第62話 「1つ。”裏” 」
こんにちは。輝宮藍衣と申します。ゴリゴリの偽名ですが、どうぞお許しください。
2024年11月1日より、こちらの『転生した僕は女神さまの体現者』を投稿させていただきました。完全に思い付きとノリで書いております。
タイトルから分かる通り、この物語は超王道の転生モノ(のイメージ)です。私自身が転生モノ、そしてバトルモノの物語が大好きで、自分だとこういうお話にしたいな、という欲望を極限まで詰め込める作品にしたいと思っています。
あらかじめ申し上げますと、小説を書いたことは一切ございません。学校での国語の評価も3~4の普通なので、言葉の表現がおかしいと思うことも、普段から小説を読む皆様にとって俗物になってしまうことは重々承知しております。
でも、どうしても書きたい!やってみたい!と私の好奇心が申しておりますため、どうか大目に見てやってください…。
あまり長くお話しするのもあれですので、まずは数話読んでいただければ嬉しいです。
私の妄想(こんなお話だったらいいな)を詰め込めるように頑張ります。(最初は1話なので何とも言えませんが…。)
これからを含めて面白いと思っていただけるように頑張りますので、どうかお願い致します!
追記:基本前書きはこの1話で書いたことのコピペです。ご了承ください…。
〜数百年前 とある国 王視点〜
王:「おぉ、こんなところにおったか…。」
時刻はまもなく日を跨ごうとしている現在。ワタシは再び宝物庫を訪れていた。
猫:「ぎゃーご。」
目当ては煌びやかに輝く黄金でも宝石でもない。大量の金貨の上で呑気に寛ぐこの子…。
王:「先程来た時は確かにおらんかったが、どこにおった?」
猫:「…。」
本人から答えは返って来ない。ただワタシの言葉が空気中に溶けるのみ。
王:「ほっほぉ!お主も変わらんのう。」
ワタシはこれ以上のかくれんぼを回避すべく、その小さな身体をソッと抱き上げる。
猫:「ゴロゴロ…。」
彼女は抵抗する事なく抱擁を受け入れると、「苦しゅうない」と言わんばかりに喉を鳴らす。
相も変わらずマイペースな子だ。
ダッダッダッ!
アル:「王っ!」
すると廊下を駆ける音と共に、1人の青年が慌てた様子で部屋に現れた。
王:「おったぞ、アルフォート。やはりここじゃった。」
ワタシは抱えた生き物の顔を、家臣であるアルフォートへと向ける。
猫:「ぎゃーご。」
アル:「っ…。」
呑気に鳴くその姿を見たアルフォートの表情は安堵に染まり、僅かに肩の力が抜ける。
アル:「王よ。本当に、心からの感謝を…」
ガラ〜ン!ガラ〜ン!ガラ〜ン!
アル:「!?」
王:「おや…。」
刹那、ワタシたちの耳に飛び込んできたのは美しい鐘の音。夜更ける時刻にも関わらず、どこか憩いを感じさせる不思議な音色に思わず身体が高揚する…。
王:「…。」
スタッ、スタッ、スタッ…
音に誘われるようにワタシは部屋を出ると、すぐ横の渡り廊下から音の正体を探る。
ガラ〜ン!ガラ〜ン!ガラ〜ン!
視界に入ったのは月夜に照らされる王宮内の中庭。音の源である鐘が一定のリズムを唄うが、肝心の鐘の姿は見えない。
シュウウン…シュウウン…
代わりにあるのは七色の光を帯びた霞。正体不明の音を生みながら円状の波動が辺りを伝う。
さらに霞の傍で静かに佇む青髪の女性。現実とも取れぬ幻妖な雰囲気が美しい。
?:「…。」
ターコイズの光を纏う眼。あの輝きにワタシはどう映るのだろうか。
王:「…。(ニコッ)」
?:「…。」
フッ…
ワタシが微笑んだ直後、女性はゆっくりと瞼を下ろし、その姿を消した。
シュウウン…シュウ…パキッ!
アル:「っ…!鐘の音が…。」
続くように鐘声は途切れ、何と霞の表面には亀裂が迸る。
パキパキッ!
シュゥウウウ…!
次第に欠片となって崩れて行く霞。やがてはそれも消え、周囲を覆うほどだった七色の輝きも失われた。
まるで最初からそこに無かったかのように。
猫:「ぎゃーご。」
今はただ、霞に隠れていたであろう石像が無として佇むのみ。
終わったのだ。
王:「…。心配は要らん。何とかなるとも。」
胸元で呑気に鳴く彼女に、ワタシは励ましの言葉を投げr…
アル:「王よっ!!」
ダンッ!!
