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夜の戦い


 漁協事務所の前では、隔離区域と隔てられているヘスコ防壁があった。


 しかし、そこを軽々と乗り越え、フレッシャー&ジャンピンガー達が雪崩れ込んでくる。



 どうやら、ゾンビ達も興奮しているらしく、何匹か小走りしながら侵入してきた。


 六人とも、眼前にまで迫るアンデッド軍団を前にして、覚悟を決めている。



 上空を飛ぶイロコイと、事務所の窓からは、相変わらず、機銃掃射と援護射撃が続けられる。



「ギュアアーーーー!!」


「このっ! …………グッ! この野郎っ!」


 真っ直ぐに突っ込んでくるフレッシャーに対して、賢一はゴボウ銃剣を突きだす。


 彼は、顔面を殴られながらも、相手の胸を貫くことに成功する。



「このっ! 離れるんだよっ!」


「ウゲッ!?」


「賢一を殺らせんっ! くたばれっ!」


「ピギャアア~~グワッ!」


 モイラも、ジャンピンガーの首をマチェットで跳ね飛ばしてしまう。


 フレッシャーを蹴飛ばして、ジャンはモスバーグ500から散弾を放つ。



「二人とも、助かったぞっ! まだまだ来やがるなっ!」


「グエンッ!?」


「ひぇぇっ! 来ないで下さいぃぃ~~~~!?」


「ギャッ!?」


「グギ…………」


「お前ら、援護してやるから下がれっ!!」


「リロード中よ、少し待って」


 賢一は、迫るゾンビの顎を、下からゴボウ銃剣で貫き、脳ミソを攻撃して倒した。


 パイプガンを握るメイスーは取り乱しながらも、二体のフレッシャー達を纏めて葬った。



 飛び出ていった散弾が、運良く重なった連中の頭を貫いたからだ。



 トンプソンを、左右に振り回しながら連射しまくり、ダニエルは無数の敵を倒す。


 その背後で、エリーゼはシリンダーをずらした、スカンジウムに、マグナム弾を込めていく。



 こうしている間にも、ゾンビ集団は漁協事務所を目指して、我先にと押し寄せる。



「うわっ! また、数が増えたっ! なんで、軍隊は車両部隊を離したんだっ! アレだけの兵士は、どこに行ったんだ」


 雪崩れ込むゾンビ達の数を睨み、賢一は愚痴るように怒鳴って、ゴボウ銃剣を構える。



「部隊は、ほかの警備に回っていたんだっ!」


「ギャングやゾンビ達が、彷徨いていたと報告されていたならなっ!」


「それより、前に集中してっ! 敵を撃退するわよっ!」


「援軍に来てやったぜっ!」


「とりゃっ! 押し返しに来たわよっ!!」


「うわわ、なんて数なんだ…………」


 賢一が怒鳴るのを聞いて、白人兵士はM60を乱射しながら、車両部隊が存在しない理由を話す。


 同じく、黒人警官もモスバーグ500を連射して、多数のフレッシャー達を倒しながら語る。



 黒人女性兵士は、M4カービンを単発連射しながら次々と、ジャンピンガー達を倒していく。


 スカンジウムを撃ちながら、白人警官はゾンビの体に何発も弾を撃ち込んだ。



 竹槍を持っているアジア系の女性生存者は、フレッシャーに回し蹴りを喰らわせる。


 マチェット&ゴミバケツ蓋を両手に握るラテン系の男性は、絶句しながらも敵に向かっていく。



「ほかの場所も、攻撃されているのか?」


「グルアーー!! グギィーー!?」


「いや、それは大丈夫だ…………はっ!」


「な、何だっ! 今の爆発はっ!?」


 質問に答えてくれた人間たちに、賢一は再び情報を聞き出そうとする。


 それと同時に、料理包丁を持ちながら走ってくるゾンビの頬に、ゴボウ銃剣を突き刺した。



 白人兵士は、M60の機関部に弾を詰め込もうとするが、何処か遠くで何かが爆発する音を聞いた。


 黒人警官も、焦りだしながら、鉄パイプ槍を握るウォーリアーを、モスバーグ500で吹き飛ばす。



「なんだ? また、爆発がしたぞっ! 次は何なんだよっ!」


「いったい、何があったんだい?」


「爆発物で、ゾンビを倒したのか」


「いきなりで、驚いちゃいましたよ…………」


 身を少し屈めながら、賢一は炸裂音を聞いても、それが響きたわたる方に振り向かない。


 モイラも、多少は焦ったが、すぐに冷静さを取り戻して、ゾンビ達と対峙する。



 武器を、ハリガンバーに持ち変えて、ジャンは遅いくるフレッシャー達の頭を狙っていく。


