キケン物乙4
危険物の類、名称、性状、一般的性状
(以下 ※引用)
※第1類
酸化性固体
固体
それ自身は燃焼しないが、他の物質を酸化させる酸素を多量に含んだ固体。マッチ・花火等の材料。
塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウムなど。
第2類
可燃性固体
固体
火災によって着火しやすい固体。比較的低温で引火しやすく年少速度が速い。マッチの原料。
イオウ、鉄粉、赤リンなど。
第3類
自然発火性物質
禁水性物質
固体
液体
空気に曝されると自然には発火したり、水と接触して発火し可燃性ガスを発生する。
カリウム、ナトリウム、黄リンなど。
第4類
引火性液体
液体
20℃で液体(又は40℃で液状になる)で引火性のあるもの。
ガソリン、灯油、軽油、重油など。
第5類
自己反応性物質
固体
液体
加熱などにより多量の発熱、爆発するもの。ダイナマイト。セルロイド。
過酸化ベンゾイル、ピクリン酸、TNTなど。
第6類
酸化性液体
液体
それ自身は燃焼しないが、他の可燃性の燃焼を促進する性質を有する液体。漂白剤。
過酸化水素、硝酸、過塩素酸など。
※危険物・保安分野の基本方針
消費者、労働者等の安全・健康の確保、災害の防止、環境の保全等を目的とする危険物・保安関係の規制については、安全性の確保を第一に考慮しつつ、科学 技術の進展や社会経済情勢の変化等に対応してどのように効率的に安全の確保を 実現するかという観点を基本とした見直しを通じて必要最小限のものとし、国民に過大な負担や制約をもたらすことのないようその軽減を図る。
仮屋園信隆はその日、ふと思いついてホームセンターで季節外れのポリタンクを大量に買い漁り、セルフのガソリンスタンドと空き地を間借りしている自分の駐車場を何度も往復した。
真面目一筋の信隆が、仕事を無断欠勤したのは生まれて初めての事だった。
今度の週末には二人の子どもと妻の家族水入らずで大型遊園地に行く予定だったが、信隆はそれさえすっかり忘れているようだった。
三日間かけて信隆はありったけのポリタンクにガソリンを満杯にしてトラックに積み込んだ。
無論、ポリタンクにガソリンを入れて運搬するのは違法である。
建設会社に勤める信隆がその事を知らぬ筈はなかった。