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9【岡さん】

「着いた、ここだ」


「いいお店ですね」


俺が連れてきたのはオシャレな服がいっぱい並んでいる服屋だ。

この店はその辺の店とは違うところがある。

この店の店主は元超有名デザイナーらしくその店主が自らデザインした服しか置いていない。

その分値段は高いがどれもいい物ばかりだ。

そしてこの店でオーダーする場合も店主自らお客様と打ち合わせをしてくれるので値段を気にしなければ最高の店なのだ。


「すみません。

先程電話させてもらった双葉です」


店に入り一番近くにいた定員を捕まえ要件を伝える。


「はい、お待ちしておりました。

こちらへどうぞ」


俺と一姫は奥にある部屋へと通される。


「店主の岡もすぐ来ますのでこちらの席に座ってお待ちください。

お飲み物をお持ちしますね。

珈琲、紅茶、お茶、オレンジジュースの四種類がございますがどれになさいますか?」


「珈琲でお願いします」


「私も珈琲で」


「かしこまりました。

少々お待ちください」


それから二十分程だっただろうか?

定員の人が持ってきてくれた珈琲をほぼ飲み終わった頃にコンコンと部屋がノックされた。


「どうぞ」


「ごめんね〜。

どうしても離せない用事が長引いちゃって」


そう言いながら入ってきたのは身長がだいたい140cmほどの小柄な身体で頭にヘッドドレスをつけ黒のワンピースの上に白のエプロンを着るという一番オーソドックスなメイド服を着た女性だった。


「え?」


そりゃ驚くだろうな。

身長140cmって小学生高学年の平均身長ぐらいだ。それに顔の童顔さもあって完全に小学生、頑張って中学生にしか見えない。

しかも、そんな人がメイド服を来てるのだ。

初見で驚かない人がいるなら是非とも紹介して欲しいものだ。

こういう時、普通なら状況を理解している俺が補足説明をしたりしてやるのが優しさなのだろうが俺はそんなことはしない。


「いえ、全然大丈夫ですよ。

こちらこそいきなり電話をかけてすみませんでした」


「そだよ!

私だって忙しいんだからね!」


軽く頭を下げて謝ると女性は腰に手を当て頬を膨らましぷんぷんといった感じで怒っている。

このような仕草がまた子供らしさを際立たせる。

子供扱いすると起こるくせに困ったものだ。


「でも今回は要件が要件なので許してあげるのです!

あ、あなたが今回私が作るメイド服を着る予定の人なのですか?

初めまして!

私の名前は岡 香織なのです!

よろしくです!」


女性は一姫の右手を両手で掴み上下にブンブンと振る。


「あ、はい。

私は一条 一姫と言います。

よろしくお願いします」


一姫は岡さんの勢いに推されながらもしっかりと挨拶をする。


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