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自動車整備工場の戦い


 激しい機銃掃射が、邸宅の二階から行われて、こちら側を釘付けにしようとする。



「くっ! ダニエルやモイラ達は、どこに消えた? 反撃しないと、火力で負けちまうっ!」


「きっと、外に居るんですっ!」


 賢一とメイスー達は、大門から離れて、敵の猛攻から身を守ろうとする。


 二人は、敵の猛火力を前にして、ただただ奥に下がるしかなかった。



「援軍だっ! 外の奴らを、殺ってやるっ!」


「返り討ちにしてやるわ」


「倒される前に、倒すわっ!!」


「急げ~~~~」


 アジア系のギャングは、大門左側から、CQ311を撃ちまくった。


 白人女性ギャングも、ウージーを抱えながら走ってくると、右側から乱射を始めた。



 奥から、ラテン系の女性ギャングも、赤いスポーツカーを飛び越えてくる。


 さらに、ラテン系のギャングが、上にある金網通路に左側から向かってきた。



「撃ちまくるんだっ! くっ! あの森に回りこめたら…………」


「撃て、撃て」


「撃ちまくるのよーー!」


「何があったんだ?」


「どうしたのよ?」


 CF98を片手で撃ちながら、賢一は敵陣後方から奇襲を仕掛けようとする。


 二階から、ラテン系のギャングは、M1ガーランドを何度も撃ちまくった。


 白人女性ギャングも、相変わらず、乱れ撃ちしながら、敵を牽制しようとする。



 そこに、ソードオフ散弾銃に、マヌエルが弾を込めながら、やってきた。


 アリアニーも、両手にマカロフを握りしめ、スポーツカーの間を走り抜けてきた。



「お前ら、あまり人員をこっちに寄越すなっ! 後ろや左右からも、敵が来るかも知れないからなっ!」


「ここは任せてくださいっ! 私たちが何とかしますからっ!」


 敵は、迂回してくる可能性が高い上に、ゾンビ達も呼び寄せる可能性がある。


 そのため、賢一とメイスー達は、集中攻撃を受ける裏手に、人員を全て集めないように頼んだ。



「アジア系、白人女性の二人は一緒に来てくれっ! メイスー、森に向かうぞっ! マヌエルとアリアニー達は全体の指揮を取れっ!」


「ええっ! どこまでも着いていきますっ! 一緒に行きますっ!!」


「分かった…………何人か、俺の後に来てくれっ!」


「左右、正面にも見張りを配置しなきゃっ!?」


 賢一は、後方や中央などが、隙を突かれぬように指示を出しながら走りだした。


 一変に、戦力を集中させれば、敵の別動隊に思わぬ攻撃を受けてしまう危険性が高まるからだ。


 メイスーは彼に従い、離れていく背中を追いかけて、ひたすら走っていった。



 マヌエルは、部下のギャングを引き連れて、屋内へと引っ込んでいく。


 アリアニーも、冷静さを取り戻すと、彼とともに正面大門へと向かった。



「煙幕があると良いんだが…………? あっ! 消火器があるかっ! お前ら、行くぞっ!」


 工場内にあった消火器を見つけて、賢一はすぐさま、左側の出口から、それを林に投げつけた。


 その後、すぐにCF98で撃ち抜き、タンクを破裂させて、中から白煙を噴出させた。



「敵が林を通り抜ける気だっ!」


「あっちに銃撃を集中させろっ!!」


 敵の射撃と機銃掃射は、白い煙に弾丸を浴びせまくるが、当然ながら、そこには誰も居ない。



「よしっ! 敵が注目しているなっ! 次はガスを振り回すぜっ! これで仲間たちを救える」


 賢一は、囮を投げることで、敵の注意を惹いて、味方を守ろうと考えていた。


 また、こうする事で、自分たちが密かに迂回行動できるようにする意図もあった。



 もう一個ある消火器を探しに、工場内の反対側に走っていき、壁から取ってかえってきた。


 そして、再び左側の出口に立ち、銃弾が飛んでくる林に対して、勢いよく白いガスを噴出する。



「あの? これは」


