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転生した僕は女神さまの体現者  作者: 輝宮藍衣


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第13話 「模擬戦」

こんにちは。輝宮藍衣と申します。ゴリゴリの偽名ですが、どうぞお許しください。


 2024年11月1日より、こちらの『転生した僕は女神さまの体現者』を投稿させていただきました。完全に思い付きとノリで書いております。


 タイトルから分かる通り、この物語は超王道の転生モノ(のイメージ)です。私自身が転生モノ、そしてバトルモノの物語が大好きで、自分だとこういうお話にしたいな、という欲望を極限まで詰め込める作品にしたいと思っています。


 あらかじめ申し上げますと、小説を書いたことは一切ございません。学校での国語の評価も3~4の普通なので、言葉の表現がおかしいと思うことも、普段から小説を読む皆様にとって俗物になってしまうことは重々承知しております。


 でも、どうしても書きたい!やってみたい!と私の好奇心が申しておりますため、どうか大目に見てやってください…。


 あまり長くお話しするのもあれですので、まずは数話読んでいただければ嬉しいです。


 私の妄想(こんなお話だったらいいな)を詰め込めるように頑張ります。(最初は1話なので何とも言えませんが…。)


 これからを含めて面白いと思っていただけるように頑張りますので、どうかお願い致します!


追記:基本前書きはこの1話で書いたことのコピペです。ご了承ください…。

〜朝 テイラー家 食卓テーブル〜



僕:「えっと…。良かった!目を覚ましたんだ!うん…良かった!!」


?:「…。///」


 彼女は盛られたおかずの山を盾にするように、お皿を持ち上げて顔を隠した。その縁から覗く長い耳が、りんごのように真っ赤に染まっている。声をかけたタイミングが悪かったのか、フォローになってなかったか。


 まあ、朝から山盛りをおかわりを目撃されたら、恥ずかしくもなるか…。


母:「ラフ~。あんまりアラナちゃんイジメない!可哀そうでしょう!」


 キッチンで作業をしている母さんがそう僕に諭した。


 1回くらい引っ叩いてやりたいっ!という衝動を僕は必死に押し殺す。


※前回、母さんの不用意な発言でこうなったから。


父:「ラフ、起きたか。おはよう。」


 その時、奥の部屋から父さんが姿を現した。シャツの袖を少したくし上げながら、キッチンへ向かって来る。


僕:「おはよう。父さん。」


父:「とりあえず…。良かったな。」


 父さんは既に食事に戻ったアラナを見て僕に言う。


僕:「うん。安心した。」


 食欲もあるみたいだし、何より恥ずかしがれるくらい元気になったみたいで。助けられて良k…


父:「これで今日、模擬戦できるな。(笑)」


僕:「…。」


 母さん引っ叩くついでに父さんにもグーパンくらい入れてもいいだろうか?



・・・



僕:「ふぅ、満腹…。」


 天井を見上げながらぽつりと呟きながら、ソファに身体を預ける。


 「アラナちゃんにっ!!」という母さんのお節介を食らったせいで、朝からお腹がきつい。


僕:「これ、昼入るかな…。」


アラナ:「あの…。」


僕:「!?」


 突然、天井を見ていた視界に女の子の顔が飛び込む。


 彼女はソファの背から身を乗り出すようにして覗き込んでいた。顔を近づけたその仕草には悪意はまったくなく、純粋な心配からくるものだったらしい。


僕:「い、いえ!全然です!えっと……?」


アラナ:「さっきはすいません。起きてすぐだったのに、あんな姿見せちゃって…。」


 彼女は困ったように、でもどこか照れくさそうに笑った。やっぱりさっきの様子、恥ずかしがっていたのか。


僕:「こちらこそごめんなさい。デリカシーポイ捨ての母さんで…。」


母:「ちょっとラフ!なんて事いうの!」


 奥で皿洗いをしている母さんがこちらに向かって叫んだ。地獄耳め…。


 その様子を見た女の子はクスクスと笑う。


僕:「えっと、改めて名前聞いてもいいですか?僕はラファエル・テイラーって言います。」


アラナ:「アラナ・ディーフェです。よろしくお願いしますね、ラファエル君。」


 おおう、ムズムズするな。合ってるけども。


僕:「僕に対しては敬語使わなくても大丈夫ですよ。僕の方が年下でしょうし。」


アラナ:「でも…。」


僕:「いいんですよ!後、みんなからはラフって言われているので、アラナさんも気軽にそう呼んでください。」


 じゃないと何故かこっちまで申し訳ない気分になるし。


アラナ:「えっと…。じゃあ、ラフ。」


僕:「はい。ラフです。」


 恐る恐ると言った感じのアラナに対して笑顔を向けて言葉を返す僕。


 こっちの世界に来てから敬語は使うなって人とばかり話していたからなぁ。それが移ったのかも。


アラナ:「ラフも、私のことは気軽にアラナって呼んでね。」


僕:「それじゃあ、アラn…」


母:「私も!アラナちゃんって呼ぶわね〜!ミア・テイラーって言います!お母さんです!よろしくね、アラナちゃん!」


ガバッ!


