#4 リア友とゲームします
戸茂川です。
今回もお楽しみください。
感想お待ちしています。
次の日。学校では早速AnotherStoryのことが話題になっていた。
「なあお前聞いたか?来週大型アップデートが⋯」
「あぁ。新職業とモンスターが追加されるんだったよな⋯」
そんな話を聞きながら自分の席につくと、
「おっはよ、楓!」
「あっ、綾ちゃんおはよう!」
彼女は苺谷 綾。生粋のゲーマーであり、優等生でもある。
「綾ちゃん。実は私AnotherStory始めたんだ...」
「えぇっ!?じゃあ今日一緒にやろうよ!ユーザーID教えて!」
「あっ、うん!」
✦・ーーー ・✦
その日の夜。ログインすると、「ベリー」からフレンド申請が来ていた。
受諾すると、メッセージが来た。
「やっほー!今アインスシティだよね?私も行くから待ってて!」
(アインスシティ?)
マップを見ると、最初の街と呼んでいたこの町はアインスシティということが分かった。
「か...じゃなかった、ラン!やっほー!」
「あっ、やっほー...」
いきなり飛びついてきたので驚きつつ、挨拶を返す。
走ってきた彼女は黒髪にピンクのメッシュが入ったツインテールにメイクを施した顔という
地雷系のファッションをしている。
「昨日始めたって言ってたよね?どのぐらいまで進んだの?」
と聞かれたので、ステータス画面を見せる。
「へぇ〜、魔法使いか〜。あっ、神秘の蒼杖持ってるの!?いいな〜。私はこんな感じ」
といいながらステータス画面を見せてくる。
『プレイヤーネーム:ベリー
種族:悪魔
職業:鞭使い
所属:なし
レベル:30
所持金:10090
HP:200
SP:100
STR:40
DEX:40
VIT:20
AGI:40
INT:20
MND:20
LUK:30
スキル:疾走
闘気鞭
炎鞭
頭:なし
体:小悪魔の服
足:疾走のブーツ
右手:毒仕込み鞭
左手:なし
アクセサリー:なし』
(すごい...レベル30だなんて)
「ねぇ、一緒に探検しない?ここ」
と言ってマップを見せてきた。指が差しているのは「雨霧の草原」
温和な草原の隣りにあるエリアで、常に霧が立ち込めていて、ここから別の街に行けるらしい。
「うん、いいよ」
「じゃあ出発〜!ポーションは買ってあるよね?」
「うん」
武器の強化を待っている間に買っておいたのだ。
そして二人は町を出た。
✦・ーーー ・✦
温和な草原を通り、雨霧の草原にやってきた。
霧がたちこめていて前がよく見えない。
「ゔわっはぁーーー!」
「うわっ!?」
謎の声をあげて飛びかかってきたのは、ゴブリンだった。
霧でよく見えないが、少なくとも3体はいる。
「ハッ!」
ベリーが鞭でゴブリンを倒す。
「ランも武器を出して!」
「うっ、うん!」
そして二人が戦い続けること10分。
「やっとゴブリンいなくなったね〜。大変だった〜」
そんなことを言うベリーの後ろに巨大な影が。
「ベッ、ベリー!後ろ!」
「え?」
ドォオン!
巨大な影の巨大な斧をベリーは避けることが出来なかった。
「ヴヴ...」
唸り声をあげて襲ってくるのは、キングゴブリンだ。
ベリーはなんとか耐えたものの、もう残りHPが少ない。
「どうしよう...」
「どうしようって、ラン、こんなの...戦うしかないでしょ!」
なぜかベリーは楽しそうだった。
「うん!」
ランが頷き、二人は立ち上がる。
ミニメモ
綾はアナスト発売日に買いました。
他にもユニバーサルアミューズメント社のゲームをたくさんプレイしています
キングゴブリンはゴブリンの群れをまとめる王の役割をしています。
3mぐらいあります。
ものすごく強いです。
ちなみにメッセージを送るにはクエストをクリアする必要があります。
といっても簡単な説明だけですけどね。
それは2つ目の町、ミストシティで受けることが出来ます。