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雪へと消える  作者: 桜霧 風華
1/11

1.一人だけ

どうも 桜霧 風華です。

初挑戦の恋愛小説です。自分で書いたのですが、誰かの作品と似ていたらごめんなさい。

なかなか恋愛系を見ないので頑張っていこうと思います。

主人公の雪ちゃんには、結構肩入れしてしまいました。

楽しんでくれたら幸いです~

1.一人だけ


 とぼとぼと廊下を歩いた。人と目を合わせずに足元だけを見た。その時足が伸びてきてドカンと転んだ。


「ごめ~ん、気づかなかった~」


笑いながら去っていく女子。私はいじめを受けていた。友達も誰一人としていなかった。立ち上がって帰り道へと向かう。

 私の名前は小野寺 雪<おのでら ゆき>高校二年生だ。

(友達なんて・・・信じるだけ無駄だって・・・)

誰も信じず、私を笑う人の目だけが頭に残っている。小さい頃、母を失い、父は女と出て行った。私は寂しくはなかった。欲しいものすらわからない。寂しいなんて思う心の余裕がなかったからだ。


「ただいま」


誰もいない部屋で私の声だけが響く。疲れている余裕もない。すぐにバイトだ。近くのコンビニでバイトをしているがそこでの扱いもひどかった。


「ありがとうございました。いらっしゃいませ」


「うわぁ!小野寺だ・・・帰ろ帰ろ!」


私がいるとコンビニから人が出ていく。近くに住んでいる生徒たちからも避けられていた。挙句の果てに店長から今日一番言われたくないことを言われた。


「小野寺さん、君がいると客が逃げてしまう。だから今日限りでクビだ。」


呆然としていたが、すぐにコンビニを出た。

(たったそれだけの理由・・・)

こんなことが何度かあったけど、さすがに病みかけていた。毎日ではないけれど死ぬことさえ考えていた。かえってベットに倒れこむ。また新しいバイト先を探さなければいけない。涙など昔に枯れてしまった。夢の世界へと引き込まれる・・・


ーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーー


ーーーーーーー


ーーーー


「こっちに来るな!お前は邪魔なんだよ!!」


夢の中でさえ安らぎをくれず、地獄へと引きずり込む。どう思っていても辛いことに変わりはない。

(幸せなんて訪れない 私に安らぐ暇もない)

目の前が暗くなっていく。暗闇の中に一人の女性が立っていた。


「あんたなんか・・・あんたなんか生まなければよかった!!」


手を伸ばし、私の首を絞めている。それは、母だった。それもそうだろう。そういう理由は私が一番知っている。私が生まれてからというもの、父は母に対して冷たくなってしまったから。苦しいとも感じなくなっていた。心が壊れかけているから。

(もうあきらめてしまいたい・・・全部忘れて楽になりたい・・・)

いっそのこと雪のように消えてしまいたかった。私にとっての人生なんて楽しいことが一つもなかった。毎日、いじめと夢に悩まされ、いつしか私はこの一言しか言えなくなっていた。


「死にたい・・・」

1話ということでまずは、雪の日常を見ていただけたでしょうか。これを書いている私も心が苦しくなってくるようでした。

2話にお楽しみに~

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