アラナ:「わぁ!」


僕:「…。」


 すると、皿洗いを終えた母さんが僕の言葉を遮ってアラナに抱き着く。自己紹介もしてなかったのかい。ツッコミどころが多すぎるだろ…。


父:「俺は、ケイレブ・テイラー。この子の父親だ。騒がしくてごめんね、アラナちゃん。」


 すると、半ば呆れ気味に見ていた父さんもこちらにやって来ると、僕の頭に手を載せて口を開いた。


アラナ:「いえいえ、賑やかなのは好きですよ。」


 そう言うと、アラナはニコッと笑った。まだ小学校くらいの見た目なのに社交がしっかりしてるなぁ。


父:「全員揃っているし、今しちゃうか…。」


僕:「…!」


 すると、父さんが少し考える素振りを見せながら呟いた。ついにアラナについて聞くのか。確かに今は絶好のタイミング…。


父:「ラフ。」


 父さんから緊張感を感じる。生半可な気持ちじゃダメってことかな…。


僕:「うん。わかっているよ、父さん。アラナも大丈夫?」


 僕が問いかける。しかし、アラナから答えを聞く前に横の父から声が飛んだ。


父:「何を言っているんだ?アラナちゃんにさせる訳ないだろ?」


僕:「…、はい?」


父:「表に出ろ。ラフ。」


僕:「…、はい?」



・・・



父:「さぁ!どっからでもかかってこーいっ!!」


僕:「…。は?」


 数分後、何故か僕たちは家の前庭に来ていた。てっきりアラナから事情を聴く展開になると思ったのに、何だこれ。


 そのアラナはと言うと、母さんと一緒に家の玄関前に置いてあるベンチに腰を下ろしていた。


母:「あなた〜!ラフにケガさせたらダメよ~!」


 呑気か。


アラナ:「ラフもケイレブさんも頑張ってくださ~い!」


 悠長か。


父:「ありがとぉお!!」


 ノリノリか。


僕:「…。え、この状況を理解できてないの僕だけ?」


 僕と父さんは今、10メートルくらい離れて向かい合っている。これは…。


父:「模擬戦だ、ラフ。お前のスキルを見たいからな。全力で来い!」


僕:「…。」


 これ、やるしかないの?ぶっちゃけ朝ご飯の余韻でお腹苦しいんだけど?


 とはいえ、嫌と言える空気でも無い。


僕:「わかったよ…。じゃあ全力で行くね。(スッ)」


 半分諦めに入った僕は戦闘態勢に入る。


 これで実力を見せられれば、レベル上げのために森に入ることを許してくれるかもしれないしね!


父:「どこからでも来い…!」


 父さんは冒険者。僕が力を発揮してもきっと受け止めてくれるはず。


 『加護』【魔力証明】 “輪廻(りんね)


ボウッ!


 僕の身体をターコイズブルーのオーラが包み、やがて瞳の色も同色に変化する。


父:「…!おいおい…。」


母:「えっ…ラフ?」


アラナ:「すごい…。」


 みんなかなり驚いているようだ。ま、全力で来いって言われたしね。


僕:「じゃあ行くよ、父さん。(スッ)」


ドンッ!


 そういうと僕は激しく地面を蹴り抜いた。父さんとの距離をあっという間に詰め、そのまま右拳を振り上げる。


僕:「ふんっ!」


ドゴンッ!!


 拳は目の前に迫った父さんへと振り下ろされた。


母・アラナ:「「!?」」


 見学の2人も驚きの表情を見せる。


父:「全く、大したもんだ。」


ギリギリ…


 しかしそう簡単な話でも無い。父さんは僕の拳を片手で受けていた。


父:「だけど、これで終わりか?」


 その言葉からは完全に余裕の現れを感じる。


僕:「まだあるよ。(サッ)」


ドコンッ!


 再び右足で地面を蹴り抜く僕。そのまま左足を跳ね上げ、素早く追撃に出る。


 狙いは、父さんの顔…!


ブンッ!


父:「惜しい。」


 父さんは片手を押さえながら顔を横にずらして、僕の蹴りをも躱わした。


グラッ!


僕:「あ、やばい…」


 躱されて拳が空を切ったことで、僕はバランスを崩す。


父:「ほっ!」


ブゥウウンッ!!


