表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/107

殲滅完了しない…………


 賢一たちは、背後で戦っていた仲間たちを、狙撃で援護していた。



「次は…………お前だ」


 バンッと大きな音が鳴り響くたびに、賢一の右肩に大きな衝撃が伝わる。


 九九式狙撃銃による射撃で、メイスーを狙っていたスピットゲローが、屋上から落下してくる。



「おわっ! こっちも来たぜ? スカルヘッドが、二体もだっ! デブ野郎も来やがったっ!」


「今度は何?」


 焦りまくるダニエルは、トンプソンを左右に振り回しながら連射して、サイドステップしまくる。


 慌てる彼の声に反応して、エリーゼは振り向きざまに、M700から、ライフル弾を撃つ。



「グガッ? カアーーー!」


「ガア~~~~~!?」


「ヴルオオオオオオォォッ!!」


 右側の骸骨頭は、腹に穴が開いて、真っ赤な血液を垂らすも、レーザー照射で反撃してきた。


 左側の骸骨頭も、両目からビームを放って、自動車を攻撃してくる。



 真ん中のファットゲローは、咆哮を上げると、口から強酸を大量に吐き散らした。


 道路が緑色に染まる中、さらに左右の建物から、ゾンビ達がノロノロと歩いてくる。



「不味いな? 今度は全力で相手してやるぜっ! 銃弾を惜しみなく使わせてもらうっ!」


 九九式狙撃銃を背中に回した賢一は、レーザー照射や強酸を避けるべく、自動車の裏側に走った。


 そこで、ボルトを引いて、右側の骸骨頭をスコープではなく、照準を合わせて狙撃する。



「グへエッ!?」


 胸部を撃たれた骸骨頭は、怯んでしまい、レーザーを放出するのを中断した。



「怯んでいる暇は無いぞっ! 次は、小口径弾を喰らえっ!! 即座に殲滅だっ!」


「ガ、カアーーーー!」


「グガ~~~~!?」


「グルアアアアアアーー」


 AR15を撃ちまくる賢一に対して、左右から赤いビーム&レーザーが放たれる。


 しかも、中央からは強酸が弧を描いて、すごい勢いで、吐き飛ばされた。



「うわっ! コイツら、凄い攻撃だっ! 頭に運良く当てない限り、倒すのは無理そうだなっ! ん? 他の二人は?」


 自動車の陰に身を隠す、賢一は人間を相手しているように、ゾンビ達による射撃に苦戦する。


 そして、彼は仲間たちの姿が見えない事に気がついて、辺りを見渡す。



「はあ? アイツら、何処に行ったんだ? 手榴弾も無いのにっ!」


 賢一は、ポケットや弾帯を調べていると、エリーゼとダニエル達が、消えたことに気がついた。


 その間、自動車からは焼け焦げた音と、鼻を刺激する臭いが漂う。



 レーザー攻撃と強酸が、鉄板を焼き溶かして、赤と緑に染めたのだ。


 しかも、作業員ゾンビや女性会社員ゾンビ達が、自動車に回り込んで来ようとする。



「ギャアーーーー!! グワッ!」


「グルルッ!! グゲェ…………」


「うわわっ! 次はザコかっ! このっ! このっ! アイツら、逃げたとは思わないが? 何処に隠れた?」


 十四年式拳銃とCF98を、両手に持ちながら、迫るゾンビ達を、賢一は迎えうつ。



「グオオオオオオ」


「カアーーーー!!」


「ガア~~!?」


「お前ら、うるさいんだよっ!! 俺の弾丸を喰らえっ!」


 賢一が遮蔽物にしている自動車を狙い、ファットゲローは、ゲロを撒き散らしながら歩いてくる。


 奴は、もう少し近づいてから、強酸を吐き飛ばす積もりのようだ。



 骸骨頭も、レーザーを照射しようとした瞬間、ダニエルが建物の中からトンプソンを撃ちまくった。


 その結果、右側に立っていた奴が、体中を攻撃されて、怯んでしまう。



「ダニエル、良くやったっ! 援護するっ!」


「ギャアアアアーー!! グヘ?」


「グルアッ!?」


「ガ? ガアーーーー!」


「賢一、レーザー野郎を頼むっ! 狙い撃ちしてくれっ!」


 賢一は、十四年式拳銃を握りしめ、防弾悪漢ゾンビと白人兵士ゾンビ達を射殺する。


 それから、すぐに銃口を右側の骸骨頭に向けて、とにかく拳銃弾を浴びせた。



