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02

私はほとんど眠る事もできず次の日の朝を迎えました。


婚約破棄されてしまってお父様にも迷惑をかけてしまった。


これからどうしよう??そんな事を考えていると自分の部屋のドアがノックされました。


廊下の方から低い男性の声が響きました。


「失礼します。お嬢様。朝早くから申し訳ございません。」


私はその人物に言いました。


「ドルガーですか??もう起きています。どうぞ中に入ってきてください。」


そして部屋の中に長身で黒髪のさわやかな顔立ちのタキシード姿の男性が現しました。


この男性はドルガーという名前でエルカリア伯爵家に仕えている執事です。


とても気づかいができる方で、お父様はドルガーに深い信頼を寄せています。


もちろん私もドルガーとは親しくさせてもらっています。


チャールズ様との婚約が決まってからは少し素っ気ない感じもしていましたが。


私はドルガーに尋ねました。


「ドルガー??どうかしたのですか?」


するとドルガーが私に言いました。


「はい実は??ドルチェス王子様方がいらっしゃっておりまして。」


私は驚いてドルガーに言いました。


「ええ??ドルチェス王子様が??」


私はすぐに自室から出ると玄関から屋敷の外に向いました。


すると本当にドルチェス王子様がいらっしゃるではありませんか。


すぐに私はドルチェス王子様に声を掛けました。


玄関前で待っていた金髪のロングヘアーに顔立ちの整った男性が私の前までやってきました。


「ドルチェス王子様??どうされたんですか??」


するとドルチェス王子様が私に言いました。


「リンゼ様がチャールズに婚約破棄されたと聞いて急ぎ駆けつけてきたのです。」


ドルチェス王子様はこのケルディス王国を治めるケルディス王家の第一王子様です。


私がドルチェス王子様に言いました。


「はい、実はチャールズ様に婚約破棄をされてしまいまして。」


私はドルチェス王子様にこれまでの経緯をお話ししました。


全てを聞き終わったドルチェス王子様が私に言いました。


「ああ!!なんという事だ。」


ドルチェス王子様はとても驚いている顔に見えました。


当然呆れられますよね。結婚するまえに婚約破棄されてしまったんですから。


私はドルチェス王子様に言いました。


「申し訳ありません。お恥ずかしい話なのですが、捨てられてしまいました。」


ドルチェス王子様が私に言いました。


「ありえないですね。」


私は苦笑しながらドルチェス王子様に言いました。


「そうですよね、結婚するまえに婚約破棄させるってありえませんよね。私って本当にダメですよね。」


ドルチェス王子様はきっと婚約破棄された私のダメさ加減に呆れているのだろうと思いました。


ですがドルチェス王子様は私に言いました。


「申し訳ありません、リンゼ様?そうではありません。本当にダメなのはチャールズとセシルの奴にございます。」


私がドルチェス王子様に言いました。


「えっ??」


ドルチェス王子様が私に言ってくれました。


「チャールズとセシルめ!!!心優しくて気立ての良いリンゼ様を言いがかりをつけた挙句に暴言を吐いて婚約破棄をするなど言語道断です。心優しいリンゼ様をイジメるなんて、なんてひどい連中なんだ!!」


ドルチェス王子様が私に言ってくれました。


「さらにチャールズはリンゼ様と婚約できるという幸せを手にしながらそれを自ら捨ててしまったのです。チャールズは救いようのない愚か者としかいいようがありません!!リンゼ様ほどの女性と婚約できるということはこの大陸一の幸せ者ですから。つまりチャールズは大陸一の愚か者という事でございます!!」