「陽動だっ! 急ぐぞ、メイスー」


 消火器の白いガスが、風に揺られながら広がるさまをを見て、メイスーは困惑する。


 賢一は、目の前を横切る機銃弾を見て、作戦が成功したと思い踵を返した。



「今だっ! 森に向かっていくぞっ! 敵に奇襲を仕掛けるんだっ! 他の連中も、着いてこいっ!」


「えっ? は、はいっ!!」


「あっ! 分かったっ! 行くぞーー!!」


「突撃ねっ!」


 工場右側から、賢一は道路を走りぬけて、銃撃に晒されながらも木々に隠れこむ。


 後を追って、メイスーも弾が頭上を飛ぶ中を、森まで止まらずに突っ走っていく。



 アジア系ギャングとラテン系の女性ギャング達も、何とか死なずに、こちら側まで移動できた。


 だが、いきなり近距離から、彼らは予期せぬ奇襲攻撃を受けてしまう。



「今だっ! かかれっ!」


 誰かの声が、木々から木霊するとともに、自動小銃による連射が始まった。



「うわっ! やはり、迂回していたかっ! みんな、伏せろっ!!」


「きゃっ!? 不味いですっ!!」


「来たぞ、奴らを殺せっ!」


「連射しろ、連射しまくるのよっ!!」


 M4カービン、ミニM14による一斉射撃を受けて、賢一は木陰へとすべり込む。


 大慌てで、メイスーは繁みに突っ込み、銃弾を回避しようと試みた。



 その間、白人警備員が、木陰からM4カービンを弾切れになるまで、連射してくる。


 黒人女性警備員も、左右にM4カービンを振って、弾丸を乱れ撃ちしてきた。



 さらに、黒人警備員とラテン系の女性警備員たちが、ミニM14を単発連射してくる。



「このっ!? 撃ち返してやるっ!」


「ぎゃあっ!」


「きゃっ!? あぐ…………」


 CF98を撃ちまくる賢一の攻撃で、白人警備員は後ろに倒れてしまった。


 黒人女性警備員も、M4を落として、木に凭れかかりつつ絶命した。



「反撃してきたぞっ! うぐっ!」


「ぐゃ? が、げ…………」


 黒人警備員は、ミニM14の弾倉を交換しているうちに、頭にトマホークが突き刺さった。


 ラテン系の女性警備員も、橫から自動小銃で、連射されて、崩れ落ちるように倒れた。



「やったわ、ここは勝ったわね?」


「当たったか」


 トマホークを投げた人物は、ラテン系の女性ギャングであり、彼女は得意気な顔をする。


 CQ311を両手に握るアジア系のギャングは、死体を確かめようと近づいていく。



「お前ら、よくやったっ! ここから援護射撃をしてくれ…………メイスーと俺が、敵の裏手に回るっ!」


「ここは頼みますよっ! 私たちが、敵を相当してきますからっ!」


「任せろっ!」


「ええっ! 敵の武器を奪わないとっ!」


 賢一は、指示を出しながら邸宅に近づために、森の奥深くへと入っていく。


 彼の後を追うまえに、メイスーもギャング達に真剣な表情で頼み、それから進んでいった。



 すると、指示されたとおり、アジア系ギャングはCQ311を連射して、敵に制圧射撃を加えた。


 ラテン系の女性ギャングも、M4カービンを拾うと、それを使いはじめた。



「…………向こうは? モイラ達は無事だろうか?」


 賢一は、工場で戦っている仲間たちが心配になり、チラリと左側に視線をむけた。


 心配していた通り、やはりギャング側は、圧倒的な火力に押され気味になっている。



「ぐはっ!?」


「撃ちまくるんだよっ! 奴らが近づいてきたら、一気に殺られるわ」


「分かって…………うぅぅ」


「このままじゃ死ぬわっ!」


「落ちつけ、援護するから下がるんだっ! 俺が前に出るっ!!」


 ラテン系のギャングは、二階から敵を狙っていたが、運悪く機銃掃射に当たってしまった。


 彼が死ぬと、窓からダらりと両手を垂らして、M1ガーランドを落下させる。



 大門を盾にするモイラは、味方の指揮を鼓舞しながら、M4カービンを単発連射している。



