第一話
「ん...。」
窓から差し込んでくる朝日で目が覚める。まだ寝てたいと要求する体を起こす。
そしてぼーっとしているとだんだん頭が覚醒してくる。
そして昨日...なのかどうかはわからないが女性と話したこと、そしてスキルのことを思い出す。
「そうだ...そういえば転生したんだったな。」
自分の部屋を見渡すが特に変わったところはない。
あの時言ってた「向こうの世界をいじる」ということをしてあっちの世界に似せたのかもしれない。
「取り敢えずスキルいついて確認するか...。」
ベットから出て立ち上がる。体を少し伸ばした後にリビングにあるソファーに座る。そういえばどうすればスキルが確認できるのか、そもそも確認できるのかを聞いてなかったな。いろいろ試してみるか。
「ステータス。」
よくある言葉を言ってみるがウィンドウは表示されない。その後に「ステータスオープン」や「メニュー」など様々な言葉を言っても反応せず諦めかけていた時だった。
「はぁ...スキルチェーック...。」
その言葉に反応し目の前に半透明のウィンドウが出現する。
そこには名前や性別、種族という何ともベタな内容が書かれていた。
当然目的のスキルも乗っていた。スキルに表示は下記の通りである。
【スキル】
『身体強化Lv.MAX』:身体能力及び機能を強化する。
Lvが上昇するほど効果及び使用可能時間が増加する。
Lv上限は20。現在の使用可能時間は∞。
『達人』 :どんな道具だろうが扱いが達人級になる。
パッシブスキル。
『武具作成Lv.MAX』:虚無より武具を作り出すことが可能。
Lvが上昇するほどオプションを付けることが可能になる。
Lv上限は50.現在使用可能なオプションはALL+α。
『神々の加護』 :貴方のために作成したスキルです。
このスキルは貴方のスキルをすべてLv.MAXにします。
このスキルがついている限り貴方は神の加護を得られます。
愚妹が世話をかけました。貴方の幸福を祈ります。
「ふーむ。」
正直これはかなりのチートな気がする。身体強化に関しては言わずもがな『神々の加護』のLv.MAX化は尋常じゃないくらい協力だ。つまり身体強化や武具作成は誰がどんなに努力しようとスペックでは敵わないわけだ。
「今日も学校あるけど...。」
スキルのチェックをしたい。特に武具作成はどの位までいじれるのかを知りたい。
というか今気が付いたが武器作成じゃなくて武具作成なのか。これもサービスかな?
まぁ先ずは学校に電話しよう。
「よし、取り敢えずこれでいいか。」
学校に電話した時に結構怪しまれたが一応無断欠席にはならないのでこれで大丈夫なはずだ。
家から出るのは流石にまずいので家の中でできることを昼間はやってみたいと思う。
「先ずは身体強化だな。」
これはイメージで言うなら使いたい部分のリミッターを外す感じでやると使えることが分かった。
よく分からない?...説明が下手なんだよ、悪かったな。
ただ身体強化は筋力だけではなく視覚や聴覚、嗅覚などの五感なども強化することが可能のようだ。
ちなみに視力をよくしたからと言って何かいかがわしいことには使わないぞ。
「さてと、次は武具作成だが。」
武具作成はベースとなる武器を選んで、そこからの肉付けさせていくようだ。
そのため身体強化の確認はすぐ終わったが武具作成はかなり時間がかかってしまった。
しかも作り方がまるで3Dの建築ゲームでついついゲーム気分になる。
「先ずは作ってみないとな。ベースは...いっぱいあるな、どれにしようか...。」
現代社会で強力な武器と言ったらやはり銃だろう。そう思い銃を選択したときに俺は驚愕した。
そこに出てきたのは『ハンドガン』『アサルトライフル』などではなく『AK-47』や『M4A1』などという文字が出てくる。
「ん~?なんだこれ?...もしかして銃の種類か?だとしたら俺全く知識がないぞ...。」
ミリオタなら歓喜するだろうが残念ながら俺は違う。
取り敢えず家にあるパソコンで『ハンドガン 世界最強』と検索をかける。
すると『プファイファー・ツェリスカ』と呼ばれるリボルバーが出てくる。
「へぇーこれが世界最強の拳銃か。よし、これにしよう。」
銃一覧の中から検索をかけて探し出し選択する。
そして外装などに手を加えられる他弾丸を実弾か魔弾にするか、というところや銃自体に追加効果をかけられることが分かった。
これはいじりがいがあって嬉しい。早速色々とつけていこう。
「ふぅ...出来た。」
俺の手の上にはできたばっかりの『プファイファー・ツェリスカ』。
...長いので『リスカ』と名付けよう。
リスカがのっている。しかし、それは俺が想像していたような手のひらサイズのリボルバーではなくまるでライフルの様な大きさのリボルバーだった。
