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親友の妹にお嫁さんにしてほしいと告白されたけど、君が18歳になるまで待って欲しいと言ったら、本当に18歳になるまで待っていてくれた話

作者: 榊原イオリ
掲載日:2022/04/23

小学生の頃。 俺には親友と呼べる男友達がいた。 放課後は東京にあるその親友の家によく遊びに行った。


その親友には妹がいた。 その子は俺よりも4歳年下のとても可愛らしい女の子だった。 その子の名前は千尋といい、俺はいつも「ちーちゃん」と呼んでいた。


ちーちゃんは親友である兄の事が大好きで、いつも兄の後ろをピッタリとくっついて離れようとしなかった。 俺にはそれが親子ペンギンのように見えてとても可愛らしく思えた。 俺が親友の家に遊びに行く時は、いつも妹のちーちゃんを交えて3人で遊んでいた。 でもちーちゃんは人見知りだったので、最初の頃は俺の方にはあまり近づいてくれなかった。



とある日の放課後。 いつも通り俺は学校前で親友と待ち合わせをして、そしてそのまま親友の家へと遊びに行った。 親友が家の玄関を開けると、廊下でちーちゃんが倒れていた。


「ち、千尋!?」

「ちーちゃん!?」


俺と親友はちーちゃんの前に駆け寄る。 俺はちーちゃんのおでこを触ってみたけど、かなり熱かった。 38度くらいはありそうだった。


「風邪かな?」

「多分そうかも。 親に電話するから、玲は千尋を部屋のベッドに運んであげて」

「うん、わかった」


俺はちーちゃんを担いで部屋のベッドに運んであげた。 ベッドにちーちゃんを横たわらせたけど、その表情はとても辛そうだった。 俺は一旦部屋から出て、親友の所に向かった。


「もう少ししたら母さんが帰ってくるって。 俺、急いで風邪薬とかポカリ買ってくるから、玲は千尋の事見といてくれないか?」

「わかった。 あ、冷えピタとかある?」

「それならリビングに置いてある救急箱に入ってるよ。 あとタオルとかも必要だったら自由に使ってくれ。 んじゃ、行ってくる」


親友は走って家から出て行った。 俺は冷えピタとタオルを手に持って、ちーちゃんの部屋に戻った。 早速俺は冷えピタをちーちゃんのおでこに貼り付けてあげた。


「こほっこほっ……うぅ、辛いよ……助けてお兄ちゃん……お母さん」


ちーちゃんは酷く辛そうに涙を流していた。 体も熱のせいで若干震えてるようだった。 だから俺は……


「大丈夫、もうすぐ兄ちゃんとお母さんが帰ってくるよ。 それまでは俺がちーちゃんを守ってあげるから」

「……あ……」


俺はそう言いながらちーちゃんの手を握ってあげた。 ちーちゃんの手も熱のせいで震えていたので、俺は両手でぎゅっと握りしめてあげた。


「れーくんの手……暖かい……」

「ちーちゃんが辛くなくなるまでぎゅってしてあげるよ。 だから今はゆっくり休もうね」

「うん……ありが……と……れーくん……」


ほんの少しは安心してくれたようで、それから少し経つとちーちゃんは眠ってくれた。 数十分後、親友のお母さんが帰宅した。 あとの看病はお母さんに任せられる。 俺はちーちゃんの手を離して、部屋から出ようとした。 その時、ちーちゃんはふと目を覚ました。


「んぁ……?」

「あ、起こしちゃってごめん。 ちーちゃんのお母さん帰ってきたよ。 ちーちゃん頑張ったね、偉かったよ」

「んぁ……あ、れーくん……ありがとう……」

「うん、早く良くなってね、ちーちゃん」


最後に俺はちーちゃんの頭をぽんぽんと撫でてあげた。 そして後は親友のお母さんに任せて、俺は自分の家へと帰った。 帰る途中、ちーちゃんが早く良くなるようにと祈りながら帰った。 次の日にはちーちゃんは平熱に戻ったらしく、俺はほっと安堵した。


