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第三章
次の日桜は満開を迎え、私は庭に出ることにした
少し風が出ているカーディガンを羽織れば良かったからとか思いながら庭を歩いてる
ベンチがあり座っていると急に後ろから声をかけられた
【なぁ、昨日目があったな】
ビクッとして振り返ると黒いパーカーの人が立っている
フードを被っているが顔はしっかり見えた
声が低く目や鼻がはっきりしている男の人だ!
ごめんなさいと告げたあとこう言われた
【なんでずっと見ていた?】
びっくりした、私が見ていた事を知っていたのだ
私は素直に毎日見かけていて気になっていたからと彼に言った
【なんだ…それだけか…】
彼はその言葉を言うと振り返り帰ろうとした
待って死神さん!!
名前を知らなかったからとはいえ陰で言われてるあだ名を呼んでしまった事をやってしまったと思った
【知ってたのか…】
えっ陰で呼ばれてるの本人も知ってたんだ
びっくりした顔で近づいてきてこう言われた
【俺は黒川優斗だ死神と呼ぶな!】
彼の名前を知れて嬉しかった
私は白石美波です
という急な自己紹介を終わらせた。