第6話 「授与式」
こんにちは。輝宮藍衣と申します。ゴリゴリの偽名ですが、どうぞお許しください。
2024年11月1日より、こちらの『転生した僕は女神さまの体現者』を投稿させていただきました。完全に思い付きとノリで書いております。
タイトルから分かる通り、この物語は超王道の転生モノ(のイメージ)です。私自身が転生モノ、そしてバトルモノの物語が大好きで、自分だとこういうお話にしたいな、という欲望を極限まで詰め込める作品にしたいと思っています。
あらかじめ申し上げますと、小説を書いたことは一切ございません。学校での国語の評価も3~4の普通なので、言葉の表現がおかしいと思うことも、普段から小説を読む皆様にとって俗物になってしまうことは重々承知しております。
でも、どうしても書きたい!やってみたい!と私の好奇心が申しておりますため、どうか大目に見てやってください…。
あまり長くお話しするのもあれですので、まずは数話読んでいただければ嬉しいです。
私の妄想(こんなお話だったらいいな)を詰め込めるように頑張ります。(最初は1話なので何とも言えませんが…。)
これからを含めて面白いと思っていただけるように頑張りますので、どうかお願い致します!
追記:基本前書きはこの1話で書いたことのコピペです。ご了承ください…。
〜2日目の夜 僕の自室〜
ティア:「じゃ、始めましょうか。」
ティアは目を瞑り、胸の前に両手を持って来て右手を上、左手を下にして、手のひらを内側にする。
集中し始めると、手の内側が輝き出した。
僕:「いよいよ、か。」
ティアの衝撃発言後、僕らはスキルの設定や機能、条件面などの詳細設定を話し合った。スキルを2つ作ると言われた時には生まれて間もないこの耳を疑った。
~数時間前~
僕:「スキルを2つ!?」
ティア:「だって、あの膨大な情報量を1つのスキルに収めきれないもん。」
さも当たり前といった様子で言ってのけるティアさん。
僕:「いや、それにしてもさ…。」
僕は思わず苦笑いするしかない。
ティア:「そもそも、私ラフ君に贈るスキル1つだよ〜、って1回でも言った?」
僕:「…。」
言ってない。言ってないからよ!普通1つって思うじゃん!不安じゃん!嬉しさより不安が勝つよ!?
僕:「そもそもさ、スキルの2つ持ちなんて出来るの…?」
それに対してティアはと言うと…。
ティア:「この世界の人間は、生まれてすぐに女神から1つ、スキルが贈られる。それが "付与スキル" 。それ以外にも一定以上の強さの魔物を倒した時や、ダンジョンをクリアした時に稀に手に入るスキルがあるの。それが ”特殊スキル” 。それらは3つまでスキルを保持できる。」
僕:「おん?」
ティア:「あれ?」
僕:「…。」
ティア:「…。」
僕たちの間に流れる沈黙。
え、じゃあ付与スキルの複数持ちは?
ティア:「…。ラフ君、ラッキー!」
ティアがウインクしながら、ガッツポーズをかましてくる。
僕:「待て待て待てい!?」
僕の安全が約束されていないんですけど!ポイ捨てしないで!?
ティア:「よーし!じゃあ詳細決めてこ〜!」
僕:「聞けよっ!?」
・・・
それから現在、いよいよ授与目前、という段階にまでなったという訳だ。
あの後のスキルの内容決めは、まあ正直楽しかった。こうでもないああでもない、って試行錯誤するのが結構僕の性に合っていたみたいだ。
だけど!それを自分にってなったら話は別!怖いよ!?普通はもっとワクワクするものだよね!?
ティア:「よし!1つ目出来た!」
僕:「早っ…!」
そうこうしているうちに、ティアの右手には萌黄色に輝く美しい球が浮いていた。あれがスキルの素的なもの?
ティア:「じゃあ、覚悟はいい?ラフ君。」
僕:「え。」
全っ然良くない。良くないんだけど、多分ティアは問答無用!とか言って無理矢理にでも押し込んできそう。
と言うか、あれ?
僕:「ティア、ちょっとま…」
ティア:「問答、無用おおおおお!!!!!」
ほんとに言いやがったぁあああ!!!
僕:「待ってって!名前!スキルの名称決めてない!」
ティア:「…!」
ピタッ!とティアの動きが止まった。よし、チャンス!
僕:「スキルの細かい設定はさっき決めたけど、根本的な話!名前、決めてないよね?」
ティア:「そういえば、そうね。忘れてた。せっかくなら先に決めちゃいましょうか。」
僕:「是非そうしましょう。」
助かった。あのままの勢いでだったら、赤ん坊のこの身体が持たなかったかも…。
ティア:「これは、異世界と干渉する方のスキルね。どうする?ラフ君が決めちゃっても良いけど。」
僕:「そうだねぇ…。」
これはこれで真剣に決めないと。スキル名、スキル名か。
僕は少し考える素振りを見せ、熟考する。
僕:「…。よし!」
悩んだ末、僕はこれだと思うものをティアに伝えた。
ティア:「ほうほう。じゃ、それも組み込んじゃうわね〜。」
フオンッ!