その時、隣で一部始終を見ていたアルフォートがワタシの前で地面に頭を擦り付ける。
アル:「申し訳ありませんっ!!我らなどのために…王までもがっ!!」
彼の震える声が静寂に満ちた夜気を裂く。深い後悔、そして自責の念が文字通り彼を地に押し潰す。
王:「…。表を上げよ、アルフォート。」
ワタシはそれを制するように、静かに言葉を返した。
王:「お主も我が国の民。民を1人でも残して、王がノコノコ避難などできようか?」
アル:「っ…。」
王:「お主はこの子を放って置けなかった。ワタシもこの子とお主を放って置けなかった。一緒じゃろうて。誰かを想う気持ちに是も非もない。互いにな。人は想い合えるからこそ尊い…。」
猫:「ぎゃーご。」
彼は賢い。ワタシの言葉はきっと届いているだろう。しかしアルフォートの複雑な表情はまだ晴れない。
アル:「…。今回我々が ”審判” を、別世界へ渡れるきっかけが生まれたのは…。あの女の莫大な魔力があったからです。ですがそれも今し方…。」
王:「ふむ。」
端的に言えば、好機を逃したと言いたいのだろう。
ワタシも歳を取り全盛期ほどの力は無い。アルフォートの力もまだまだ発展途上。今のワタシたちでは、あの水瓶を再起させることは叶わないのは明白だ。
王:「今回の機を逃しただけに過ぎんよ。次を気長に待てば良い。」
ワタシは彼の不安を気にする事なく、飄々と言葉を紡ぐ。
幸いこの世界は軸が不安定な場所にある。他の介入があれば、再びこの世界を出られる可能性も0ではn…
アル:「しかし厄災は…!女がまもなくと言った『世界の腐敗』はどうすれば…。」
王:「それは、対策を講じねばのう…。これから。」
アル:「っ…。」
王:「ほっほぉ!」
この出来事から数日後、この国は厄災とやらで地中深くへと沈む事になる。何の因果か、ワタシたち3人は奇しくも生き残ることができた。
あの石像は事前に王の間の地下空間へと避難させていたため、そちらも事なきを得た。
しかしあれから数百年の時が経った現在も、ワタシたちはこの地平線に囲まれた世界に囚われ続けている。
脱出できる目度などない。確証など以ての外。このまま朽ちるだけかもしれん、僅かな抵抗に過ぎぬかもしれんが、ワタシは信じている。待っている。
いつの日か、あの石像を満たせる者が現れるやもしれん、そんな幻想を胸に…。
〜現在 B級ダンジョン 王の間 地下空間 ラフ視点〜
?:「うん、事情は大方分かった。」
大きな水瓶の石像前。上着のポケットに手を入れた女性は静かに口を開く。
?:「簡単に言えば、厄災?に備えて別世界へ避難しよーとしたけど、おじーちゃんたちは時間切れで間に合わず。だから自分たちも他の民が行った世界へ渡りたい。んで、石像がその入口の役割を担うと…。(クルッ)」
サブリナ:「そーゆー話だよねっ!✨」
自身の赤髪を揺らしながらこちらを振り返り、言葉を投げるサブリナ。
その瞳に曇りなどは一切ない。まるで無邪気な子供のように純粋な好奇心に染まる。
王:「う、うむ…。お主の魔力を注げば石像の効力が発揮されるはずじゃ。頼めるかのう…?」
サブリナ:「了解了解~!出来るか分かんないけどまあ、やってみよっか!」
サブリナの表情に不安要素は皆無。この明るさはどこから来るのか…。心配じゃないのか…?
アラナ・アル:「「…。」」
僕:「…。サブリナさん、ちょっといいっすか?」
その様子を呆れ気味に見ていた僕たちの1人、ラファエル・テイラーは重い口を開く。
サブリナ:「おー少年!どったー?」
僕:「えっと…。変装解いて良かったの?」
彼女の姿を見てみれば、トルさんの変装マスクを脱ぎ去り、自身の素顔が露に。服装もいつの間にか自身の私服へと変わっている。
アラナ:「…。(また、美人さん…。)」
サブリナ:「まー、これ以上隠す意味も無いし?トルマラスのままだと色々変でしょ?」
僕:「違和感はあるけども…。」
サブリナ:「そ・れ・に・!こーゆーダンジョンに隠れた裏イベントとか!別世界とか!!心擽られるというか!?自分自身で体験したいというか!?!?何かこう、燃えないっ…?✨」
僕:「それは分かる。(即答)」
演技という枷が外れた影響か、我慢していた分の衝動か、サブリナのテンションが異常に高い。
僕だって和室の1件が無ければ、心からエンジョイしていただろう。
サブリナ:「そうでしょ〜?✨」
上機嫌で僕に同調するサブリナ。思えば彼女と僕の感性はどこか似ている気がする。
もしかして、結構相性良かったりするのかな?
