第54話 「日本文化」
こんにちは。輝宮藍衣と申します。ゴリゴリの偽名ですが、どうぞお許しください。
2024年11月1日より、こちらの『転生した僕は女神さまの体現者』を投稿させていただきました。完全に思い付きとノリで書いております。
タイトルから分かる通り、この物語は超王道の転生モノ(のイメージ)です。私自身が転生モノ、そしてバトルモノの物語が大好きで、自分だとこういうお話にしたいな、という欲望を極限まで詰め込める作品にしたいと思っています。
あらかじめ申し上げますと、小説を書いたことは一切ございません。学校での国語の評価も3~4の普通なので、言葉の表現がおかしいと思うことも、普段から小説を読む皆様にとって俗物になってしまうことは重々承知しております。
でも、どうしても書きたい!やってみたい!と私の好奇心が申しておりますため、どうか大目に見てやってください…。
あまり長くお話しするのもあれですので、まずは数話読んでいただければ嬉しいです。
私の妄想(こんなお話だったらいいな)を詰め込めるように頑張ります。(最初は1話なので何とも言えませんが…。)
これからを含めて面白いと思っていただけるように頑張りますので、どうかお願い致します!
追記:基本前書きはこの1話で書いたことのコピペです。ご了承ください…。
〜お見舞いから1週間後 ディーフェ家 裏庭 ラフ視点〜
アラナ:「むぅ…。」
今日も平和な緑溢れるエルフの森、キリンの里。
立ち並ぶ家々の中でも一際大きい寝殿造りの邸宅。その裏庭にある切り株に腰掛け、腕を組み、頬を膨らませるアラナさん。
僕:「な、何もそこまで怒らなくても…。」
一方の僕、ラファエル・テイラーは拗ねている彼女の前で正座状態。
アラナ:「だってそんな大変なことになってるなんて私全然知らなかったんだもん!ラフが教えてくれなかったから!」
いつにも増してアラナの口調が強い。
今しがた、先のニツメ戦の事やユーエンの事を彼女に話し終えたのだが、自分を頼ってくれなかった僕への不満が漏れ出てしまったらしい。
僕:「だから、僕も知らされてなくてね?夜に突然トルさんが連絡を寄越してきたから行った訳で…。」
アラナ:「それでも!せめてユーエンのお見舞いくらいは行かせてくれても良かったじゃん!なのにもうユーエンは退院しちゃったんでしょ?私もダンジョンで沢山お世話になったし、行きたかった…。」
言い訳をするのなら、ダンジョン攻略を終えてからの数日はアラナとは会えていなかった。
何でも近々、このエルフの森を巻き込んで大きなお祭りがあるらしく、その準備をしていたようだ。
でも、やっぱり1番の理由は…。
僕:「すみません…。心配掛けたく無かったし、アラナを危険に巻き込みたくなかったので。」
謝意を示しながら、少しロックの気持ちが分かったような気がした。あの人も同じ理由で僕にニツメたちの件を伏せていたはずだし。
アラナ:「ホントに…?」
僕:「ホントです。現に僕だけだとどうしようもなかったから、朱雀に戦ってもらった訳で…。」
アラナ:「…。反省、した?」
僕:「心より。」
アラナ:「…。もぉ、しょうがないなぁ。」
正座で俯く僕の様子をしばらく見つめると、アラナは渋々と言った様子で口を開く。
アラナ:「じゃあ、今度のお祭り!ラフも出て?」
僕:「え。」
アラナが許す条件として提示してきたのは少し意外なものだった。
お祭りって、さっき話したエルフの森巻き込んで~のアレ…だよね?
アラナ:「嫌なの…?」
僕:「全くそんなことは…。ただ僕も参加してもいいのかなぁ、って。」
軽く話を聞いた感じ、そのお祭りというのはかなり伝統のあるものらしい。そんな大層なものに人族の僕が参加して良いものなのか?
アラナ:「ラフのことは里の皆んな知ってるし、何より私は族長の娘だよ?」
僕:「うん?」
アラナ:「きっと大丈〜夫!(ビシッ!)」
僕:「…。」
ドヤ顔で謎の自身に満ち溢れるアラナ。確かに僕はこの2年で里の皆んなとも顔馴染みになっているけど、そんな浅はかな根拠で…?
何て考えている時だった…。
レオン:「もちろん大丈~夫!だとも。」
突如アラナの口調を真似しながら、僕の祭り参加の許可をあっさり下す人物がやって来た。
僕:「…!レオンさん!」
アラナ:「パパっ!」
そこに居たのは僕たちのいる裏庭の真反対、前庭で作業をしていたアラナの父であるレオンさんの姿だった。
しかも何故か、僕の祭り参加の許可があっさり下りているし。
アラナ:「ホントっ!?ラフも居ていいっ!?」
レオン:「断るはずも無いよ。元々私から声を掛けるつもりだったからね。アラナもその方が楽しめるだろう?」
アラナ:「っ~~!」
レオンさんの返答を聞いたアラナの表情がパァッと明るくなったかと思えば…。
タッ!タタッ!