 右側のドラム缶に隠れて、M1カービンピストルを構える黒人ギャングは、右腕を撃ち抜かれた。


 すぐ側で、アジア系の女性ギャングは、焦りまくり、弾が切れるまでCF98を乱射した。


 ジャンは、左側のドラム缶から、モスバーグ500を構えて、一回だけ散弾を放った。



「みんな苦戦しているな…………もう少しだけ待っていてくれっ! メイスー、行こうっ!!」


「はい…………必ず、みんなを救いましょうっ!!」


 仲間たちの様子を、繁みから眺めて、賢一は苦虫を噛み潰したような表情になる。


 その隣では、メイスーが困惑するような顔で呟くと、二人とも素早く移動を開始した。


 ■ 武器説明。



 ⭕️ 二連装散弾銃ソードオフ。



 一度に、二発しか撃てないが、軽い上に散弾の散布範囲が広い。


 また、素早い装填も行えるため、大勢の敵を相手にした時、真価を発揮するだろう。



 ⭕️ マカロフ。



 9ミリ、マカロフ弾を使う小型拳銃だが、西側の9ミリ、パラベラム弾よりは威力が低い。


 ただし、小型軽量であり、構成部品も少ない事から、ホルスターから素早く抜き取る事ができる。



 弾倉の脱着スイッチについては、原型となった、ワルサーPPと構造が違う。


 通常は、迅速な弾薬の再装填を可能とするため、握把の左側面・上部に、ボタンが設置されている。



 だが、本銃では構造・生産性の簡易さを優先しているため、握把の下面にレバーを設置する簡略な方式になっている。


 親指で、ボタンを押すだけで弾倉を抜ける側面ボタン式が一般的である。



 それに比べると、マカロフは弾倉の素速い交換に関しては、少し不利である。


 だが、拳銃が実質的には、補助兵器に過ぎない実情を考慮すれば、相応の妥協と言える措置である。


 ⭕️ トマホーク。



 切るだけでなく、投擲にも使える手斧であり、アメリカ先住民やカウボーイ達が使用した。


 プロケトでも、狩猟者や農民たちの間で、銃器がない時に、予備用に装備されていたりする。



 ⭕️ CQ311。



 CQシリーズは、1980年代初頭に始めて、確認された。


 この銃は、5、56ミリ弾を使用する。



 そのため、中国人民解放軍用ではなく、輸出販売を目的に製造されていると見られる。



 CQシリーズは、大きく二つに分類される。



 一つは、セレクティブファイア機構を備えた軍用輸出型である。


 もう一つは、民生市場向けのセミオートモデルである。



 後に、カービンモデルとして、QCタイプAが発表された。



 民生用セミオートモデルは、スポーツライフルとして、十分な成功を収めている。


 一方、CQシリーズが軍事利用されている例は少ない。



 軍用小銃として考えると、CQシリーズは失敗作であり、人民解放軍で採用される事は無かった。


 その他、CQシリーズは東南アジア地域のゲリラや武装勢力が使用していると報告されている。



 製造元の説明によれば、ノリンコが生産する各種擲弾筒が使用できると言う。



 アメリカ製M203コピー品、あるいはロシア製のGP25・GP30コピーも使用される。


 そして、暴動鎮圧用装備も、用意されている。



 ただし、ピカティニー・レールのようなマルチパーツ取り替え機能は無い。


 そのため、ハンドガード全体や機関部を、交換しなければ成らない。



 プロケトでは、民間用として、AR15よりも安価なため、大量に流入している。


 これらは、犯罪者やゲリラなどにより、フルオート可能な改造が施されている。



 5、56ミリNATO弾に適していないスポーツ弾薬や旧式弾薬を使用する銃である。


 そのため、軍用のNATO弾を使った場合、発射された弾丸が、不安定に回転して着弾する。


 つまり、命中率の低下を起こしてしまうが、近距離で、弾丸をバラまく時などは便利である。

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