そしてその日以降から、ちーちゃんは少しずつ俺に懐いてくれるようになった。

今日も俺が胡坐をかきながらゲームをしていたら、ちーちゃんは俺の胡坐の上にちょこんと座り、そこで漫画を読んだりするようになっていた。 なんだか俺にも妹が出来たようでちょっと嬉しかった。


----


中学生の頃。 俺は昔と変わらず親友とよく遊んでいたけど、この頃はちーちゃんとも良く遊ぶようになっていた。 今では実の兄よりも俺の方にべったりとくっついて来るようになっていた。


そして今日は3月28日。 この日はちーちゃんの10歳の誕生日だった。


「お邪魔します」

「あ、れーくん。 いらっしゃい」

「こんにちは、ちーちゃん」


今日も親友の家にお邪魔すると、ちーちゃんが俺の方に近づいてきてくれた。


「れーくん、今日は何して遊ぼっか?」

「うーん、何しよっか? あ、でもその前に……はい、これ」

「え? なにこれ?」

「プレゼントだよ。 ちーちゃん、10歳の誕生日おめでとう」


俺はそう言ってちーちゃんに小さな小包みを渡した。


「わぁ! ありがとう! プレゼント開けてもいい?」

「うん、いいよ」


ちーちゃんは小包みの中身を開けた。 その小包みの中身は、ちーちゃんの好きな漫画に出てくるキャラをモチーフにしたオモチャのペンダントだ。 予めちーちゃんには欲しい物を聞いていたので、今日ここに来る前に家電量販店に行って、ペンダントを購入しておいた。


「あ、これ! 私が欲しいって言ってたやつ! 貰っていいの?」

「うん、いいよ。 誕生日プレゼントだもん」

「あ、ありがとうー! れーくん大好き!」

「あはは、喜んでくれて良かったよ」


ちーちゃんが喜んでくれて、俺も嬉しい気持ちになった。 来年の誕生日プレゼントも、これくらい喜んでもらえたら嬉しいなと思いながら、この日は楽しく過ごした。


それから数ヶ月後、俺はちーちゃんに告白された。


「私、れーくんの事が好きです。 れーくんのお嫁さんにしてください」


10歳になったばかりのちーちゃんは俺の足元にしがみつきながら、お嫁さんにしてくれと告白してきた。 俺は苦笑しつつ、しがみついてきたちーちゃんの頭をぽんぽんと撫でながらこう言った。


「あはは、ちーちゃんにそこまで思われていたなんて嬉しいよ。 でもお嫁さんはまだ無理かな」

「な、なんで!? 私、れーくんの事大好きなんだよ? れーくんは私の事……嫌いなの?」


ちーちゃんは涙を溢しながら、さらにぎゅっと力を込めて俺の体にしがみついてきた。


「ううん、俺もちーちゃんの事は大好きだよ。 でも、お嫁さんになるには大人にならないとなれないからね。 それにちーちゃんがもっと大きくなったら、きっと俺よりも好きな人が出来るはずだよ」

「……ならないよ……私、れーくんよりも好きな人なんて絶対に……」

「……そっか、ちーちゃんにそういって貰えるのは嬉しいよ。 じゃあさ」

「じゃあ……?」


ちーちゃんは涙を流しながら俺の顔をじっと見つめてきた。


「じゃあ、ちーちゃんが大人になっても、俺の事をまだ好きだっていう気持ちが残ってたら、その時は俺のお嫁さんになってほしいな」

「ほ、本当!? い、いつになったられーくんは私が大人になったって認めてくれる?」

「うーん、一般的に高校を卒業したらもう大人っていう扱いになるし、18歳になったら……かな?」

「う、うん! わかった! じゃあ、18歳になったら……その時はれーくんのお嫁さんにしてね」

「はは、うん、わかったよ。 じゃあその日を楽しみにしてるね」

「うん!」


ちーちゃんは10歳の女の子だし、子供の好き嫌いの移り変わりなんて早いものだ。 だからちーちゃんも時間が経てば、きっとこの約束の事なんて忘れてしまうだろう。 それにちーちゃんが中学生に上がれば、他に好きな男子とかも出来るだろうしね。