アラナ:「…。何か2人、ずいぶん仲良いね。」
僕:「っ…!」
すると、その光景を見ていたアラナが突然こんな事を言い出した。
僕:「あーいや…。たまたまそう見えただけじゃ…?」
アラナ:「たまたま、ねぇ…?(ジトォ)」
眉根を寄せ、訝し気にこちらを見つめるアラナさん。何せつい1日前、『何故私を頼らなかった』と彼女に怒られたばかり。
それが昨日の今日で隠し事ありました~なんて知れたら大目玉を食らうのは決定だ。咄嗟に誤魔化しを入れるのは必然。
僕:「(どう説明すべきか…。)」
何とか言い訳を捻り出すべく、僕が画策している時だった…。
サブリナ:「ごめんね~アラナ少女!ウチの立場上、正体を隠さないといけなくて!」
その時。アラナの言葉を聞いたサブリナはどこか申し訳なさそうな笑みを浮かべながらこう言った。
このタイミングで助け舟はありがたい!
アラナ:「あ、いえ!ビックリはしましたけど、怒ってる訳じゃ…。」
予想通り、言葉を返すアラナの表情が僅かに明るくなった。
よし!このまま話自体をチャラに…!
サブリナ:「この事知ってるのもロックや少年くらいでさー?隠すの苦労してて…」
アラナ:「は?ラフは知ってたの?」
グリンッ!
僕:「ひえっ…。」
刹那、アラナが凄い勢いで首をこちらに傾ける。その据わった恐怖の瞳に、僕の口から情けない声が漏れる。
サブリナ:「(ニヤァ)」
その背後で下品な笑みで見降ろす赤髪のクソッタレ。確信犯だな…。
アラナ:「…。この攻略終わったら、またお話しよっか?(ニッコリ)」
するとホラー映画顔負けの表情から一変し、可愛らしい笑みを浮かべるアラナ。しかし貼り付けたようなソレの圧は並じゃない…。
僕:「…。はい。」
為す術なく屈した僕は、蛇に睨まれたカエル。ただ素直に返事をするしかなかった。
バイバイ、僕の平和な日常…。
王・アル:「「…。」」
サブリナ:「…。んじゃ、真面目にやりますか…。(スッ)」
ボウッ!!
一同:「「「「!?」」」」
呟いたと同時、サブリナが発したのは自身の爆発的な魔力。
スゥウウ…
僕:「ありゃま。」
ソレは僕の纏う藍色のオーラを掻き消し、瞬く間に部屋全体が赤黒く染まる。
アラナ:「っ…。」
王:「ほぉ…。」
アル:「よもや、ここまでとは…。」
皆、先程までの明るさ溢れる彼女とのギャップに驚きを隠せない。
ビリビリとした圧迫感が肌に深々と突き刺さる。それ程に強大な魔力だった。
僕:「…。(何故にこう、悪党感が溢れる色のオーラなのか。)」
サブリナ:「おじーちゃん!魔力を注ぐって具体的にどーするのー?」
禍々しいオーラに似合わず、呑気な口調で事を運ぶサブリナ。
王:「胴に触れれば良い。水瓶そのものが魔力を吸収する筈じゃ…。」
王も最初からこの展開が分かっていたように淡々と話を進める。
サブリナ:「了解ー!(ピタッ)」
王の指示通り、サブリナは石像の胴部分に自身の右手を押し当てると…。
ピチョンッ…ピチョンッ…
瞬く間に水滴が滴り落ちるような音が漏れ始める。
ピチョンッ、ブオンッ…ピチョンッ、ブオンッ…!
やがては水滴に合わせて現れる音の波。それは地下一帯へと伝導していく様に等間隔で波打つ。
サブリナ:「…。(スッ)」
サブリナは目を瞑り、流れ出るオーラに意識を集中。
ブオンッ…!ブオンッ…!
アラナ:「っ…。」
僕:「…。」
僕たちも少し離れたところからサブリナの様子を見守る。
スゥウウ…
変わらず放つ赤黒いオーラに呼応するかの如く、鈍い波動音が部屋を包む。
アル:「…。」
王:「…。」
しかし、それ以上は…無い。
サブリナ:「…。少年ー!」
僕:「…!」
その時、沈黙を破るように僕の耳がサブリナの肉声を捉える。
サブリナ:「悪いんだけど、石像の中見てみてくれなーい?」
表情も声色も、何も変わらない。赤黒いオーラを纏ったまま、彼女は軽いノリで言った。
僕:「…。任されたー。(スッ)」
一瞬先程受けた仕打ちが頭を過ったが、何とか耐える僕。
そのまま件の石像前へと歩み寄ると…。
僕:「よっ!」
ガコッ!