私がドルチェス王子様に言いました。


「ちょっと大げさではありませんか?」


ドルチェス王子様が私に言ってくれました。


「大げさではありません。リンゼ様と婚約できるというのはこの大陸において最大の幸せでございます。これは言い過ぎでもなんでもなく至極当然の事でございます。」


私がドルチェス王子様に尋ねました。


「そうでしょうか?」


ドルチェス王子様が言いました。


「そうですよ。リンゼ様の傍に居られる者が不幸であるはずがありません。最高の幸せ者にございます。ここにいる者もみな私と同じ気持ちを持っているはずですよ。」


ここにいるもの達もみな??その王子様の言葉で私は周囲を見渡しました。


王子様の周囲にはたくさんの方々がいらっしゃったのですが、最初はドルチェス王子様の護衛の方々と思っていたからです。


でも見ると全然違いました。


騎士の方々もいらっしゃいましたが爵位を持つ方々が何人もいらしゃったという事です。


私はその中の一人である長身で赤髪で凛々しい顔の青年に話かけました。


「カーバルド様??なぜこちらに??」


カーバルド様は私と同い年であるにも関わらずすでに公爵家を相続されておりタルタリス公爵家のを率いる若きリーダーです。


「リンゼ様の一大事でございます。リンゼ様の事をいの一番に考えて駆けつけるのは当然の事であるかと??」


私が周囲の人々に言いました。


「ではみなさんがここにいらっしゃったのは?私を心配してここに集まってくださったのですか?」


集まってくれた男性達が私に言ってくれました。


「当然でございましょう。リンゼ様の事が心配で心配で駆けつけてまいりました。」


「リンゼ様の一大事ならば、いつでもどんな時でもすぐに駆けつけます。」


「リンゼ様がご無事で何よりでございました。」


すると後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきました。


「みなお嬢様を大事に思っているという事でございます。」


するとドルガーが私の元にやってきました。


「えっ?ドルガー??それはどういう意味ですか?」


するとドルチェス王子様が私に言ってくれました。


「リンゼ様、私を含めここにいる者たち全員がリンゼ様を愛しているという事でございます。」


私はドルチェス王子様に尋ねました。


「え??それって??」


ドルチェス王子様が私に言ってくれました。


「私がリンゼ様を愛しているという事です。リンゼ様と共にこれからの人生を歩んでいきたいと心から思っています。」


ええええええ???まさかいきなりドルチェス王子様から告白されてしまうんて!!


えっと?えっと??どうしよう??


私は恥ずかしくて顔が真っ赤になっていたと思います。


私は恥ずかしさのあまりドルチェス王子様にうまく返答する事できませんでした。


「あのう??はい??えっと??」


続いてカーバルド様が私に言ってくれました。


「私もリンゼ様を愛しています。リンゼ様が愛しくて仕方がありません。」


へえ???カーバルド様も私の事を??


へええ??どうしよう??


ドルチェス王子様に続いてカーバルド様にまで告白されてしまうなんて。


カバールド様のドルチェス王子様以外の方々も続々と私に愛を告白されていきました。


私が突然の愛の告白ラッシュに困っている所にドルガーがやってきました。


「お嬢様一つ提案がございます?宜しいでしょうか?」


私はドルガーへもうまく答える事ができませんでした。


「はい、あのう、えっと??」


どうしよう??ドルチェス王子様になんて答えれば??


カーバルド様にもなんてお返事すれば???


皆さんにはなんとお返事すれば??


えっ??提案??


ドルガーの提案という言葉が気になってドルガーに尋ねました。


「提案というのはなんですか??」


するとドルチェス王子様が私に言いました。


「リンゼ様の熱烈ファンクラブを結成したいと考えております。」


私はドルチェス王子様に聞き返してしまいました。


「私のファンクラブですか??」


「はい、みなで話し合っておりました。是非リンゼ様のファンクラブを作りたいと。そして良ければファンクラブ会員にリンゼ様の護衛をさせて頂きたいと思っております。あのチャールズとセシルがリンゼ様に嫌がらせをしてこないとも限りませんので。もちろん最終決定はリンゼ様のお考えを伺ってからになりますが。」


「チャールズ様が私に嫌がらせを。」


うーん、言っていて気になりましたがさすがにもうチャールズに様はいりませんね、さすがにあんな仕打ちをされたんですから。


「あっすいません。チャールズが私に嫌がらせをしてくると思われているんですか?」


ドルチェス王子様が私に言いました。


「はい正直な所かなり心配しています。何せあのクズのチャールズとセシルの事です。リンゼ様に何をしてくるか分かったものではないかと。」


ドルチェス王子様が続けました。


「この前の舞踏会でもリンゼ様は常にあのチャールズを立てておられました。リンゼ様の優しさと気配りにはただただ感心させられるばかりです。ですがチャールズとセシルはそんな事を考えもせずにリンゼ様を追い出したのです。あのクズ共ならやりかねません。もちろんリンゼ様にご賛同頂けるのならばですが、お邪魔であればもちろんファンクラブの結成などいたしません。」


私はドルチェス王子様に言いました。


「お邪魔だなんてとんでもない。ただ私なんかの為にファンクラブの結成をしてくれるんですか??ご迷惑になりませんか?」


ドルチェス王子様が私に言いました。


「何を仰るんですか全然迷惑などではありません?リンゼ様はこの大陸一のすばらしい女性なのです、ファンクラブの会員として参加できればとてもうれしく思います。ましてやリンゼ様熱烈ファンクラブの会長を務める事ができるのです。こんなにうれしい事はありません。」


私がドルチェス王子様に言いました。


「ドルチェス王子様自ら私のファンクラブの会長を務めて頂けるんですか?」


ドルチェス王子様が私に言いました。


「リンゼ様のお邪魔にならなければ私が務めようと思っております。」


私がドルチェス王子様に言いました。


「ですからお邪魔だなんてとんでもない。そうですね。分かりました。ではファンクラブの結成と護衛をお願いしてもいいですか?」


ドルチェス王子様が私に言いました。


「ありがとうございます!!ではさっそく動くとしましょう。」


するとドルチェス王子様がドルガーに言いました。


「ドルガー殿、よろしく頼みます。」


ドルガーがドルチェス王子様に言いました。


「こちらこそお願いします。私もファンクラブ会員の一人として微力を尽くします。」


私はドルガーに尋ねました。


「あれっ??なんでドルガーまでファンクラブに参加するんですか?」


ドルガーが私に言ってくれました。


「簡単な事です。私もお嬢様を愛しておりますので!!!」


なっ??ドルガーまで私の事を慕ってくれていたんですか?


それとそんな事を平然と言わないでください。


とっても恥ずかしいんですから。


その日の内に私の熱烈ファンクラブが結成されてドルチェス王子様がファンクラブ会長を務めてもらえる事になりました。


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