さぁ、2つ目の願いだ!!
幸せは人それぞれです。
俺にとってそれは最重要課題なんです。
チキンで結構!!コケッコッコ~~~!!
2つ目の願いはもう決まっている。
中学生のときにスポーツのできる
俗に言う選ばれし者『リア充』な面々の彼女といちゃつく姿。
それを影で見ている非モテタイプの俺。
いいな~。憧れだな~。あいつとああなったらな~。
顔が悪いわけではない。
性格が悪い分けでもない。
頭が悪い分けでもない。
ただ、勇気と根性がないだけなんだ。
そんな俺にも好きな女の子くらいはいた。
好きというより尊敬ができる、容姿もよく、努力家な女の子。
そしてそれが近所の幼なじみ。
幼なじみ・・・それは簡単に手に入りそうな身近な女の子。
だが、そんなのはエロい漫画の話の中であってそんなにうまくいくわけもない。
彼女から見れば俺はただの近所の頼りない男の子。
異性ではなく、ただの友達。
告白すればもしかしたらうまくいったかもしれない。
だが、そんなことをして今の関係が崩れれば・・・。
そんな思いから結局告白もせず気持ちを表に出すこともせず
気がつけば他の男のモノになっていました。
そんなよくある辛い恋愛経験を持っている。
まぁ過去のことといっても最近のことなんだけどそんなのはもうどうでもいい。
ごめん、嘘です。どうでもよくは断じてない!!
だがもう俺にはその子を彼女にするという勇気は一切沸かないであろうから
この願いで何とかするのだ!!
情けない??
わかっているさ!
そんな男なんだよ俺は。
好きな子が他の男のモノになり、ショックで単位を落とす。
でももういいのだ!!
卑怯と言われようとも、情けないと罵られようと他力で彼女を手に入れる!!
それが俺の・・・
何か情けなくて涙出てきた。
というわけで長々身の上話をしたけど
俺の願いは
世界最高の彼女を手にし、伴侶にして一生を添い遂げる!!
重たいといわれようと関係ナッシング!!結婚前提以外俺はいらない!!
そんな堅苦しい男なのだ!!だから彼女いない歴イコール年齢なんだ!!
さぁ言ってやる!!
「2つ目の願いだ!!
この世界でもっとも美しく、可憐で、やさしく、
慎ましく、強く俺を支えてくれる最高の女性を俺のモノにしたい!!
美しいも可憐もやさしいも慎ましいも象徴的過ぎるだろ?
だから俺のすべての理想を頭の中で描いてやった!
それを読み取って、それに一番近い女性を伴侶にしてくれ!!」
魔人は笑いを堪えながらこう答える。
「その願い叶えてやろう!!」
その声とともに足元にわけの分からない模様、
もしかして魔法陣??が現れてまばゆく光り出す。
そして光りが消えていくとそこには一人の女性が倒れていた。
その女性は髪は真っ赤で長く、顔立ちは目をつぶっているが非常に美しいであろう予想がつく。
スタイルも出るとこ出て締まるところは締まっている。
その辺(地球)のモデルなんて目じゃないほどのパーフェクトな見た目。
・・・
で・も・ね、
この人?人じゃないよね。
肌の色はダークグレー、頭に2本角があるよ。
寝転がっているからあまり気にならないけど背も結構高そうだよね。
肌の露出の激しい服を着ているので目のやり場に困るがこの人?どう見ても人じゃないよね。
俺の中では頭の中で想像した幼なじみのあの子が出てくる予定だったんだけど。
「あぁぁぁ、種族指定し忘れたからか!?って、そんなの考えんでも人間だろ??ま、この際・・・いいかな?」
なんて思っていると
寝転がっていた女性が動き始めた。
「ん?なに??ここどこ?えっ??あなた誰??」
女性は頭をさすりながら立ち上がり俺の目の前に立った。
俺より10センチほど背が高い。が・・・非常に美しい。
目を見ると人で言う白目の部分が黒く、瞳孔は金色で縦に裂けている。
その辺を除けばまさに見た目最高、タイプど真ん中の・・・魔物っぽい??
「俺はヨシナガメグミ。恵と呼んでください。貴方の名前は?」
「私か?私の名は非常に長く教えるのも面倒くさい。だから皆にはこう呼ばれている。
ゼロと。もしそれでも聞きたいならもっと仲良くなって、甘い物でも食べながらだな。」
彼女は笑いながらそういった。
仲良くなってか・・・。心にじんわりくるな。
「それではゼロさん。これからも・・・」
と言いかけると、
手を出して突き出して話すのを止められる。
「ゼロと呼ぶのはあまり良くないな。どうやらここは人の住む街のようだ。
しかもギルドか?おや?止まっている?何で??
まぁいいや。それよりここで私をゼロというのはあまり良くない。
なんせ、ほら??指名手配されているから。」
とカウンター奥の指名手配リストを指さした。
指名手配リスト。
そこには驚愕の記述が・・・。