。
「美味しい?」
「あ、うん」
駄目だ、俺の負けだ。
惚れた弱みだから、仕方がない。
彼女の手から、パンを口に入れるのだった。
くそ、可愛すぎる!!