俺はそんな事を思いながらも、満面の笑みを浮かべているちーちゃんの頭を優しく撫でてあげた。


----


高校生の頃。この頃になると、親友は部活動にバイト、彼女とのデートが忙しくて、俺と遊ぶ日はだいぶ減った。 でも「千尋が玲と遊びたがっている」 と親友に言われたので、この頃も俺は親友の家に行って、ちーちゃんと2人で遊ぶという時間を作っていた。


そんなちーちゃんも今では中学生になり、思春期を向かえていた。 昔は俺にベッタリとくっついて来ていたけど、今では適度な距離を保ってきている。 仕方がないことだけど少し寂しい。


ちーちゃんは中学校に入学すると料理研究部に入った。 ちーちゃんは元々料理が好きだったので、ピッタリな部活だと思った。 そしてこの頃はちーちゃんの家にお邪魔する度に、毎回俺のために色々なお菓子を作ってくれた。


「今日も美味しかったよ。 いつもありがとね、ちーちゃん」

「ううん、私もれーくんに喜んで貰えて嬉しいから」


俺は作ってくれたお菓子を食べながらそう褒めると、ちーちゃんは顔を真っ赤にしながらもはにかんだ笑顔で俺の事を見てきた。 俺はそんなちーちゃんの笑顔を見ていて……心が痛くなった。


ちーちゃんは昔に比べると俺にベッタリとする事は無くなっていたが、それでも俺への好意が昔よりも強まっているのがわかっていた。 きっとちーちゃんはあの約束を忘れてない。 今でもちーちゃんは俺の事を好きでいてくれているんだ。


だから……俺はちーちゃんに言わなければいけない事があった。



それから数週間が経過した。 俺はその日もちーちゃんの家にお邪魔した。


「今日はちーちゃんに言わないといけない事があるんだ……」

「え? ど、どうしたの、れーくん?」


俺は真剣な顔をしてちーちゃんに話しかけた。 ちーちゃんはいつもと雰囲気が違うと察して、少し緊張した声を出した。



「実は……俺、来週引っ越すんだ」


「……え?」



ちーちゃんは一瞬何を言われたのかわからない様子だった。


「ひ、引っ越すって……ど、何処に?」

「……とても遠い所だよ」

「と、遠い所って……で、でも、え、ここから何分くらいで着くの? こ、これからも毎日会えるんだよね……?」

「ううん、そんな近い距離じゃなくて、ここからはだいぶ遠いんだ。 だからこれからは、ちーちゃんとはこんな気軽には会えなくなるんだ……」

「そ、そんな……あ、会えなくなるなんて嘘だよね……? だ、だって……だって……ぐすっ……そんなの……」


ちーちゃんは俺の言葉を聞いて泣き崩れてしまった。 ちーちゃんを泣かせてしまった事が本当に心苦しく思った。


「だ、だって! ぐずっ……わ、私……れーくんと約束したのに……! 大人になったら……ひっぐ……私をお嫁さんにしてくれるって……言ってくれたのに……うぅ……」

「ちーちゃん……」


ちーちゃんの嗚咽は止まらなかった。


「嘘つき! ひっぐ……や、約束したのに! ぐす……ずっと……ずっと好きだったのに……いつか約束が叶うって信じてたのに……ぐす、それなのに……れーくんがいなくなるなんて……そんなの……そんなの酷いよ……うぅ」

