寒い季節におかしなことが舞い込んでくる。
朝が来る。
寒いと布団から出るのが億劫だ。
布団の中でモゾモゾしていると
「おはよ〜メグミ。寒いの苦手?大丈夫??」
ベッドの縁に座って俺に声をかける。レイは寒さに強いのか凄い薄着だ。
言い方を変えると凄い魅力的な格好をしている。
「お兄ちゃん起きた??ご飯で来てるよ!レイ姉ちゃんを見てデレデレしない!ホントエッチな顔!」
「あと、お姉ちゃんも服着ろ〜!!」
妹である美久に軽蔑される。朝からちょっとヘコむな。さっきまで結構盛り上がっていたのに。
「おぉ!!おはよ〜さん!恵くんはレイちゃんのお目覚めのキスで上機嫌かな??その気分をぶっ飛ばすほど今トイレは臭いのだ〜〜。はははははははは」
俺のオヤジは朝一トイレの話を必ず持って来る。小学生か。
朝ごはんはトーストと目玉焼き、コーンスープ。
レイはコーヒーを飲んでいる。凄い気に入っているんだね。薄着のレイを見てオヤジが顔を赤くしている。
レイが小声で「お父さんのエッチ!」と言っている。頭をポリポリ掻きながら気まずそうにテレビの前のソファに座った。
「早く学校の準備しなさい!!結構遅いわよ!」
お母さんが学校に早くいけと俺を急かす。
レイもあんな格好なんだから急かせよ!!
そんなこんなで準備していると
「いってきま〜す!」
お母さんは忘れもないの〜?と声をかけると元気な返事が帰ってきていた。美久はいつも元気でいい子だな。
「レイ、行こうか?忘れ物ない??」
俺は聞くとレイは笑って頷く。
気分がいいな!朝は気持ちよく外に出れるかどうかでずいぶん違うもんだし。
「おはよ〜」
やっちゃんが家の前で待っていてくれた。
いつものように一緒に学校に行く。
もうすぐ学校。
学校の門の前に大きな黒い高級車が何台か停まっている。車には疎い俺だがベンツぐらいは知っている。
高いってことだけだけど・・・。うちにはボンボンもいるのでまぁ停まっていてもおかしくはないと思う。
教師がかなり慌ただしく動いている。何かあったようだが俺達には関係ないから靴箱へ。そしてそのまま教室へ行く。
「1年I組吉永恵さん、吉永麗さん、1年C組田村弥生さん、至急第3会議室に来てください。繰り返します・・・」
俺の机の上に座って俺に話しかけているレイ。2人とも放送に気づかずそのままいると
「放送聞こえないほどイチャイチャしなくていいんじゃない?さっきからあなた達と私、呼ばれているんだけど。」
やっちゃんが俺達に声をかける。俺達は『へ?』みたいな顔をしていると
「お前ら会議室に来いってさっきから何度も呼んでるぞ。」
クラスメートの男子が言っている。本当のようだ。
行くべきところは第3会議室だとか。なんで朝から呼ばれるんだ?なにかやったっけ??まぁ覚えはいくつかある。だって最近絡まれるたびに捻り潰しているんだもん。怪我まではさせていないけどひねっている。
ノックをして会議室にはいる。
見慣れない男の人と女の人が2人ずつ。スーツをビシっと極めて座っている。
あんた達誰??
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