 撃たれながら、怯んでしまった奴に向かって、ダニエルは走っていき、背後を取った。


 そして、トンプソンの銃床で思いっきり殴ると、首を羽交い締めにした。



「ガアーーーー!!」


「グオオッ!!」


「ガ、カ、カアーーーー!!」


「おりゃあ」


 左側の骸骨頭は、賢一に対して、両目からビームを何回も放ち、窓ガラスを割る。


 ファットゲローは、両手で垂れ下がる腸を持ち上げ、毒血を噴射しようと、腰を低く身構えた。



 ダニエルに横から奇襲された右側の奴は、羽交い締めにされたまま、口からレーザーを放った。


 それで、向かいの建物を焼き上げながら、黒焦げ跡を作っていく。



「このまま、お前らも攻撃してやるっ!」


「カアーー! ガアーー!」


 ダニエルは、そのまま骸骨頭を激しく揺さぶって、ファットゲローに狙いを定めた。


 そのため、口から放出される血流レーザーが、頭を横から照射した。



「ゥアアアアーーーー!!」


「カアーーーーー!」


「ガアーー!?」


「よし、もう良いぜっ! 後は盾になれっ!」


 ファットゲローが咆哮を上げながら怒り、左側の骸骨頭は、ダニエルに血流レーザーを向ける。


 しかし、彼は右側の奴を肉盾にしているため、熱ダメージを受けずに済んだ。



「ダニエル、良くやったぞっ! オラ、オラ、オラ、コノヤローー!」


「ヴルアアアアッ!?」


「ああっ! 後は死んでくれや、屑やろうっ!」


「ギャアーーーー!!」


「私も忘れないでね? 撃つわよ」


「ギャア、ギャ、グベエーーーー!」


 AR15で、ファットゲローの腹や胸などを狙った賢一は、連続射撃で腸にダメージを与える。


 羽交い締めにしている骸骨頭の首に、ダニエルは右手で引き抜いた、ボロナイフをブッ刺した。



 さらに、右側にある建物の二階からエリーゼは、スカンジウムで、もう一体を攻撃する。


 そして、窓から飛び降りながら、ハチェットを頭上に掲げて、振り下ろした。



「グベベ…………」


「終わったわ、後はコイツだけ…………」


「ヴアア?」


 骸骨頭を倒したエリーゼは、残るファットゲローを睨み、踵を返して建物の方へと逃げていった。


 当然、奴は彼女を追って、巨体を揺らしながら、ドシドシと足音を立てつつ歩く。



「殺られるかっ! 次いでに、一発だっ!」


「グアアーー! グエア? オ…………」


 ファットゲローに、単発連射を繰り返しながら、AR15を構えて、賢一は近づいていく。


 攻撃に反応して、振り向いた奴は、強酸を滝のように吐こうと、口を大きく開いた。



 だが、薄まった強酸の上を、彼は素早く走り、九九式狙撃銃を突きだした。


 その先端に装着された、ゴボウ銃剣が口内を貫き、刃身が後頭部を貫いてしまった。



 最後に、ボルトが引かれて、ライフル弾が発射されると、後頭部から大量の髄液が吹きでた。



「うわっと? 危なっ! 終わりか?」


 ドタッと音を立て、自ら吐いた緑色のゲロに、ファットゲローは倒れてしまった。



「オラオラ、斬りまくってやるぜっ!」


「ガ、ギ? グエ」


「フッ! …………終わりよ」


「ギャィィ~~」


 ダニエルは、一気にジャンプして、会社員ゾンビの首を、ボロナイフで袈裟斬りにする。


 大工ゾンビの腹を、マチェットで何度も抉り、エリーゼは止めを刺した。



「これで、全滅させたか? 後ろの連中は?」


 賢一は、ファットゲローの頭を蹴っ飛ばしたあと、後ろに振り向く。



「弾切れだわ? ふぅ~~終わった、終わった」


「やっと、殲滅させましたね…………」


「ああ、だが? どうする? もう、車は使えない?」


 M4カービンを下げて、モイラは路上に横たわるスピットゲローの死体を見下ろす。


 疲れはてて、呆然とするメイスーは、右手のヌンチャクを仕舞おうとする。



 ジャンは、傾いたピックアップと破壊された残骸を見ながら、険しい顔になる。


 彼らは、無事な車両に近づいて行ったが、収納ボックスだけは、奇跡的に無傷で残っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