 一瞬だけ、身動きが取れなくなってしまったが、メイスーも勢いよく、ヌンチャクを振り回した。



「大変だわっ! 左側のバリケードが爆発したのよっ! 時間差で、爆弾が起爆されたんだわ」


「ゾンビが爆発した場所から、雪崩れ込んで来ているっ! もう、逃げよ…………」


「ひぃぃっ! 食われる前に逃げるんだっ!」


「不味いわ、避難しないとっ!」


 血濡れた鉄パイプを持つ、アイリスが現れると、必死で事務所の前に走ってくる。


 CF98から拳銃弾を、何発か撃ちながら、マエワは踵を返して逃げようとした。



 だが、また別な場所で大爆発が起きたらしく、轟音が辺りに響き渡った。


 ヴィラスとデイネ達も、ほかの生存者や兵士らとともに走ってくる。



『もうダメだっ! 上階は封鎖するっ! 他の者は持ち場を捨てて逃げるか? 近くの建物に避難しろっ!』


 最上階から、拡声器を持っているアジア系の兵士が、撤退命令を通達した。



「今のを聞いたなっ! ヴィラス、アイリス、撤退するぞっ! お前らのテクニカルに迎えっ!」


「聞いたね? みんなっ! もう、ここから逃げるよっ!」


「分かったっ! この数を相手にしては、身が持たないからな」


「わわ、分かりましたーー!? と、と、とと、とにかく逃げましょうっ!!」


 踵を返して、いち早くピックアップに向かおうとする賢一とモイラ達。


 その後に続き、ジャンとメイスー達も、ゾンビ集団から離れようと走り出した。



「賢一、後に続いてくれっ! とにかく、安全そうな場所まで逃げるぞっ!」


「早く乗って、マエワ、デイネッ!」


「ま、待ってくれ」


「分かってるわよっ!!」


「ヴィラスそれなら、後に続くからなっ! 先導してくれっ!」


「私たちも、撤退か…………」


 ヴィラスは、テクニカルの運転席に乗り込むと、助手席へと、アイリスも飛び込む。


 マエワとデイネ達も、後部ドアを開けて、素早く中に入り込んだ。



 ピックアップに乗り込み、賢一はエンジンを始動させると、モイラは荷台に飛び乗った。


 他の生存者たちも、慌てながら自動車や近くにある建物へと殺到する。



「逃げろ~~~~!?」


「撤退だわっ!」


「うわっ! 来るなっ! がは…………」


「うわああーーーー!?」


「グアアアアッ!!」


「うぎゃああっ!?」


「ギギィーーーー!!」


「いやああ~~~~」


 東南アジア系の男性は、マチェットを鞘に仕舞うと、大急ぎで走りだす。


 アラブ系の女性も、AR15を撃つのを止めると、事務所内へと逃げ込む。



 白人兵士は、何体ものゾンビに噛まれながらM60を乱射して、イロコイを撃墜してしまう。


 不自然な動きをしながら墜落していく、ヘリコプターからは、振り落とされた黒人兵士が落下した。



 サーベルを持っているウォーリアーは、アラブ系の生存者を刺し殺す。


 白人女性の生存者に、馬乗りになっているジャンピンガーは、執拗に殴り続ける。



「うわっ! ヘリコプターがっ! ダニエル、エリーゼ、そこから飛び降りるんだっ!」


「分かっているわっ!」


「ちょっと…………仕方ないっ! 今、そっちに行くぜっ!?」


「メイスー、乗ったか?」


「は、はいっ!」


「ゾンビが来てるよっ! はやく出してっ!」


 イロコイが、駐車場に墜落すると、ゾンビ集団を巻き込み、派手な爆発を起こして四散した。



 それを眺めている暇なく、賢一は慌てて、ピックアップを漁協事務所の前に停めた。


 エリーゼは、すぐに窓から飛び降りると、ダニエルも覚悟を決めて、すばやく動きだした。



 ジャンが運転席に座ると、メイスーも荷台に飛び乗って、モイラはヘンリー小銃を撃ちまくる。


 こうして、彼らは蠢く死者の群れから逃れるため、漁協事務所から脱出しようと試みた。


 ■ ゾンビ説明。


 

 ⭕️ フレッシャー



 他のゾンビよりも、素早く走り回る事ができる特徴敵な感染体。


 しかし、素早い代わりに感染したての新鮮な肉体ゆえか、攻撃を受けると、よろけてしまう。



 だが、回避行動を取ったり、高い所にジャンプしたりと、かなり厄介な敵でもある。


 通常のゾンビに混じって、突撃して来ることが多々あるため、気をつけねば成らない。

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