 すると父さんは掴んでいた僕の右手を軸に、身体をグルグル回し始める。


僕:「うわぁああああ!!!」


 その回転はどんどん勢いを増し、僕の視界が大きく揺れ動く!


父:「オラァァアアッ!!」


ブオンッ!!


僕:「…ぁあああおおう!」


 そのまま父さんはまるでホームランのように天空へ向けてフルスイング。小さい僕の身体は宙高く舞った。


母:「ちょ!?あなた!?」


 母さんが叫ぶが、父さんは気づいていない。


父:「このまま下りてきたら、父さん愛たっぷりの、グーパンだぞ~。」


僕:「それは是非とも遠慮したいね!(クルッ)」


フッ…


 僕はくるりと身体を回転させて体勢を整えると、一度 ”輪廻” を解除する。


 『スキル』【空想の(ウェスティオー・)体現者(オブ・ファントマ)


父:「…!」


僕:「 ”様相(モード)”、“朱雀” 」


 僕は朱雀の力を身体に纏わせる。


 溢れるオーラは瞳と同じ朱色に輝き、髪も普段の茶髪から紅葉色に染まる。


アラナ:「あっ…。」


僕:「近距離じゃダメそうだから、遠距離いくね。(スッ)」


 僕は手を掲げ、魔力を集中させる。


シュ、シュ、シュ、シュ…


 僕の頭上には、朱色に輝く美しい羽が10本程出現する。


僕:「”十矢(スナイプ)“」


ブンッ!


 そのまま掲げていた手を下へと振り下ろした!


ヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッ!!!!


 落下する僕の身体よりも早く、父さんに向かって羽が急降下を始める。


父:「ふぅうう…。」


 だが、そんな羽を見ても父さんは慌てる様子はない。大きく息を吐きながら拳を構えた。


 まさか素手で弾くつもり?


僕:「なら、甘い。」


 これの硬度と耐久性は自らが立証済み。素手でどうにかなる代物でもない!


父:「…!はぁああ!(サッ)」


 しかしここで超反応!


 父さんは直前で拳を収め、そのまま後ろに飛ぶと、そこから驚異の足さばきで何と羽を全て避け切ってみせた。


僕:「うっそーん…。」


ズドドドドドッ!!


 あえなく羽は地面に刺さり、そのまま消えた。試験で僕が避けきれなかったものをそんなあっさり…?


スタッ!


 僕は地面に着地すると、再び父さんに向き直る。


父:「まともに受けていたら、危なかったかな。」


僕:「何であそこから避けられるんだ、ろ!!」


ブンッ!

ヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッ!!!!


 素早く後ろで生成していた羽を、再び父さんに向けて放つ。


父:「そのスキルマジで厄介だなぁあ!!(サッ!)」


 父さんは再び避けようと身体をズラした!


ビュンッ!


僕:「やっぱり躱してくれるよね!」


 しかしこれは予測済み!羽を撃った瞬間には、僕は既に走り出して父さんの懐に入っていた!


父:「まじかっ!」


僕:「”輪廻(りんね) ”」


ボウッ!


 一瞬で様相(モード)を切り替え、右手に魔力を集中させる。この距離なら、当たる…!


僕:「おりゃあ!」


ドゴォオオン!!


 僕は父さんの腹に強烈な拳を叩き込んだ。


父:「ぐほっ!」


 拳が直撃すると、父さんは地面を滑るように後退する。けど…。


父:「ふぅ、良い一撃だな。」


 その場に倒れたり、身体がふらつく様子もなく、父さんは平然とした顔でそこに立っていた。直前に腕を挟んで身体への直撃を防いだのか?


僕:「まだまだ。(スッ)」


父:「こんなに早く、息子とこうして闘えるとはな…。(スッ)」


 僕たちは再び向き合い、構える。しかし…。


母:「2人とも、ストップ…。」


僕・父:「「えっ?」」


ゴゴゴゴゴッ!!


 声のする方を見てみれば、母さんがなかなか迫力の笑顔でこちらを見ている。


 あ、これは…。ゴッドマザーの降臨…。



・・・



ガチャ!


アラナ:「あ、ラフ。」


 家の中に入ると、そこには()()()()アラナの姿があった。


僕:「アラナ。もしかしてだけど母さんに先に家入っていてとか言われた?」


アラナ:「うん。ラフがケイレブさんに一撃入れたところで、『少しお父さんと話があるからー』って。」


僕:「なるほど…。」


 ちゃんと最後まで見せてからそれ言う辺り。抜かりないなぁ、あの人。


 僕は『無理しちゃダメよ?』だけ言われて戻って来たけど、多分今は父さんが…いや。考えるのやめよ。大人げない父さんが悪い!