緑あふれる裏庭で、喜びを全身で現すかのように駆け回り始める。
その様はまるでお菓子を貰った子供のように無邪気。
アラナ:「っ〜〜!(やったやった!ラフもいる!それなら夜のアレも…!)」
まあ、お互いまだ子供ではあるけどね。
僕:「ありがとうございます、レオンさん。」
僕自身遅れながらもお礼を告げると、レオンさんは柔和な笑みを浮かべながら言葉を重ねる。
レオン:「これくらい何でもないよ。大方アラナから言い出したことだろう。むしろ、いつもあの子と仲良くしてくれている事に私がお礼を言いたいくらいだ。(ニコッ)」
僕:「…!それは、僕の方こそですよ。いつも隣に居てくれるアラナには本当に感謝してます。」
アラナ:「フフ〜ン♫」
当の本人は喜びの舞いに加え、鼻歌も交えて上機嫌。先ほど話したユーエンの事はもう怒っていなさそうだ。
僕:「ちなみに何ですけど、"祭り" ってどんなモノですか?」
閑話休題。僕が元々抱えていた疑問を解消すべく尋ねると、レオンさんが徐に口を開く。
レオン:「10年に1度行われるエルフの伝統的な祭典なんだよ。”キリンの里” に祀られている存在を敬い、感謝を伝える日。」
僕:「10年に1度…。結構年数空くんですね。」
レオン:「我々は人族に比べると長寿だからね。(笑) 大きいイベントだからっていうのもあるんだけど、今年は特に大変で…。」
僕:「…?今年は何かあるんですか?」
『今年は特に』というフレーズが出たレオンさんの顔には、蓄積された疲労感が滲み出ている。
相当準備に苦労しているのだろう。
レオン:「今年はこの祭典を、同じ存在を奉っている他種族と合同でやる事になったんだよ。交流会という形でね?その関係で準備がもう色々t…」
?:「お話し中、失礼しますよ。」
僕・レオン:「「…!」」
レオンさんが漏らしていた弱音を叩き折るかのように、話の腰も折る謎の声が僕たちの耳が捉える。
パタパタッ!
小鳥:「キュルッキュウ!」
刹那、上空から可愛らしい羽音&鳴き声をあげる虹色の輝きを帯びた小さな鳥さん登場。
まあ、その正体は言わずもがなだろう。
僕:「トルさん!」
小鳥:「こんにちは、ラフ君。レオンも話を遮ってすみません。」
”描き手” こと、トルマラス・デ・エピロードその人だ。(言わずもがなっていった手前の紹介も変だけど…。)
その使者は足場を求めて僕の右肩に着地する。
レオン:「構いません。ラフ君に何か用事ですか?」
小鳥:「まさに。明日の件の詳細をお伝えしようかと思いまして。」
レオン:「明日の件?」
レオンさんが不思議そうな表情で首を傾げる。
僕:「ロックの手伝いです。両親から許可が下りたのでダンジョン攻略に…」
アラナ:「ダンジョン攻略っ!?」
僕・レオン:「「!?」」
どこから話を聞いていたのか。先ほどまで裏庭で舞っていたアラナが大声で叫んだ。
アラナ:「ラフっ!明日ダンジョン攻略行くのっ!?」
ここで「行かない」と言えるほど、僕の肝は据わっていない。
僕:「あーうん。ロックの手伝いって名目だけd…」
アラナ:「ズルいっ!私も行きたいっ!というか絶対行くもんっ!」
僕・レオン:「「!?!?」」
予想外。別に意図して隠していた訳ではないけど、ダンジョン攻略を知ったアラナの口から飛び出したのは「絶対行くもんっ!」宣言。
小鳥:「…。ロックは『構わん、連れてこい。』だそうです。」
レオン:「…。私もまあ…。ラフ君が一緒なら構わないけど…。」
僕:「…。」
こののち、アラナが再び裏庭を舞い踊ることになったのは言うまでもない。
【朗報】アラナ、2度目のダンジョン攻略参加決定。
~数時間後 テイラー家 食卓 ラフ視点~
母:「じゃあ明日の攻略はアラナちゃんも一緒なのね!それなら一層安心!」
エルフの森を出て数時間後の夕食時。食卓は今日の大決定についての話題で盛り上がっていた。
母:「でも!いくら強いからって2人ともまだ子供なんだから!十分気を付けるのよ?」
父:「そうだ。1人で抱えず、存分に大人を頼れ。」
僕:「うん。あんがと。」
ちなみに今回の攻略、ロックには『あらかじめ両親の許可は取れ』と言われている。
前回の攻略時に襲撃もあったから中止も危惧したけど、許可はあっさり降りた。『仕事自体をロックが監修していること』が大きかった、らしい。
僕的にはありがたいけど、何で許可出たんだろ…?
