膨張する心01 side 果琳
章管理と「膨張~01」話前半大幅改訂。
ご迷惑おかけします。
あなたの隣にいるとほっとする。
真綿にくるまれて眠る赤ちゃんのように安心出来る。
それって、あたしの居場所が決まってる、て言えるのかな?
あなたもあたしと同じ気持ちだって言うのは、思い過ごしなのかな…?
自意識過剰なのかな?
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学校を何時ものように終わると何だかホッとする。
今日も無事、生き抜いた気がする。
膝上まで裾あげしたスカートを気にもせず、校門を抜けてすぐ目的地まで速足に歩いた。
お昼休みに奏太さんからメールが着ていた。
『今日会えないかな…?』
短いその一言が、どれだけあたしを待たせていたのか知らないでしょ、と内心思いつつ、
『良いですよ』
と、ちょっと時間をかけて返信した。
『放課後、前待ち合わせた場所にいる』
5分も待たずに着たメールにあたしの頬はは緩んだ。
急いだ先には、前に見た白のフェラーリ。
見えた瞬間走り出そうとして、勢いをつけたはずが、後ろになぜか引っ張られた。
トンッ…
背中にぶつかったのは、ちょっと固い壁。
なぜか二の腕は血が止まりそうなくらい窮屈な感覚だ。
何、と振り返ると目の前には白い見慣れたシャツ。
顔を上げればそこには…
眉間にシワを寄せた険しい顔の横峰君がいた。