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性転換と異世界転生

俺、(さかき) 有希(ゆき)は女だが、男喋りだ。

それは、男兄弟ばかりなのだから、仕方ないと思う。

なのに、俺の友達の木下まふゆは・・・

「折角可愛い顔と声なのに、なんで俺とか言うかなぁ〜?」

と、いつもうるさい。

「うるさい!!俺の勝手だろ?」

この会話を今日だけで、もう五回はしている。

いいだろ別に、口調くらい。

と、思ってまふゆのお説教を聞き流している。

「だから・・・って、聞いてる!?」

「ああ、はいはい。聞いてるよ」

「真面目に聞く?死ぬ?」

とても辛い二択だ。

後者を尋ねる時、護身用のスタンガンをちらつかせるのはやめろ。

まふゆは俺が殺し屋とは知らないからできるが、勢い余って殺すぞ。

気付かれないようにしてるが、俺は今、大量に短剣やナイフを持っているんだから。

「どっちも御免だ」

とだけ言い残し、俺は走って先に学校へ行く。

「あ、ちょっと待って・・・!信号!」

「あ?」

俺はそこで止まってしまう。

横から居眠り運転していたトラックが、俺めがけて突っ込んでくる。

「有希!」

その叫び声を聞いたのを最後に、俺の意識は暗転した。

俺は、真っ暗な闇の中で浮遊していた。

「汝、生きたいか?」

俺は力無く答える。

「まぁな。まだ殺し足りねぇ」

本音だ。

「ふむ。なら、元の世界には戻れぬ。汝を異世界に転生させよう」

異世界、か。

殺しが出来るなら、それで構わない。

そう告げる。

「汝の願い、聞き届けた」

俺、自分から願ったか?

ふいに、俺の視界は真っ白になる。

思わず目を瞑る。

地に足がつく感触がして、目を開けると俺は森の中にいた。

武装と制服と荷物はそのまま。

そして、俺は自分の胸を見てみる。

少しはあった胸が見事になだらかになっている。

ま、まさか・・・!

下着に手を入れる。

あ、ある。

本来女についていないモノが。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああっ!」

お、俺、男になってる!?

なんで!?

じゃあ、このスカートはまずいよな・・・って、なんでこんな冷静なの俺?

取り敢えず、ジャージを着よう。

それから状況を考える。

多分、トラックに引かれて、変な声が聞こえて、ってことはここ異世界!?

だが360度木に囲まれていて、わからない。

「あ、あのぉ・・・」

後ろから声。

殺し屋の癖で、咄嗟にバタフライナイフを抜いて構える。

「ひぃっ!こ、殺さないで!」

振り向いた先に居たのは、純白のドレスに身を包む18歳くらいの女の子だった。

金髪に碧眼の少女。

お姫様みたいと思っていたら、本当に頭にティアラを載せていた。

か、可愛い・・・!

「ここはどこですか?私、迷ってしまって」

「残念だが、俺は異世界から来たばかりでさっぱりわからない」

あ、異世界とか言っちゃった。

信じるかな?

「そうだったんですか!一緒にここから出ましょう。名前は?あ、私はアリス」

し、信じた!

「俺は有希だ」

「ユキさんですか。雪のように美しい貴方にぴったりな名前ですね」

アリスのその笑顔に、俺はドキリとした。

そんなこと言われたの、初めてだ。

「いや、アリスの美しさには負ける」

せいぜい真っ赤になりやがれ。

「え、いや、そんな・・・」

可愛いなぁ。本当に真っ赤になって。

「と、とにかく進みましょう!前進あるのみです」

俺はクスリと笑って先に歩いていくアリスを追いかける。

☆★☆★☆★

「で、出れたぁ・・・」

「疲れましたねぇ」

でたのは大きなお城の前だった。

姫、姫と呼ぶ声がする。

その声の一つが近づいて来て、俺達に気付く。

「き、貴様っ!姫を誘拐していたのか?」

兵士らしい。槍を構えている。

アリスってやっぱり姫なんだ。

「違うの・・・この方は」

「姫様、離れていて下さい!ここは私が」

「なんだ、戦るのか?」

アリスは叫ぶ。

「やめてぇ!」

心配性の姫様だ。

俺の前に立つなんて。

「ひ、姫様?」

「どけ、アリス。邪魔だ」

俺は冷たく言い放つ。

「それとも、殺して欲しいのか?」

ありったけの殺意を込めて。

アリスはびくりとした。

「ユキさん・・・?」

俺はアリスの腹を蹴り、気絶させる。

「ごめんな」

俺の相棒、バタフライナイフを抜く。

「うおぉぉぉ!」

ああ、口程にも無い。

ただ、無我夢中に向かってくるだけなんて。

俺は槍を避けて、兵士の頸動脈を切り裂く。

「ああ、アリスが血濡れだ」

どうしよう。

殺っちまった。

あの兵士の、うおぉぉぉ!と言う声を聞いたのか、たくさんの人が集まってくる。

これ、全員相手にすんの?

しかも弱いからただの殺戮だし。

「ん・・・」

お、姫様のお目覚めだ。

「あ、この人は私の恩人で・・・」

血濡れって分かってるかな?

というか俺の殺した兵士を見てもまだ言うか。

「じゃあ、この兵士は何故殺されたのです!!」

「向こうが勝手に襲ってきた」

アリスはコクコクと頷く。

ん、史実だもんな。

「・・・中にお入りください」

すごい嫌そうな顔だな、おい。

☆★☆★☆★

城で、俺はアリスと話す。

「ふうん。ここ、ナヤって国なんだ」

「はい。あ、迷子の私を助けてくれた礼金です」

「そりゃどうも。ここの通貨単位、ハントって言うんだ」

なんか、男の自分にも慣れてきたな。

「ピープルカード、作りましょうか?私に発行する権利、あるんです」

ちなみにピープルカードとは身分証明書のようなものらしい。

「ああ、作ってくれ」

「はい♪では、このカードに血を」

俺は指を少し切って、血をだす。

「おや?魔法は特殊属性ですか。どんな魔法です?」

「さあな」

俺に魔法があるのがびっくりだ。

「できました」

俺は礼を言って城をでる。

「よい旅を」

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