それからティアが少し念じると、右手に浮かぶ球から発する萌黄色が一層強く光った。
ティア:「これで本当の意味で完成。じゃ、ラフ君?そろそろ本当に行くよ?」
とりあえず、1つ目は大丈夫だろう。これはみんなやってる訳だし。多分。
僕:「お願いします。」
ティア:「…。」
僕がそういうと、ティアは僕の胸に球を押し付けた。今度は先程よりもゆっくりと…。
ホワンッ
球が身体に触れた瞬間、球は更に強い光を放った。身体中の細胞1つ1つに力が湧き上がってくるような不思議な感覚。痛みとかは全くない。
やがてその感覚も徐々に薄れ、そのまま球は光と共に僕の中に消えていった。
僕:「…。えっと、これで終わり?」
何か思っていたよりずっとあっさりだな。拍子抜けというか。もっと痛みがあるものかと…。
ティア:「1つ目はね。今スキルが身体を認識しているから待ってて。もう少しすれば…」
ブウンッ!
僕「!?」
ティアがそう言い終える前に、僕の目の前に謎の画面が突如現れた。まるでゲームとかでよく見るウインドウ画面のような?
僕:「何これ…、って、読めないな。これ、こっちの世界の文字?」
何というか、言語表記ミスったゲーム画面みたいだな。
ティア:「それは後で何とかするよ。とりあえず、その画面は消すって意志を持って横にバッ!ってやれば消えるから。出し方も同じね。出すって意志を持って横にシュッ!ってやれば出てくるよ。」
僕:「説明アバウトか。」
でも、言いたいことはわかる。指示通りにバッ!(スワイプ)をやると、画面はすっと消えた。(シュッ!も)
感触は前世での液晶タブレットみたいな感じ。便利だなぁ。
ティア:「じゃ、2つ目のスキルも作るよ!」
僕:「…。」
ついに、来てしまったようだ。果たして、僕は生きていられるのだろうか?
・・・
ティア:「出来、た…。」
数分後、ティアは声を絞り出すようにこう言った。先程の萌黄色ではなく、淡い青色の球がティアの右手に浮いていた。
僕:「…。ティア、大丈夫?結構きつそうだけど。」
連続でスキルを作ってくれているせいか、ティアはどこか疲労が目立つ、気がする。
ティア:「うん、ちょっと疲れてるかも…。それよりラフ君、このスキルの名前何だけどさ…。私が決めちゃってもいいかな?」
僕:「え、もちろんいいけど。何か付けたい名前でもあるの?」
ティア:「うん。良い名前が浮かんだの…。」
そういってティアは少し念じると、球から発する青色が一層強く光った。
ティア:「これで良し。ラフ君、心の準備は?」
正直まだ怖いけど、駄々をこねても仕方ない。素直にティアを信じよう。
僕:「思い残すことはございません…。」
そう言いながら僕は生まれたての両手を何とか合わせた。
ティアは少し苦笑いを見せると、青色の球を僕の胸にゆっくり押し当てる。
ホワンッ
球が身体に触れた瞬間、球は更に強い光を放った。そして、身体中の細胞1つ1つに力が湧き上がってくるような不思議な感覚を感じた。その感覚は先程よりも強い。
やがてその感覚も徐々に薄れ、そのまま球は光と共に僕の中に消えていった。
僕:「…。何、とも、ない?生きてる?僕の身体、くっついてる!?良かったっ!」
本当に安心した。だって、身体が裂ける覚悟だったからね!
ティア:「大丈夫だって、言ったじゃん…。」
僕:「ティア?こればかりはめちゃ無視してたよ?気が気じゃなかったよ?」
さては何ともないって知ってたな。心配して損した。しかし…。
僕:「さっきの球との拒絶反応とか、案外無いもんだね?」
全然違和感がないんだよなぁ…。逆に怖いんだけど。これ、スキル1つ消えたりしてないよね?
ティア:「元々、併用を考えたスキル同士だしね…。それに、生成の過程で、極力、似せるように、心がけたから…。」
僕:「ティア、まじで大丈夫?汗すごいけど。」
先程よりも辛そうだ。発汗し、息切れ、明らかに体調が悪そうだ。
ティア:「はぁ、はぁ。ちょっと、力、使いすぎちゃった…。それよりも、ラフ君の身体は、何ともなさそうかな?」
僕は両手をグーパーグーパーして、改めて感覚を確かめる。
僕:「ちょっと落ち着かない感じはあるけど、僕は大丈b…」
ブウンッ!
