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VRMMOを作ろう!  作者: 末次克臣
3/8

良いゲームだったよ

上げる前にPCがフリーズ、再起動して原稿が消えました・・・

途中で保存してればよかったと後悔してます


それでは第3話どうぞ

大学生活最後の年になった。

この3年間もちろん色んな事があった。バイトしたり、即売会行ったり、友達と徹夜して遊んだりと挙げればキリがないほどに色々やった。一時期単位不足でヤバかったが概ね順調な大学生活だった。


何で単位不足になったかって?そりゃあVRMMOなんてとんでもゲームが出るのが悪い。

もちろん俺以外にもヤバくなった奴がいたので俺だけ怒られるという寂しい内容にはならなかった。それからは平日最大3時間という制限を自分にかけて自制してる。もちろん休日は無制限だが。


ゲーム混迷期になってからは種類も増えてやれるゲームも増えた。

でもやっぱりファンタジー系の作品が好きなので、俺は「アークフェンサー」に帰ってきている。初期作品にしてはやはり出来がいいのだこれは。

もちろん欠点がないわけじゃない、でもそれを補って良い所も沢山ある。最初に比べてだいぶ人は減ったけど、それでもやってるやつは結構いる。もう少しでエンディングなので頑張りどころだ。攻略情報は既に公開されているが、俺はなるだけ見ない派だ。探し物の位置は知りたいけど、ネタバレって良くないだろ?だからちょっと時間がかかってしまった。


「さて、じゃあ行きますか!」


そして俺たちはボス部屋の扉を開く。既に4回壊滅してるが、ボスのモーションパターンやギミックの流れは掴んでいる。「死にすぎじゃない」って?いや、人型から龍化するなんて知らなかったらこんなんなるって。むしろ情報無しでは早い方でしょ。


パーティーはこの通り


カズ LV100

種族 ヒューマン

クラス パラディン

HP:38750

MP:11340

STR:2570

DEF:4528

AGl:1851

MAG:1120

RES:2388

LUK:758


カナ LV100

種族 ヒューマン

クラス ソードマスター

HP:22035

MP:8300

STR:3762

DEF:2210

AGL:5012

MAG:890

RES:1540

LUK:1183



ギント LV100

種族 ドワーフ

クラス グラディエーター

HP:32500

MP:8570

STR:4021

DEF:3582

AGL:875

MAG:1280

RES:1552

LUK:1229


クリス LV100

種族 キャットウーマン

クラス ハンター

HP:18570

MP:15720

STR:1823

DEF:1572

AGL:5420

MAG:1142

RES:1730

LUK:2150


リック LV100

種族 エルフ

クラス ソーサラー

HP:13580

MP:54300

STR:1206

DEF:890

AGL:1003

MAG:5721

RES:4230

LUK:1195


クレア LV100

種族 エルフ

クラス プリエステス

HP:14866

MP:48905

STR:1055

DEF:1284

AGL:988

MAG:4599

RES:4183

LUK:1487



となってる、結構バランスのとれたいいチームなのだ。これが攻略厨という奴らならタンカー無しとか、ヒーラー無しとか攻撃特化の編成になる。そりゃあ何してくるとかわかるなら回避すればいいから回復役は要らないわな。


さて、愚痴はここまでにして目の前に集中だ。

広く100m四方はある部屋、床は黒曜石のように黒く、奇麗に磨かれている。部屋の壁と床に燭台があり、それが部屋を明るくしているのだがそれだけでこの明るさはできない。恐らくプレイしやすさのへの配慮だろう。そして中央奥には大きな玉座が置かれている。もちろん大きいのにも理由がある座る奴が大きいのだ。身長は4m越えの筋肉ムキムキで声も顔も渋い大男。まったく、どこの世紀末覇者だ?


魔神ガルドヴェイン


このゲームのラスボスで、設定では世界の特異点となり、様々な悪影響を及ぼす原因となっている。魔物の活性化や天変地異、呪いや病の突発的な発生と存在するだけで迷惑になってしまう哀れなやつなのだ。こいつが悔やんでたり悩んでたりするなら同情の余地はあるんだけど、問題に関して全くの無関心、しかも邪魔するなら薙ぎ払うという迷惑なやつなのだ。


