ダンジョンからの帰還
「アイテム欲しいの??何があるかしら?」
何があるか聞くと、底まで来たという証明くらいしかないんだとか。
武器とか防具とか今の俺たちに役立つアイテムとかはないんだって。
「ごめんね、つまらないところで。」
困った顔で俺達に言うが俺達が勝手に期待していただけだからね。
トワコは俺達にいろいろ聞いてすごく楽しそうだった。
「なぁ、デュラン、トワコさんに俺達の世界を見せてあげること出来ない?」
デュランに聞くとそれくらいはすぐできるそうだ。
デュランが映し出す俺達の世界の状況。それを見てすごく嬉しそうであり驚いてもいた。
空を飛んだり、海を渡ったり、鉄の塊が走っていたり。
すべてが初めてのものばかり。情報量が多すぎて目が点になっている。
トワコさんは目が小さい。というより全部小さい。ぱっと見ると小学生の子供だ。それくらい小さい。
でも非常に頭がいい。さすが2000年近く生きているだけのことはある。
それでも文明の進み具合には驚き以外無いようだ。
ただ、1800年前にここに来ていた人がいたなんて。
それを聞くと、神かくしという形で消えた人の中にはここに来た人もいるみたい。
まぁ大半は殺されているんだけどね。
あと、ダンジョンマスターの仕事について話してくれた。
ここまでのダンジョンはトワコさんが作ったらしい。
ただ、途中からただの空間になっていたのは頑張って作っても誰も来てくれなかったからだそうだ。
だだっ広い空間だけになってしまったからそこに魔物がわき、難易度を飛躍的に挙げていたとは思いもしなかったとか。かなり反省していた。当初は500階にするつもりだったがさっきも言ったように誰も来ないから作っても仕方ないと思ったらしい。だから中途半端なんだ。
俺達は帰る時間が来た。長居しても仕方ないからね。
トワコさんは俺達にここにいつでも来れるように鍵をくれた。この鍵をダンジョンの入り口すぐの鍵穴に入れるとここに繋がるらしい。修行なんかに使えばいいってさ。
お別れを言って俺達はダンジョン入り口に繋がる扉に鍵を差し込む。そうして開いた扉を通るとそこはダンジョンの入り口だった。
「おぉ!!」
4人が声を上げる。そして伸びをする。あぁいい空気だな!!と感じるのはなぜだろう?
結構長い時間ダンジョンに入っていたな。
門番に挨拶をする。すごい驚いていた。2ヶ月以上出てこなかったので死んだと思っていたようだ。
そして俺達は街に戻る。いっぱい拾った魔石やアイテムを売却しないとね。使えるものはそのまま装備して使わないものは売ってしまう。それが冒険者なのだ!
さて、どうなるのかな??いくらになるのかな??
そういやこれ、何に使うの??
『ソーリシャスミール王国国有ダンジョンを征し者』
どう見ても缶バッチだよコレ。
いつの間に作ったんだ?
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