その時、再び僕の目の前にウインドウが現れた。
僕:「…、うん、やっぱり読めん…。」
多分、スキルを獲得しました!的なことが書かれているんだろうけどさ。わからんもんはわからんのよ。
ティア:「ラフ君。こっち向いて…?」
僕が困っていると、ティアがこんな事を言ってきた。
僕:「え、何…」
言い終わる前にティアが僕の頬に左手を添えた。そして顔を優しくクイッと持ち上げ、そのまま僕の唇にティア自身の唇を重ねてきた。
僕:「…。」
一瞬何が起こったかわからなかった。甘い香り。そして、絡みついてくる舌。あまりの衝撃に僕の思考は完全にショートしていた。
そして、意識がはっきりする前にティアと僕の唇は、離れた。
僕:「…、え!?ティ…」
ティア:「…ドウ。」
僕の言葉を遮り、ティアが何か呟いた。
僕:「へ?」
ティア:「ウインドウ!今!見る!!」
ティアは顔を赤ながら叫んだ。プレッシャーがすごい。
僕:「え、はい!(バッ!)何を…、って、えっ!?」
またしても僕は驚いた。先程まで確かに、理解不能の文字で書かれている画面だった。
しかし今目の前に映る画面に書いてあるのは、親しみ溢れる、懐かしの日本語だったのだ。
僕:「ティア、これって…?」
ティア:「…、サービス。昨日、言ったでしょ…?」
確かに言っていた。けど…。いや、いいか。
ティア:「とりあえずそれで、ウインドウも読めるし、こっちの世界での、言語も、わかるから。」
僕:「ぶっちゃけかなり助かるよ。ありがとうティア。」
これでだいぶわかることも増えるだろう。収穫としてかなり大きい。
僕:「この『加護』って…」
ティア:「ごめん、私、限界近いみたい…。」
僕:「あ、そうじゃん!大丈夫!?」
見ると先程よりも更に汗の量が増え、息遣いも荒くなっている。
ティア:「えっとね、スキルは付与したけど、身体にスキルが、馴染み切るまで、2,3日かかるし、魔力もまだ、形になって、ないから、もし、魔力が分かっても、使っちゃダメ、だよ…?」
僕:「わかった。それまでは無理しないようにする。」
ティア:「後、私多分、しばらく、来られない…。上に呼び出されると、思う、から…。」
僕:「…!」
多分天空界の上司のことだろう。僕 (人間)と接触したからだろうか。
多分、顔に出ていたのだろう。僕の顔を見てティアが微笑みながら言った。
ティア:「ラフ君のせいじゃ、ないわよ。そんな顔、しないの…。はぁ、はぁ、後わかんないことあれば、その画面、見て。説明、載ってる…。」
僕:「了解。」
ティア:「ごめんね…。本当は、私の口からもっと、ちゃんと説明して、あげたいん、だけど…。はぁ、はぁ。」
僕:「大丈夫だから。人の心配してないで、ティアは早く戻って。」
教えてくれるのは嬉しいけど、一刻も早くティアを天空界に戻してあげたい。
それ程に今のティアは辛そうなのだ。
ティア:「そうするね…。じゃあ、ラフ君。色々、ありがとね。」
僕:「お礼を言うのはこっちの方だよ。本当にありがとう。お大事に。」
ティア:「うん…。あ、もう1個だけ…。」
僕:「ん?」
ティアは少し照れくさそうな顔をしてこう言った。
ティア:「さっきの、一応、ファーストキス、だから…。えへへ。///」
僕:「…!?そ、そっか…、じゃない!そういうのいいから、早く行け!///」
こちとら恐らく人類最速記録更新でファーストキス奪われてるんだぞ!
ティア:「あはは…。(笑) じゃあね、ラフ君。」
ティアが手を振ってくる。その手も若干震えているように見える。
僕:「…。うん。またね。」
僕もまだ小さい手を振り返すと、ティアは微笑んだ。そして、彼女はすっと消えていった。
ヒュゥゥ…
リーンリン
その瞬間、辺りの環境音が戻った。ティアのスキル効果が切れたのだろう。穏やかな風が吹いている。
当然、松虫(僕の予想)たちも。
僕:「しばらく来れない、か。」
おそらく、昨日話していた上司に呼ばれるのだろう。大丈夫だろうか?
バッ!
不安になりながら、僕は再びウインドウを開き、『加護』の説明を読む。
僕:「…。」
でも。ティアなら、大丈夫か。
僕は、シュッ!とウインドウを閉じると、そのまま深い眠りに付いた…。
続く…。
以上、6話を更新させて頂きました。輝宮藍衣と申します。いかがでしたか?
今回は授与式ということで、ついにラフ君の身体にもスキルが宿りました。
そして、ご覧になっていただけましたか?そう!ウインドウ画面!あれは完全に私の手作りでwordでパパっと作ってみたんですけど、変じゃなかったですかね?意外とシンプルに、そして読みやすくをイメージしたんですけど。
今後あのウインドウはどんどん登場させたいと思っています!
そして、ラフ君がサービスで授かった『加護』。これは、簡単に言えばティアの能力の一部を…って感じです。おかげでラフ君はこっちの世界の言語を理解できるようになってましたね。今後のストーリーでも活躍間違いなしです。
さて、次回は少し時間が飛びます。新キャラが2人、登場する予定です。そのうちの一人は、ラフ君の今後に大きく貢献してくれる人物!?です!お楽しみに…。
それではまた次回の後書きでお会いしましょう!これからも『転生した僕は女神さまの体現者』をよろしくお願い致します…。
2024年11月13日 輝宮藍衣