生き残りたち
「大丈夫ですか、そこの…人?」
自分を助けてくれた女性はアルマに対してそう問いかける。まずはこちらから自己紹介をするとしよう。
「人ではなくてアルマジロのアルマっすけど…あなたは誰っすか?」
アルマはまだいろいろ飲み込めてないが…とりあえず今は、なんでもいいから情報が欲しい。アルマはそう思って、こっちからも問いかけてみた。
「私は"レイ"。この世界に落ちてきた、ただの一般記者」
「落ち…どういう事っすか?」
「説明は、あいつから離れた後で。さあ、私に乗って」
アルマは驚きでレイの姿をまじまじと見る。そこでようやく、レイの下半身がとても人型ではないことに気づいた。
「その下半身、どうなってるんすか?めちゃくちゃかっこいいじゃないっすか!」
「………ともかく先を急ぎますよ」
アルマは目を輝かせながらレイに対しそう言い、レイは多少声を曇らせながらそう返す。レイはアルマを背中に乗せ、猛スピードで進み始めた。
「貴方がどのような経緯で来たかは分かりませんが、少なくとも私達と同様、意図的な侵入では無いでしょう」
「いえ、僕は自分から入ってきただけっすよ。ただ…その言い方だと何人もいるみたいっすね…」
「ええ、どうやら大勢の方々が、この謎の世界へ落ちてきたようですね」
「どうなってるんすか…?」
アルマは困惑で頭がいっぱいになる。情報量があまりにも多すぎる。いつもはこういう情報の仕分けはディノスがやってくれてたのだが、あいにく彼は今いない。
「…見えました、あそこが私達の拠点です」
拠点…というか小さなテントが崖際にぽつんと置いてあるだけである。正直誰がどう見てもかなり質素であった。まあ、経緯を考えると仕方なくはあるのだが。
「行きましょう、貴方のその様子だと、皆もきっと歓迎してくれるはずです」
「まだあまり事態を飲み込めてないっすけど…とりあえずレイさん、よろしくっす!」
レイとアルマは、崖際のテントを目指し、再び歩き始める。