「来たか、全く目障りなやつらだ・・・」


いつも通りのセリフと共に横に立て掛けてある大剣を握り、立ち上がる。


「ならば望み通り薙ぎ払って・・・」

「そのセリフも聞き飽きたぜ!!!」


セリフを言い終わる前に俺は切りかかった。


ガキンッ


俺と魔神の剣が交錯する。奇襲かつ、セリフ終わって開始前だったが、しっかりと受け止められてしまった。

だがタンカーの役割は敵を引き付けること、ダメージを与えるのは仲間の役割だ。後はみんなが・・・


「「「「「ええー・・・」」」」」


白い目で俺を見ていた。


「ちょっと!援護援護!」


俺のHPが少しずつ削れていく。ガルドのスキルで一定範囲内のプレイヤーにダメージを与えるのだ。だから防御バフと回復がタンクには必要なのだ。


「いや、今のはさすがに引くわ」(クレア)

「外道だよなー」(リック)

「あれでパラディンとか詐欺だよねー」(クリス)

「せめて言い終わるの待ってやれよ」(ギント)

「色々台無し」(カナ)

「あーもう、俺が悪かったよ!お願いだから援護してください!」


「「「「「はぁー・・・」」」」」


みんなため息をつきながら戦闘を開始する。


「オラァァッ!」


シールドバッシュでノックバックさせて回り込む。ボスの敵視は取っているのでこちらを向いてくる、これがタンカーの役割の一つでもある。注意をタンカーに向けさせ、味方の被害を減らすのが主だった仕事なのだが、敵の背後を味方に見せさせるのも重要な役割なのだ。


「レインスティンガー」

「バスタースラッシュ」

「ピアッシングアロー」

「ヒールライト」


ボスの背中に攻撃が当たり、俺には回復が掛かった。


「詠唱完了ー、みんな離れてー」


その声に、俺以外のみんなが散開してボスから離れた。リックの上に直径2mの火の玉ができていた。

ソーサラーは高火力だが詠唱がそこそこ長く、動き回らないのを前提とした固定砲台。しかも攻撃範囲が広いので味方に当たる危険性もある。


「フレアブラスト」


火球がものすごい勢いでボスの背中に当たる。

俺はボスが壁になったので直撃はしなかった。チラッとボスのHPゲージを見るが1割も削れてはいない。

これからの長丁場、このゲージをゼロにしても第2段階が待っている。剣と盾を握りしめ、しっかりと集中していかねば!と気合を入れボスに立ち向かった。







「ラストォ!ディバインエッジ!」


軽々と4m以上を飛び上がって龍となったボスの頭に必殺の一撃を叩き込んだ。チリ残しのHPはこれでゼロになると思った。が、カウンターに右パンチを振り下ろしで喰らい、地面に叩きつけられた。


「ぐぉっ、しくじった・・・」


クリティカルでもらったのかHPが最大から半分まで削れていた。恐らく叩きつけられた衝撃ダメージもはいっているのであろう。だが、そんなことはどうでもよかった。ラストアタックはどうしても取りたい、そんな思いがすぐに剣と盾を構えさせた。幸い、スタンなどの行動制限は入っていない。すぐさまトドメを打とうとした。


「ラストもらい、ブレイドストーム」


カナが横から竜巻のように二刀で斬りつける。攻撃のヒットと同時にHPゲージは消滅し、ぐらりとボスは倒れた。


「なあっ!!」

「ふふん」


驚愕する俺をよそにカナが勝利のピースサインをする。絶望して俺は膝から崩れ落ち、みごとなorzになった。これ程の悲しみが今まであっただろうか?いや無い!やり直しを、やり直しを要求したい!


「今回は運が悪かったのよ、また次頑張ればいいじゃない」


クレアが慰めながら俺の削れたHPを回復させるも、心の傷は癒えなかった。


『よもや、これまでか・・・』


ボスの最後のセリフが始まる。俺はとりあえず気を取り直したことにして、立ち上がりボスを見据えた。


『死力を尽くした戦いは実に、実に良きひと時であった・・・』


最後は潔いな、声もどこか満足した感じがあるし。


『惜しむらくは、これで最後ということか』


龍の体が端からゆっくりと光の塵になっていく。通常のモンスター消滅エフェクトは一気に塵になるが、ここは演出のために通常とは違うようだ。

龍は首を持ち上げこちらをまっすぐ見た。


『我が残滓はまだ世界に残っているだろう、貴様らの戦いはまだ終わるまい・・・』


覇気も殺気もない澄んだ目だった、そしてそのまま全て光の塵となった。


『来世というのがあるのなら、もう一度戦いたいものだな・・・』


消えると同時にそんなセリフが聞こえた。

ニクイ演出をしてくれる。さっきまでの後悔なんてきれいにどこかへ吹き飛んでいった。残ったのは爽快感と達成感、そして思わず叫んだ。


「おわったーーーーー!」


みんなハイタッチ、そして


「「「「「「おつかれさまー」」」」」」


と最後のあいさつで締めくくった。後はエンディングだけだ。


仕事があるので次の投稿は土曜か日曜になると思います

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