その縁に身体を預ける形で石像へとぶらさがった。
アル:「うおいっ!?」
すぐにアルフォートの素っ頓狂な声が響くが、今は我慢してもらおう。
僕:「ふむ。」
瓶の中を覗き込み、じっと確認する。
サブリナ:「どー?」
内部には水と呼ぶにはあまりにも異質な、淡く輝く液体が溜まっていた。
液面は高くない。いやむしろ…。
僕:「…。半分も入ってないね。3割ってとこかな。」
サブリナ:「やっぱねー。」
僕の返答を聞いたサブリナは、まるで想定内と言わんばかりに肩をすくめる。
スゥウウ…
サブリナ:「(ソッ)」
そして自身のオーラを静かに収め、一度石像から手を離した。
アル:「…。王よ。」
王:「うむ。前と同じじゃな。」
様子を見ていた王たちが静かに共感し合う中、それを聞いたサブリナの目が揺れる。
サブリナ:「…!ウチが初めてじゃ無いんだ?」
問いかけるようなその声に、王はゆっくりと昔を振り返るように語り出した。
王:「100年ほど前に迷い込んだ者が1人、試しはした。じゃがその時、水瓶は3割も貯まらんかった…。」
アラナ:「じゃあ、水瓶は3割以上魔力は貯まらない仕掛けなのかな…。」
アル:「もしくは、さらに強力な魔力が必要な可能性もありますね。」
サブリナ:「少なくともウチの場合はまだ余裕あったんだけどねー。」
言葉を交わしながら、空気は徐々に重たくなっていく。解決の糸口が見えない。
常軌を逸した魔力の持ち主でも届かないという事実が現実として突き付ける。
サブリナ:「…。ちなみに、おじーちゃんたちが残った時。成功させてた女の人はどーやってたの?」
王:「…。詳しい事は分からぬ。当時彼女が入口を開いた際、ワタシたちはその場におらんかったからのう…。」
アラナ:「…。(チラッ)」
猫:「ぎゃーご。」
猫の鳴き声が「その通り」と言うように聞こえる…。
アラナは思った。どの口が言ってn…
アラナ:「他に!他に憶えてる事ってありますか!」
アラナは、何故か思うのを止めた。
王:「ふむぅ…。後は別世界への入口が開いている間のことくらいかのう?石像からは七色の光を放つ霞が吹き出しておった。」
その言葉にアルフォートも深く頷き、補足を加える。
アル:「はい。加えて何処からともなく鐘の音色が聞こえましたね。ガラ〜ン!ガラ〜ン!と。心に安らぎを齎し、どこか憩いを感じさせる、そんな音です。」
ガラ〜ン!ガラ〜ン!ガラ〜ン!
サブリナ:「あっ、こんな感じ?」
冗談混じりに肩をすくめて、そう言ったサブリナだったが…。
アル:「えぇ、まさ…に?」
王:「この音は…。」
突如として響き出した、あまりにも鮮明な鐘の音。部屋全体の空気が一瞬で凍りつく。
ガラ〜ン!ガラ〜ン!ガラ〜ン!
アル:「っ…。」
王:「ほっほぉ!」
そして皆の視線が一斉に、ある一点へと向けられる。
サブリナ:「わーお。」
アラナ:「っ〜!」
僕:「あっ、とぉ…。」
皆の目に映るのは、水瓶の傍でバツが悪そうに佇むラフの姿。いつの間にか、その手が瓶に添えられていた。
ガラ〜ン!ガラ〜ン!ガラ〜ン!
シュウウン…シュウウン!
辺りを包む七色の霞、地下全体に拡がる波動。先程王たちが証言したことが今まさに目の前で起こっている。
僕:「…。で、出来ちゃった❤️」
しばしの沈黙ののち、苦笑しながらも僕は言った。
誰もが言葉を失ったまま、静かに鐘の音だけが鳴り響くこの空間で…。
続く…。
さぁ、長くなりました。6000字も書いちゃいました。5000字ちょいでは全く収まり切りませんでした。すみません。
流石ラフ君!主人公してんね〜!と言うべきかもしれませんが、少しサブリナが可哀想な気もしますね。せっかくの出番なのに…。(笑)
ですが私!この ”遊び手” という女、大好きなんです!こんな雑には扱って終わりません!ちゃんと見せ場も後々(数話先かな?)に用意してございます!そこも含めてご期待くださいー!
そして次回、王たちは別世界へ旅立ちます。何でも王、アルフォートからラフ君にお礼があるようで…?一体何を貰えるんでしょうね!お楽しみに!
それではまた次回の後書きでお会いしましょう!これからも『転生した僕は女神さまの体現者』をよろしくお願い致します…。
2026年2月1日 輝宮藍衣