「ちーちゃん……」

「私の名前なんて呼ばないで! れーくんなんて嫌い! 嫌い嫌い! 大っ嫌い!!」

「ちーちゃん!」

「っ……!」


涙を流しながら俺の事を嫌いだと叫ぶちーちゃんの事を、俺はぎゅっと抱きしめた。


「うぅ……名前呼ばないでよ……ぐすっ……れーくんの事なんて……もう嫌いなんだから……ひっく……」


ちーちゃんは俺の事を口では拒絶していたが、俺が抱きしめた時、ちーちゃんも腕を俺の背中に回して抱きついてきた。


「俺は嘘は付かないよ。 ちーちゃんが大人になったら、俺もちーちゃんの所に帰ってくるよ。 ちーちゃんとの約束を果たすために、必ず帰ってくるよ」

「うぅ……ぐすっ……そんなの嘘だよ……きっと……れーくんは遠い所に行ったら……私の事なんて忘れるよ……ひっぐ」

「忘れないよ、絶対に。 メッセージだって送るし、電話だってするよ」

「ぐす……ひっぐ……でもきっと……お兄ちゃんみたいに彼女が出来て……すぐに私の事なんてどうでもよくなるよ……」

「大丈夫だよ、絶対に。 だって俺の好きな女の子はちーちゃんだけだから。 だからさ……」

「ぐす……うぅ……え?」


俺はそう言って、ちーちゃんの前に小指を差し出した。


「指切りをしよう。 ちーちゃんが大人になったら、俺も必ずちーちゃんの所に帰ってくる、絶対に。 その間もこまめに連絡するし、もう二度とちーちゃんを泣かせたりなんてしない。 だから、これからも変わらずちーちゃんと仲良くさせてほしい……駄目かな……?」

「……ぐすっ」


ちーちゃんは泣きながら自分の小指を差し出してきた。


「……嘘ついたら針千本だからね……ぐす」

「……うん、わかった。 約束だよ」

「……うん……」


そう言って俺達は指きりをした。 昔したちーちゃんとの約束をちゃんと守るために。


「あっちに行っても、こまめに連絡するからさ。 他にも何かして欲しい事とかあれば言ってね」

「ぐすっ……じゃあ……手紙が欲しい」

「手紙?」


ちーちゃんのして欲しいお願いは、少し不思議なお願いだった。


----


大学生の頃。 引っ越した土地での暮らしは順調だ。 大学の講義やサークル活動、バイトなどにも慣れてきた。 サークルやバイト先で何度か女子に告白を受けたりもしたが、俺は「好きな人がいるので」と全て断っていた。


そういえばつい先日もまた、ちーちゃんからの手紙が届いた。 ちーちゃんは志望する高校に無事に入学出来たそうだ。 元々頭の良い子だったので、心配はしていなかったけど、それでも自分の事のように嬉しい報告だった。


ちーちゃんは高校に入ってからも料理部に入ったらしい。 得意な料理のレパートリーが増えたから楽しみにしてねと、手紙にはそう書いてあった。


ちーちゃんの提案で始まった手紙をお互いに送りあうという風習は、今でもずっと続いていた。 始めた当初は、LIMEで簡単にメッセージが送れるのに、手紙まで送らなくてもいいんじゃ? って思ったりもしたけど、そんな事は決して無かった。


何故なら手紙には手紙の良さがあったからだ。 手紙を書くのには手間がとてもかかる。 文字を沢山書くのにも、それを送るのにも、時間とお金がかかるんだ。 だから、それだけの手間をかけて送ってくれた手紙には、当然、相手への想いが沢山込められている。


ちーちゃんからの手紙は学校の事だったり、家族の事であったり、友達や趣味の事など、本当に色々な事を俺に教えてくれた。 だから俺も同じように、学校の話やサークル、バイト、趣味など、今の自分についての話を沢山書いて送った。 昔、ちーちゃんと一緒に遊んでた頃よりも、手紙を送りあってる今の方が、お互いの事を分かり合えてるのかもしれない。


そんな想いの込められた手紙が少しずつ手元に増えていく度に、俺はどんどんと幸せな気持ちになっていった。 それはきっと、ちーちゃんも同じ気持ちだろう。 そしてそんな手紙が増えていく度に、俺のちーちゃんに会いたいと思う気持ちもどんどんと増えていくのであった。


