最初
主人公 黒髪ロングヘアの少女
仲間
イリオス オレンジ髪の短髪の少年
ステラ 金髪でツインテールの少女
プロローグが終わり、冒険の前段階
どれだけの時が流れたかわからない。
私の涙は止まることがない。
私「…わたし…わたしは…。」
イリオスは静かに頭を撫ぜてくれた。
「大丈夫だ。今は何も話さなくていい。」
私はただただ頷くことしかできない。
ステラ「んー!そうだよ!まだまだ時間はある!ゆっくりでいいんだよ。辛いときはとことん泣いてしまえばいい!そんで美味しいもの食べて…」
…グゥ~…
呆れた顔のイリオスが「なぁ。お前ってやつは。こんなときに。」と深いため息。
「テヘー!だってなんだかおなかすいちゃった!」ステラは照れ笑いをしながら申し訳無さそうなそんな表情を浮かべていた。
ステラ「なんか。ご、ごめん…」
そんな様子を見て私は少しだけ、
くすっと笑ってしまった。
「もう!とりあえず城に行って宿にでも泊まらない??それで美味しいものでも食べて…」ステラは立ち上がり私達を見て、「ほらほら!早く行こ!」
イリオスも立ち上がり砂をはらっている。「まぁそれもそうだな。それにここでいてもなんも始まんねーしな!」ステラはやったー!と。
イリオスが私に手を差し出してくれた。
「行こう!一緒に」私はその手を迷わず取った。この手が。彼が。私を何かから引き上げてくれるようなそんな不思議な感覚が走った。
城門を通るとき、私は城門の両隣に立つ兵士たちに視線を感じた。怖くて足が竦む。
ステラ(小声)耳元で 「どうしたの?何があったのかは分からないけど。」
ん、と言って手を差し出してくれた。私は無意識にその手を取り、手を繋いだ。
城門を通ると、兵士たちの鋭い目線が私を突き刺しているのがわかった。とても怖い。
どんどん門に近づく。私は怖くて目を閉じた。鋭い視線を感じるのは、どこかで覚えている感覚だった。
ああ、そうだ、あのときだ… 母と城下町へ買い物に行くときに感じた、周囲の目線。小さな声で「邪」や「悪魔」耳を塞ぎたくなるよう声。言葉。目を覆いたくなるような視線。「…怖いよ。」
あのときはそんな私の手を母が繋いでくれた。
「…おかあ…さん。なんで?私は…私は…」
誰かが肩を擦ってくれた。
? 「おい、大丈夫か?」
? 「おい、聞こえてるか?」
目を覚ますと、イリオスが心配そうに顔を覗かせていた。
私 「イリ…オス?」
イリオス 「ああ、俺だ。 起きたか?門を通り過ぎたところで急に倒れちゃって、ステラが抱えて来てくれたんだぜ?大丈夫か?」
私 「そっか。私気を失ってたんだ。でもなにも思い出せない。思い出したくない。」
イリオス 「焦ることねーよ!な!思い出したら。話したくなったらその時教えてくれよ!」
窓の外を見ると、綺麗な月の光が部屋に差し込んでいる。星もたくさん見える。綺麗だなぁ。
イリオスは窓に目を向けている。優しい瞳。「今日は月が綺麗だな。」
私 「うん…」
よく見ると、宿の部屋のドアからステラが食べ物を沢山抱えて顔を覗かしていた。ステラは眉をひそめじーっとこちらを見てる。
ステラ 「イリオス、なにそれ?ナンパでもしてるの?いやーやめた方がいいよ…?口説いてるんでしょー??いやーひくわーヤダヤダ」と怪訝そうにしている。
イリオス 「いやお前の目に俺はどう写ってんだよ!」
ステラ 「うわぁ。引くわ~」しっしっ。てで追い払っている。
イリオス 「お前ってさーなんてすぐそういう目で俺を見るのかねー」
私はそんな彼らの会話を聞きながら、
目を瞑った。「今は何も考えたくない。」私は月の光の下眠りに落ちていった…。
ステラ 「寝たわね」
イリオス 「みたいだな」
口に沢山のパンをくわえたステラが「私も寝るとしよ。私の部屋には入ってこないでよね。気持ち悪い」
イリオス 「お前口の周りにパンついてるぞ。そんなやつの部屋にこねーよ」
ステラ 「はいはい、んじゃおやすみー」
イリオス 「あぁ、おやすみー」
最初の出会いの1日が終わった。
---
次の日
イリオス 「昨日は良く眠れたか?」
「うん。ありがとう…。一つ聞いてもいい? 昨日なんで私を助けてくれたの?」
イリオスとステラは顔を見合わせて言った。
「あんな状況で助けないやつなんていないでしょ!」
続けてイリオスは「今この世界は毎日を安心して生活なんてできない。」少し険しい表情をしていた。
私「…なんで?」
私はイリオスとステラから、この世界のことをたくさん教えてもらった。
…この世界は魔法が差別される存在だということを。俺達で変えなきゃ駄目なんだと。
お母さんと歩いているときのあの言葉。あの視線。その理由が少しだけわかった。でも。私はまだ何も知らなかった。
ここからはじまる冒険も。意味も。全て。
---
2ヶ月後
ステラ 「大まかなことはだいたい教えられたかな~!」
魔王とは、どうやら魔族を従わせるトップのような存在らしい。そこには不可解な点が多く、まだ謎の大きな存在だ。でも、その魔族が人類を害しているのは歴史が示していて、今もどこかで苦しんでいる人がいるらしい。
イリオス 「そういえば名前、もう一度聞いていいか? お前の名前は何だ?」
私 「私は…私は…」
---
次回…
次回は冒険の初めの一歩をしていきます!少し投稿が遅れるかもしれませんが忘れず確認していただけるとありがたいです。そして読んだらレビュー感想を書いて頂けると嬉しいです!