メラク:「んで、近日中にはお祭りもあると…。いいなぁ、エルフのお祭りかぁ。楽しそう。」
メグレス:「その日はちょうど、私たちも用事。すっぽかしたらマジ一大事…。」
僕:「大変だぁ…。(モキュモキュ)」
相槌もそこそこに、僕は本日の夕食に舌鼓を打つ。
父:「まあ、エルフ族は人族を警戒している節がまだ強いし、いずれにせよ参加は難しかったかもな。」
母:「他種族の方もいるなら尚更ね。私たちがアラナちゃんたちと関係を結べているのも、ある意味特別なことなのよねぇ。」
メラク:「そう考えたらラフってヤバいね。超特別枠じゃん。」
メグレス:「流石…。」
僕:「あざまる。(ムシャシャ)」
メラク:「てか!このサラダ美味っ!ミアさんこれめちゃ美味です!」
母:「でしょでしょ〜?ドレッシングからこだわって作ったのよ!」
僕:「…。(モグモグ)」
メラク:「はい!甘辛いソースがシャキシャキお野菜と完全マッチングぅ!してます!」
メグレス:「これが食べられるだけで、テイラー家に滞在できる価値がある…。」
僕:「…!(あ、言ってくれた。)」
唐突な登場で驚いた人もいると思う。
今お聞きになった通り、メラクとメグレスは暫くの間、テイラー家に住むことになった。
母:「もぉ~!(笑) 2人とも褒め上手なんだからぁ!(笑)」
まあ、それを仕向けたのは言うまでもなくこの人なのだけど…。
~数日前 ヨコセヤ診療所 ユーエンの部屋~
僕:「そういえば解散している間、父さんたちはどうするの?」
ユーエンの事情を聞き終えた後、僕は解散中の父さんたちの動きが気になったので尋ねた。
父:「俺はトレーニングがてら、村の大工として手伝いをしてみようと思ってるぞ。前々から人手が足りないって、デイスから聞いていたしな。」
わぁ、ぽい。こっちの世界にあるかは分からないけど、父さんヘルメットが絶妙に似合う容姿してるもん。ピッタリだ。
メラク:「私とメグレスはやりたい事は決まってるんだけど、少し準備に時間が掛かるんだよねー。しばらくは、ヨコセヤの宿に滞在しようかなって。」
メグレス:「ユーエンはまだ3日もいるし、宿代は掛かるけど、その方が効率的…。」
一方の双子姉妹はこんな感じ。2人のやりたい事は分からないけど、確かに利便性を考えればヨコセヤの方がいい気がs…
母:「じゃあ!またうちに居ればいいじゃない!」
父・僕:「「え。」」
ここぞとばかりに妙案を出す母。それに驚き思わず呆けた声を上げる僕と父。
母:「それなら宿代は掛からないし!ヨコセヤならわざわざ馬車を使わなくてもラフの ”羽” で一瞬で着けるし!」
メラク・メグレス:「「…!」」
僕:「…。」
おまけにさりげなく…いや、がっつり僕をダシにされる。
メラク:「で、でもまだどれくらいこっちに居るか分かんないし、流石に長期の滞在はケイレブやラフにも迷惑じゃ…。」
好き勝手母さんに流石のメラクは申し訳無さそう。
本来、これが普通の反応である。
メグレス:「ケイレブは…いい。でも、ラフがどうしてもと、そう言うなら…。(チラッ)私は、やぶさかじゃない…!(チラチラッ)」
問題はこっちよ。遠慮をどこかにポイ捨てしたとしか思えないメグレス。
これでもかと僕をチラチラ見てるし。
母:「どうなのラフ!どうしても?」
僕:「マジかよ。(諦め)」
当の母さんは、止めとばかりに最終決定権を僕に回してくる始末。何故にこちらに厄介ごとばかりが舞い込むのか?
しかし、僕が答えを出さないと先には進めなさそう…。
僕:「…。じゃあ、どうしt…」
メグレス:「お世話になります…!(バッ)」
母:「決定ね!(ババッ)」
ガシッ!