そこからさらに一年が経過し就職活動も始まった。 やりたい業種で関東地方勤務の所を探した。 理由はもちろん約束があったからだ。

就職活動はやっぱり苦戦したけど、それでも何とか採用を得る事が出来た。 あとは大学を無事に卒業するのみとなった。


----


そして現在。 俺は大学を無事に卒業する事が出来た。 今は東京行きの新幹線に乗っている所だった。


「次は品川~品川~」


もう都内に帰ってきたんだなと思ったら、ちょうどその時、俺のスマホが鳴った。 LIMEのメッセージが届いたようだ。


『今東京駅に着きました。 待ってます』


それはちーちゃんからのメッセージだった。


『わかった。 今品川を通過した所だから、もうすぐ着くよ』


俺も返信を送る。 もう東京駅はすぐそこだ。


「次は東京~東京~終点です」


それから数分して、東京駅に到着した。 俺は駅の改札口を降りて彼女を探したけど、すぐに見つかった。 しばらく会ってなくてもわかる……あの子がちーちゃんだ。


「あ……」


向こうも俺に気が付いたようだ。 俺の方に向かって駆けだしてきた。


「おかえりなさい」

「うん、ただいま」


久々に会ったちーちゃんは、とても綺麗な大人の女性になっていた。


「髪の毛染めたの?」

「うん。 高校卒業したから挑戦してみたよ」

「そうなんだ。 ちーちゃんに似合ってて可愛いね」

「あ、ありがとう。 そう言って貰えると嬉しいよ」


ちーちゃんは照れながらも嬉しそうな笑みを俺に向けてきた。 ちーちゃんの照れる姿はなんだかとても可愛らしかった。 そしてそんな照れているちーちゃんに向けて、俺は小さな小包を手渡した。


「はい、これ。 18歳の誕生日おめでとう」

「え? あ……」


今日は3月28日。 この日はちーちゃんの誕生日だ。 ちーちゃんに手渡した小包みは俺からの誕生日プレゼントだった。


「ありがとう……ねぇ、開けてもいい?」

「うん、いいよ」

「……あっ……」


そのプレゼントの中身は小さなペンダントだった。 ちーちゃんはその小さなペンダントを大事そうに箱から取り出した。


「ありがとう……嬉しいよ、れーくん」

「それなら良かった」

「ね、早速付けてほしいな」

「うん、わかった」


俺はそのペンダントをちーちゃんから受け取って、そのままちーちゃんの首へと付けてあげた。


「はい、付けたよ」

「うん、ありがとう。 どう? 似合ってるかな?」


ちーちゃんは一歩後ろに下がってくれた。


「うん、とても似合ってるよ」

「そっか、それなら良かった。 本当にありがとう、一生の宝物にするね」


ちーちゃんは顔を赤らめながらも笑顔でそう言ってくれた。 その顔は今まで見てきたちーちゃんの表情の中でも、とびきりに可愛らしかった。

そして俺は、18歳の誕生日を向かえたちーちゃんに伝えたかった言葉を素直な気持ちで伝えた。


「好きだよ、ちーちゃんの事が」

「っ……」


俺は約束通り大人になったちーちゃんの所に帰ってきて、そして今日、ちーちゃんに告白をした。 ちーちゃんは俺の言葉を聞いて一瞬黙ったが、すぐにちーちゃんは喋り出した。


「私も好きだよ。 ずっとずっと昔から……れーくんの事が大好きです……だから……」


ちーちゃんは涙を流しながら喋りだし、俺の事をぎゅっと抱きしめてきた。 そして最後に……俺に向かってあの日の約束を口にした。


「……私をアナタのお嫁さんにしてくれますか……?」

「はい、喜んで」


俺はちーちゃんの頭をぽんぽんと撫でてあげながら、そう一言だけ優しく伝えた。

ご覧いただきありがとうございました。

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