旅人の1日
寝起きの作者が漠然と頭に浮かんでいたイメージをメモ書きして、それを投稿しただけです。
起承転結も何もありません。
ボクは旅人。
ずっと旅をしている。
目的地はない。
◇
日がのぼったら目を覚ます。
カチカチの乾いたパンをナイフで小さく切り取って食べる。
よく噛んで、よく噛んで飲み込む。
干し肉も同じようにする。
今日はドライフルーツも食べよう。
最後に少しだけ水を飲んだら荷物をまとめる。
そして太陽に背を向けて歩き出す。
朝日はとてもまぶしいから。
自分の長い影の頭を見ながら歩く。
もしかしたら顔かな?
自分の影と笑いあう。
前へ、前へ。
◇
いつの間にか影は僕の下。
すぐボクを戻そうと後ろに回る。
後ろに、後ろに。
だから真下に隠れた影には内緒で一休み。
パンと干し肉、お昼だから瑞々しい果物も。
足元ばかり見ていたけど今度は顔を上に向けて。
今日は青い空。
見ながら横になる。
ちょっとだけ。
まだ影にはバレないはず…。
◇
ちょっと白くなった空から目をそらす。
影はもう後ろにいる。
目は合わさない。
誰もいない地面を見ながら前へと進む。
影が覗き込んできたら慌てて反対へ。
今日はちょっと影がしつこい。
知らんぷりして道を行く。
そしたら今度は太陽が顔を覗き込んできた。
こっちはムシしない。
向かい合って前へ、前へ。
おいでおいでと手招きされる。
◇
手を振って太陽がいなくなる。
また明日。
今度は大きく膨れた影に覆われた。
辺り一面は影に隠れて何も見えない。
もう進めない。
荷物を下ろして今日はおしまい。
パンに干し肉、今日は味のついたワインを一口。
月がおいでと手を振るけれど。
毛布をかぶって目をつむる。
すねた影と眠りについた。
明日もきっと旅は続く。
ただ旅人がいる、それだけの夢でした。