22 学園編
今日は入学式だ。荷物をまとめ寮へ移るための準備をする。かと言ってそこまで大きな荷物はないのだが。
「よし!これでokと。いままでお世話になりました」
借りていた部屋に一礼する。部屋を出ると何人かのギルド員たちが見送りに来てくれた。
「ようラルク、学園楽しんで来いよ!」
「ラルクさん、がんばってくださいね」
「ありがとうございます!行ってきます!」
ギルドを出て見えなくなるまで手を振ってくれる。
「行くか」
目指すは王都シュクレイン魔法学園。ギルドからは歩いて20分ほどで着く。道中にある商店や出店はまだ朝早いため開いていない。1件モーニングメニューを出している喫茶店があるが朝食は済ませたので寄らずにまっすぐ学園を目指す。
学園に着くとおそらく先生であろう大人の人が2人立っている。入学の案内をしているようだ。
「おはようございます寮に荷物を置きたいのですが、何処でカギを受け取れますか?」
「おお、新入生か、おはよう、鍵は事務室で配っているよ。すでに部屋分けしてあるから受験番号を伝えれば鍵をもらえるはずだ場所は分かるかい?」
「はい大丈夫です、ありがとうございます」
事務室に行きカギを受け取る。2階のS202号室のようだ。Sクラス生には1人1部屋与えられる。貴族は馬車で通う者が多いため部屋が余るからだそうだ。部屋は6畳ほどの大きさで、トイレと、水道が付いている。どちらも魔道具というもので魔力を流すと水が流れる仕組みだ。この魔道具のおかげで生活はよくある中世ヨーロッパよりはるかに進んでいる、むしろ現代に近い所もある。入浴文化もありもちろん石鹸も普及しているため町は清潔に保たれている。
「ここが、僕が4年間暮らす場所か1人なのは寂しいけどお隣さんと仲良くなればいいか、今日はいろいろ忙しいし明日寮を挨拶に回るか、っとと、そろそろ入学式だ、体育館に行こう」
そして入学式。退屈な校長先生の話はどの世界でも同じなようだ。そして新入生代表挨拶。壇上に上がったのは女の子だった。
「僭越ながらわたくしが新入生代表にないましたエレーナ・フォン・エリザベートと申します。皆さま、まずはご入学おめでとうございます」
煌めくブロンドの長い髪、透き通る声、みんなと同じ制服を着ているのに何処か高貴さを感じられる。だが傲慢さは感じられない。まるでお姫様のよう。そう言った印象を持った。
「この学園では様々なことを皆様一緒になって切磋琢磨し学んでいきます。ときには挫折することもあるでしょう、悩むことがあるでしょう。そんな時には私たちが助け支えあうことができる。そんな清く正しい学園生活を送れますよう願っています。最後になりますが、皆さま決して一人では悩まないでください
皆様にはもう仲間がいます。そんな素晴らしい仲間とともに学園生活を楽しみましょう。皆様ご清聴ありがとうございました」
パチパチパチパチと大きな拍手が起こる。校長先生の話で眠りかけていた生徒達にも響いたみたいだ。
「えー有難うございました、以上で入学式を終わります」
こうして入学式は何の滞りもなく終わった。




