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願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
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みんな細かいことは気にしない。

人でないことも気にしないんだから指名手配くらい何のそのだろ??

俺って男前だろ??

とチキンが粋がってみました。

指差す先にある指名手配の凶悪そうな面の者共がならぶ。

一番上の他の指名手配の物とは違う人相書きのない手配書。


そこに


『魔王軍軍事総長 通称ゼロ

 DEAD or ALIVE

 200000000G    』


手配書なのに顔が分からない。意味ないのでは??

などとのんきに思っていたのは一瞬で


「2億!!!?」


あ、でもGって何??と頭を傾げていると

魔人が笑いながら


「もしかしてGも知らんのか?特別我が教えてやろう!!

Gとは金貨のこと。あとSとBがある。Sは銀貨、Bは銅貨だ。

銅貨未満はMと呼ばれている。10Mと1Bが同じ。10Bと1Sが同じ。

100Sと1Gが同じ。まぁ、もう一つ上にPと言う白金貨と呼ばれるものもあるが

一般的にはみることがない。国同士とかとても大きな商業取引くらいか?

確か1000Gで1Pだ。

ちなみに最近はMも見なくなった。細かすぎていらんのだろう。

1Bあればパンが買えるし、1Sあれば飯無し雑魚寝の宿に泊まれる。

10Sも出せばいい宿に泊まれる。そんな感じだ。

2億Gか・・・。一生遊んで暮らせる金だな。ワハハ。」


彼女を換金しろってことか??

するか!!俺の伴侶だぞ!!一生のパートナーだぞ!!

それはもうプライスレス!!

人でないことを除けばパーフェクトなんだぞ!!

除く部分が大きいように感じるかもしれないが、これだけの美女・・・、それだけでこのスキルの価値がある。


「ゼロと呼べないなら人の生活に紛れるんだから名前を考えないと。

れいなんてどうですか?ゼロを私の国では零と書く。

そこからもう一つひねって麗しいのれいなんてのも素晴らしい。」


そんなことを言っていると。


「なぜ私が人の世界で生きねばならん?息苦しいだろ?だから私の国に帰るのだ!」


大きな胸の下で腕を組んでそう言った。


俺は魔人の小声で


「どういうこと??彼女理解していないよ。俺の伴侶になるんじゃないの?」


「我に言われても困るのだ。伴侶になるようにしてはいる。

だがそれまではおぬしの頑張りであろう?出会いは作ってやったのだ。自分で何とかしろ!」


あたふたしているのか、あせっているのか黒目がないのに目が泳いでいるのが分かる。

これ、願い叶ってないよな。


「あの、ゼロさん、なぜここにいるのか分かっていますか??」


そう聞くと


「いや、まったくわからない。確か訓練の後、風呂に入って飯を食べたまでは覚えているんだけどね。気がついたらここにいた。」


腕を組んだ状態から片手を顎に持っていき人差し指で唇を触りながら状況を分析しているようだ。すごい様になる。う、美しすぎるだろ。


仕方なく、説明することにした。


「えぇっとですね、ここにいる人は願いを叶えることができる魔人で私は伴侶が欲しいと

願ったんです。幸せのためには素晴らしい伴侶が不可欠だと思っていたので。で、選ばれて出てきたのがゼロさんなんです。」


そういって魔人に目をやると


「我がこやつの願いを聞き入れ、おぬしをこやつの伴侶にした。文句はあるまい!こやつの妻として添い遂げよ!!」


不遜な態度で胸を張りそう告げる魔人。


「言っていることは分かったがそれは男としてどうなのよ?情けなくはないのか?真に心から愛する者を自分の努力で手に入れて愛を育み添い遂げてこそ男ではないのか?」


正論過ぎて何も言えないし動くこともできない。

だが、ここで退いては情けないだけの男になってしまう。


「その通りだと思います。ですが私の心からの願い、それを叶えてもらって今あなたが目の前にいるのです。あなたが呼び出されたとき正直、人じゃないと思って困惑しました。でもあなたの目覚めた姿を見て一目惚れしたんです!伴侶になってください!!一緒に過ごしましょう!!」


俺すごい!!ぶっつけ本番でこれだけ言えたのだ!!心の中で今の俺を褒めておこう。


ゼロは腕を組んで困っている。


「う~~~ん。そこまで言われると嫌な気もしないんだけど、あなた大丈夫なの??

私、魔族よ。一応世界の常識からすると永遠に交わることのない、手を取り合うことのない敵よ。一緒にいてほしいというけどそんなことしたら命狙われるわよ。あっという間に殺されるわよ。どう見ても弱そうだし・・・。」


ちょっと口元が笑っている。もしかしてこのままいけるのか?


「頑張ります!!そして強くなります!あなたを守れるくらいになります。ですから一緒にいてください!!おねがいします!!」


そういって右手を出すとゼロの目が右手を凝視する。


「あなた・・・、それ・・・主従の腕輪・・・。光ってる??相手は私?え???」


俺の右手首にくっついているいつ着けたか分からない腕輪。それが光りを放ち、ゼロの左手と光線がつながる。


「そりゃぁ、簡単に認めるとは思っていないから主従の契約の準備くらいするであろう?」


何かすごい誇らしげに胸をはって発言する魔人がそこにいた。



主従の契約を本人の意志を無視して結ぶっていうのはひどいよね。

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