表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
願いで手に入れた伴侶が最強  作者: うぉすれや
74/520

鍛冶屋で

防具屋でも武器屋でもなく鍛冶屋・・・。

自分で作って売ってるってことかな?

爺さんは俺達を工房ではなく住んでいる家の方に案内してくれた。


「あら、おかえりなさい。」


声が凄い若いんだけど。そう感じていると出てきた人も若かった。

奥さんじゃなくてお孫さん??

頭をかしげていると爺さんが紹介してくれた。


「ワシの家内だ。名前はメルダだ。」


何歳差なの??孫でしょ??違うの??家内は嘘でしょ?


「ヤッホ〜メルダ!!」


「何じゃ知り合いか?」


レイが変に馴れ馴れしい。ちょっと失礼だぞそれ。

馴れ馴れしい挨拶を聞いてやっちゃんもびっくりしている。

爺さんもびっくりしているようだ。

一番びっくりしているのは当のメルダだ。

足をがくがく震わせている。レイのこと知っているのか??


「まさか・・・ゼロ様ですか?なんでここに?もしかして粛清しに来たんですか?粛清に自ら出向いてきたんですか??」


震えてはいるが構えて、レイから目を離さない。

レイはメルダにとって恐怖でしかないようだ。


「粛清??レイはそんな物騒なことして回っているのか?」


「貴様!!ゼロ様に失礼だぞ!?それにレイってなんだ?この方は魔王軍軍事総長で最強の戦士なんだぞ。貴様のような弱小生物が口を聞いていい存在じゃないんだぞ?さっさとひれ伏せ!」


俺にキレられてもね・・・。


「昔はね、軍を勝手に抜けたら粛清とか言われていたのよ。まぁされた奴いないけどね。だって、魔王様が緩いでしょ?抜けるからにはそれなりの理由があるんだろ〜?とか言ってね。」


レイリーのセリフのものまねはちょっと似てて笑える。


「レイリーならいいそうだな。」


俺が笑っていると


「貴様!!魔王様を呼び捨てにしたな!貴様はもう生きていけないぞ?ゼロ様もここに居られるのになんて馬鹿なことを!」


震えながら俺を睨んでいる。

そんなに警戒しなくても何もしないのにね。


「まぁ昔のことだしね。抜けてかれこれ経つでしょ?追っては全くなかったでしょ?アレはただの脅しだからね。」


ウィンクしながらメルダに言う。


「キャラが全く違いますよ!!そんな軽い感じじゃなかったはずです。冷酷冷徹すべてをねじ伏せるそんな感じだったと記憶しています・・・。」


メルダのセリフが始まると俺の耳に指を突っ込んでくる。もう聞こえてるって。

やっちゃんが腹を押さえている。笑いをこらえるのに精一杯のようだ。

その姿を見てメルダの肩の力が抜けた。


「なんだ、偽物ですか・・・。びっくりした。」


そこに落としこんでしまうんだ。そんなにキャラが違うの?昔どんな感じだったんだろ?


「昔のレイのこと話してよ。メルダさん」


「偽物の昔は知りませんがゼロという方の話しなら出来ますよ。」


「それ言ったら死ぬよ〜」


変なオーラ放ちながらボソッという。ちょっと待て!!人化解いてまで言わなくていいんじゃない?そのセリフ。メルダがその姿を見てへたり込む。『本物だ』を連呼している。


「お主やっぱり魔族か??おかしいと思ったんじゃ!化け物じみた雰囲気を醸しだしておるから。まさかメルダの上司だったとはな!!だがメルダを許してやって欲しいんじゃ。悪いのはワシじゃからの〜。」


「許すも何も絶対手出しさせないから。」


俺がレイに釘を指す。レイはすぐに人化してにこやかに笑う。


「メルダ、私ね、今ならあなたの気持ちわかるよ。あなた、人に心奪われたんでしょ?軍を抜けてでも追手が来ても一緒にいたいと思ったんでしょ?ふふふ、私も抜けたんだ〜。」


そう言いながら俺に抱きつくレイ。やっちゃんが引き剥がしにかかるが、無理とわかると俺に抱きついてきた。揉みくちゃであるがすごく幸せだ。


「ゼロ様が?人に??恋?ハェ?」


口を開けて放心状態のメルダ。もうあまりのこと過ぎて理解できないらしい。

レイはへたり込んでいるメルダの前に立ち座り込んだ。

メルダをぎゅっと抱きしめて言う。


「あなたは間違っていないわ。だから安心して。長い間怖い思いをさせてごめんね。」


メルダがすごい涙を流して泣き始めた。


「はい、怖かったです怖かったです・・・。」


レイにぎゅっと引っ付いていつまでも泣いていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