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プロローグ
―――――夢を見た
視界に映るのは一人の少女。
自分の体は影のようで、周りには同じような影がいくつか蠢いていた。
「さぁお行きなさい、選ばれし者達よ。魔王に相応しき力を示すのです」
少女が何かを話しているが、意識がはっきりとせず、ちゃんと認識できたのは締めの言葉それだけだった。
周りの影は消え、再び意識が混濁していく。
取り残された俺の元へ少女が歩み寄る。
触れられたその手は優しいようで、懐かしいようで、
「やっと見つけた。もう邪魔はさせない。すぐ会いに行くから。さ、もう行って、あたしの―――」
闇に包まれて意識が遠のいていく
次に気づいた時、俺は狭い土の中にいた。
新連載始めます。
1章が終わるまでは投稿致します。
よろしくお願い致します。