僕:「とりあえず、母さんたち待とっか。」


アラナ:「そうだね…。」


 僕たちは何ともいえない空気の中、食卓テーブルについた。


アラナ:「えっと実はラフに、ちょっと聞きたいことがあるの…。」


 席に着くと、ここぞとばかりにアラナが口を開いた。


僕:「なーに?」


アラナ:「その…私の、勘違いかも何だけど…。もしかして、私を助けてここまで連れてきてくれたのってラフ…だったりする?」


僕:「…!」


 アラナの言葉に思わず目を見開いて驚く。そっか。アラナは気を失っていたから自分が誰に助けられたのか知らないんだ。


僕:「…。うん。よくわかったね。」


 伝えるか迷った結果、僕は正直に話すことにした。ここで嘘ついても仕方ないし。


アラナ:「昨日ね?実は一瞬だけ意識が戻ったの。誰かに運ばれていた、と思う。その時に、暖かいものが入ってきたんだよね。私の中に。それはすぐ消えちゃったんだけど…私は今、この暖かさに守られているんだな、って思えたのを覚えてて。」


僕:「っ…。」


 多分、あの黒熊を退かす時に使った朱雀のスキルの魔力だろう。自分でも使ってる時には太陽の光みたいな暖かさを感じるし。


 僕の魔力が密着した身体を伝ってアラナの中に少し入ったのか。まあ発動は一瞬だったし、影響はないだろうけど…。


アラナ:「その後は、またすぐに気絶しちゃったからはっきりとはしないんだけどね。(笑) でも、さっきラフが発していたあの光が、あの暖かさが、昨日感じたものと似ているなぁって思ったの。」


僕:「なるほどね。」


 そこまで語るとアラナは僕の前に立ち、深々と頭を下げながらこう言った。


アラナ:「気づくの遅くなってごめんね…。おかげさまで助かりました!」


僕:「ちょっ、頭上げてよ!僕は当たり前のことをしただけで…。」


 そもそも恩に着せられたく無かったから言わなかった訳で!


アラナ:「この恩は一生忘れない!本当に…。何かお礼させて!」


僕:「そんなこと言われても…。」


 お礼なんていいのに。でも、この様子だと何か言わないと収拾つかなそうだよなぁ。


僕:「うーん…。あ。」


アラナ:「何かあった!?」


 思わず声を漏らしちゃった僕。でも…これ聞いていいのかな。不謹慎にならない?


僕:「…。もし、辛いなら無理にとは言わないんだけど…。」


アラナ:「何でも言って!」


僕:「おおう…。」


 そう言ってグッと顔を近付けるアラナ。圧がすごい、ひたすらに。


僕:「…。じゃあ、アラナは…何で賊に捕まっていたのか、良かったらそれを教えて欲しい。」



挿絵(By みてみん)

※アラナイメージ(ChatGPTより)



続く…。

 以上、13話を更新させて頂きました。輝宮藍衣と申します。いかがでしたか?


 今回の見所はズバリ!ラフ君VSお父さんの模擬戦ですね。ここは書いていてすごく楽しかったです。戦いの表現のクオリティは別として、ですが…。


 前回でも明記しましたが、ラフ君のお父さんは現役の冒険者です。普段は4人のチームでカジツ村近郊のダンジョンを攻略しています。当然、冒険者がいればギルドもあります。位置としては、カジツ村から東に数キロ行った先に ”ヨコセヤ” という街にあるギルドですね。これは後々書いていこうと思います。


 ちなみにお父さんのチームメイト。3人いるのですが、こちらの3人も近々登場する予定です。何なら今まさにそのお話を書いている途中なので…。(笑) なかなか愉快な人たちなので是非是非ご期待を…。少し情報を書いておくと、男性1人、女性が2人です。


 話が逸れましたが、ラフ君VSお父さんのお話もしますね。今回の戦いでお父さんはスキルを使っていません。それどころか、魔力も使っていません。かなりすごいですよね。ラフ君の攻撃を単純なポテンシャルだけで受け止めるお父さん。かっこいい~。


 まあ、ラフ君はまだ3歳ですし、戦い方もわからないなりに魔力やスキルで補いつつって感じなので仕方ない部分もあります。これで正しい身体の使い方を覚えるとラフ君はどうなるんでしょうか?成長が楽しみですね。


 さて、次回はアラナの回想です。何故アラナはベコンたちに捕まっていたのか?一体何があったのか?その真相はいかに!お楽しみに…。


 それではまた次回の後書きでお会いしましょう!これからも『転生した僕は女神さまの体現者』をよろしくお願い致します…。


2024年11月27日 輝宮藍衣

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