僕の返答も待たず、『契約成立!』と言わんばかりに互いの手を握り合うメグレスと母さん。
僕:「…。」
その様に再び言葉を失う…じゃないな、これ。呆れたんだ。何しろツッコミどころが多すぎる。
メラク:「っ…。(ごめんね!)」
メラクは僕を見ながら申し訳無さそうに手を合わせている。
あの子、見た目以上にしっかりしているんだよなぁ。
メグレス:「今回こそは!ラフを抱き枕に…!」
そして、パッと見清楚に見えるメグレスのリミッターが1番ぶっ壊れている。
母:「抱き枕でも、お布団でも、何にでも使っちゃって!」
おまけに母さんのあの性格が重なって事態は悪化の一途をたどる一方。
あと、どうやって僕を布団にするのか詳しく聞きたい。怖い。
ユーエン:「が、頑張れぇ…!」
ベッドからユーエンが僕に鼓舞を投げる。他人事だと思って…。
父:「…。(え、俺の意見は…?)」
というメグレスの外堀を埋める作戦に嵌められ、しばらくの間2人はテイラー家に住む事になったという経緯だ。
マジでこの間のお別れは何だったのか…。
・・・
僕:「んん…。」
あれ。僕何をしていたんだっけ…。夕食食べて、風呂に強制連行されて、それで…。
僕:「(あ、そうだ。早めに寝たんだった。)」
寝たという結論に出るまでずいぶんかかったな、僕。意識はハッキリしているから恐らく今、心象世界にいる状態だろう。
僕:「っ…。(スッ)」
パァァアア…
閉じていた目をゆっくりと開け始めると、眩い光が僕の瞳を満たす。
・・・
僕:「…。は?」
次の瞬間に僕の視界に飛び込んで来たもの。それは青空広がる心象世界でも、僕の部屋のベッドでも無かった。
ゴワゴワしてはいるが触り心地の良い床に、彩られた白紙貼られる四方の木製扉。天井はウッドカラーが煌びやかに輝いている。漆が塗られているようだ。
何かいうか、おじいちゃんの家の匂いがする。
僕:「わ…室?」
通りで見覚えがないのに懐かしさを感じる訳だ。日本人なら誰でも安心感を覚えるだろう。
畳の床、襖の扉、木造の天井。目が覚めた僕は…。
カコンッ!(竹のアレ)
井草の良い匂い香る、和室にいた…?
続く…。
以上、54話を更新させて頂きました。輝宮藍衣と申します。いかがでしたか?
さて。前回もお話しした通り、事態はいきなりの「は?」展開になりました。目が覚めたラフ君を待ち受けていたのは何と懐かしの和室。
一体どうなっているのかと聞かれれば、次回のお楽しみ!としか言えません。(役立たず)
ただ、1つ言えるとすれば。ラフ君は別に誘拐されたとか、ワープ・転生したとか、死んだとか、そうではありませんのでご安心ください。
それでは、本日の解説できるところをしていきましょう。(強引)
本日のお話は、久しぶりのエルフの森からの描写になっています。アラナのプク顔がとても可愛い。ここで僕が言いたいのはこんなもんです。
一応解説しておけば、今話は前話から1週間が経過しています。この間にユーエンは退院し、自身の家であるルーマニル家へと旅立っています。(ここの描写は容赦なくカット…以前に書いていない)
この後の久しぶりアラナとの再会パートでアラナはラフから話を聞き、事情を把握。その結果がこのお怒りアラナさんに繋がっています。
別に言う必要はないんですけど、本当はココの描写は当初、カジツ村の花畑(朱雀・青龍の試験会場)になっていたんですよね。
でもその書き方だとレオンさんに聞きに行くところとか余計に書かないといけなくなるし、今後の展開の構成がおかしくなるし、とかいう理由で森スタートです。(圧倒的説明下手)
まあ今回の新章、”キリンの祭典編”(仮)ということもありますし、「最初の描写としてはしっくり来るじゃん!」となりました。
あと、当初からの修正で先に書いているこの後の展開と、今の状況を繋げるのが本当にしんどかったです。トルマラスの小鳥さんとか無理やり登場させましたからね。純度100%の後付け以外の何者でもない!それ以外何と言えようか!知らん!
えー続いて。双子姉妹こと、メグレスとメラクです。この2人に関してはまあ、本編見てもらえればほとんどの情報は既に載せてます。
ただ、2人の ”やりたい事” という単語の意味合いだけは今の段階では隠しました。特別重要という訳ではありませんが、書くと長くなりますし。
でも、この ”やりたい事” の内容そのものは、今後のラフ君の人生に大きく影響を齎すことになります。(作者がその描写を書きたいってのもあるし)こちらに関しては、追々判明すると思いますので、お待ちいただければ。
といったとこで、終わりましょう。相変わらず気を付けていても書き過ぎる。
次回、ただただ和室です。この一件がこの章全体を揺るがすことになります。お楽しみに…。
それではまた次回の後書きでお会いしましょう!これからも『転生した僕は女神さまの体現者』をよろしくお願い致します…。
2025年9月17日 輝宮藍衣