後で調べたところ、この銃は世界最強の称号を得るためだけに作られたことが分かった。
そのため軽量化や実弾から魔弾にして反動も軽減して扱える状態にした。
幸い大きさに関しては武具作成で作ったものはアイテムボックス的なところに収納されるらしいので自由に取り出すことが可能なことも分かった。
あとはその場の勢いで顔が認識できなくなる黒いパーカーを作成した。
「さてと、今は何時かな?」
時計を見ると既に午後4:00になっていることに気が付く。朝起きたときは確かに午前8:00だったはずなので結構な時間がたっていることになる。
せっかくなので『達人』の確認もかねて料理を作ってみることにする。
最近インスタントばっかりだったのでたまには自炊しなければならない。
「よしできた。」
最近碌に自炊をしていなかったからうまくできるか心配だったが『達人』のおかげで今まで作った中で最高の出来になった。ちなみに作ったのはハンバーグである。
時計を見ると6:41に針を指していた。まだ夏休みすら始まっていないの時期なので、暗くなってきている。
そろそろいい時間だろう。俺はとある場所に向かうために外出する準備をした。
「ふぅ...やっぱ歩きで行くと遠いな。」
俺が向かった場所は家から結構離れたところにある廃墟のビルだ。何でも建設していた会社が倒産したらしい。そのため残っているんだとか。
取り敢えず着てきた黒いパーカーのフードを被り廃ビルの中に入る。
「まぁ当たり前だが人はいないな。」
そのまま上がるのもありだがせっかく身体強化があるので使ってみようと思う。
念の為全身に身体強化をかけてジャンプをする。
するとあっという間にビルよりも高く飛ぶことができた。
「おぉ!」
当然ながら素人が上手く着地できるわけもなくビルの屋上にたたきつけられる。
「へぶっ!」
しかし、身体強化をしていたおかげかけがは一切していなかった。身体強化は結構汎用性が高いのかもしれない。
「しかし、やっぱり夜景はきれいだなぁ...。」
ここに来るまでにかなり時間がかかったため辺りは真っ暗になっている。
そして廃ビルの屋上から見る景色は最高だ。風の音以外は何も聞こえなくて不思議な空間を作り出す。
しかし、俺が屋上でまったりとしていると、どこからか足音が聞こえてくる。
急いで近くの物陰に隠れる。少しすると屋上に学生服を着た男が出てくる。
その男は慣れた手つきでカメラで夜景を撮り始める。
誰かは知らないがここに来るのはただものじゃなさそうだ。
というかまず不法侵入だ。人のことを言えないが。
取り敢えず話しかけてみるか。
「おい。」
物陰から出て学生に話しかけるとその学生はカメラで撮るのをやめこちらを向く。
当然学生はすぐに警戒態勢に入る。
なぜここにいるか聞いてみるか。
「なんでこんなところにいる?」
俺がそう聞くと学生は警戒したまま答える。
「夜景を撮りに来ただけだ。そういうお前は?」
まぁすべてを話すつもりはないけどある程度ならいいだろう。
「俺は単に夜風に当たりに来た。しかし、ここは廃ビルだ。どうやって上まで?」
俺がそう聞くと学生はさらに警戒して答える。
「...お前こそどうやって上ってきたんだ?入り口にはセキュリティードアがあったはずだ。」
なんでそんなものがあるんだよこの廃ビル。セキュリティドアがあるなんて知らないよ。
まぁ場を和ませるためにちょっとふざけてみるか。
「そうか、俺はジャンプしてこの屋上に来たからな。」
すると学生は呆けた顔をして聞いてくる。
「...ジャンプで、か。」
もちろん場を和ませるためにはさらにふざけることも辞さないぞ!
「あぁジャンプでぴょーんとな。」
俺がそうそう言うと学生は突然人間とは思えない速度で間合いを詰めてくる。
幸い身体強化を全身にしていたためすぐに反応できた。
学生はこちらを睨みながら聞いてくる。
「...お前は"どっち"だ?」
どっちというのは分からないが...。まぁ適当に答えればいいか。
「さぁ?どっちでもいいじゃないか。俺には関係ない。あと俺もう帰っていいか?」
「は?」
学生は腑抜けた声で聴き返してくる。
まぁふつうそうか。でもそろそろ家に帰って宿題したいんだよね。今日提出の宿題家に帰った後すぐに死んでるからやってないんだよね。
「こっちにも予定があるんだよ。それにそろそろいい時間だしな。」
「用があったら"桜坂高校の1-Aの斉藤 幸喜"に話を聞け。あいつなら俺のことを知ってる。」
まぁ知ってるも何も本人なんですけどね。
学生が何か言おうとしていたが俺は早く宿題をするためにビルを飛び降りる。
当然着地はうまくできず尻もちをつく。そして無傷。
その後家に帰った俺は宿題に追われることとなった。
出てきた学生の見た目
赤髪で少しいかつい顔をしている。
背は大体180㎝前後