感染拡大止まっていないのか?
マンドラゴラを手に入れてルツにお仕置きもして森を出る俺たち。
サッサと街に帰ってギルドに報告だ!
マンドラゴラを担いで現れた俺を見て
「遠くから見ると誘拐犯みたいですね。ちょっとびっくりしました。」
頭を掻きながら言う。
結構失礼なやつだな。どう見てもこんな好青年が女の人を裸にひんむいでロープで縛って誘拐するか!!
そう思いながら馬車の中にマンドラゴラを放り込む。
そういや、これも挿せばまた生えてくるんか?
などと変なことを思いながら馬車に揺られて街へと帰る。
15分ほどで街に着き、ギルドに入る。
そういや、俺、依頼受けていなかったんだけど・・・。
その事をレイとやっちゃんに言うと
「私が受けたわよ。あなたじゃランク低くて受けれないでしょ?」
そりゃそうだね。俺だと死ぬのがわかりきっているから受けさせてくれないはず。
ギルド受付で話をする。そうするとカウンターの女性が
「あなた、冒険者として登録はしていますがランクがありませんよ。それなのに上級者がいるとはいえこんな危険な依頼について行ったんですか?それはあまり推奨しませんよ。それについていくならパーティー編成をしてください。」
俺にはよく意味がわからない。受付嬢はやっちゃんによくわからない紙を渡す。
よくわからないが何やら書き込むやっちゃん。
そしてカウンターの女性に渡す。
「パーティーの一員として登録しました。次からは依頼をクリアすればあなたの点数にもなります。しかし今回は登録されていませんでしたので点数が加算されません。ご了承ください。」
よくわからないけど、点数でランクが上がるんだね。
「やっちゃん、ランクはどこ?」
「S」
とだけ答える。
え?エス??すごいな!!さすが勇者。
そんなことを感じながらマンドラゴラを受付カウンターの横にある依頼品受け渡し所預ける。
これでこのマンドラゴラは定食屋の奥さんのもとに薬となって届くはずだ。
良かったよかった。
そして、ギルドを出る。
「で、恵くんはどう??レベルどうなってる??」
あ、そうだね!それ確認していなかった。戦わずしてもらう経験値。それでいいのか?
そう感じはするがやっちゃんもレイも気にしていない様子。俺だけの役得ってやつか?
ノートを開く
レベルが・・・28になってる。
「おめでとう!!これで転職できるよ!!魔物連れずにテイマーなんてやってるからどうなるかと思ってたけど、これで何にでもなれるはずよ!!」
やっちゃんが俺の手を握ってぴょんぴょん跳ねる。
こんなに喜んでくれると嬉しいな。
レイも後ろから飛びついてくる。締めないでね。
そういや、魔石ってどうするの??アイテム袋の中にゴロゴロ入っているんだけど。
重くならないからどれくらいかわからないけど相当数入っているはず。
レイの触手がいっぱい持ってきてくれたから。
「どこかで換金できるはずよ。多分だけど」
自信なさそうにレイが言う。レイには人の世界がどうするかわからないもんね。
「換金したいの?それならギルドよ。」
さっき出てきて歩き始めたのにギルドに戻るの面倒だな。
アイテム袋まだまだ空きあるから当分先でいいか?
ギルドに戻るのは面倒でもギルドの建物の前にある職安には用事が出来た。
行って転職してみるか?そのままでいいか??
どうしようかな?
そう思いながらも行動できいない優柔不断な俺。
そうだ!!ご飯を食べよう!!朝飯しか食っていない俺達はお腹が減っている。
そう言うと
「そうだよな!バトってばかりで飯の匂いがしないから昼寝しすぎたぞ。カツ食いに行こう」
いつの間にか後ろにいるミドラ。お前朝飯もそれだっただろ?
そう思いながらも皆いつもの定食屋に向かうのであった。
奥さんまだ治っていないだろうけど、行って大丈夫か?
『臨時休業』『私事ですが本日お休み。また来てね!』
軽い。多分ギルドから連絡が来て飛んでいったんだろう。
仕方ないよね。
「仕方ないから、本家本元行きますか?」
ミドラが言う。
「いや、違うもの食べたい。ラーメンがいい!!」
レイが提案してくる。
レイはまだラーメン食べたことがなかったね。そうしよう。
「ラーメン屋さんはどこ?」
地図を出して声に出す。するといくつかの点が現れる。でも3件しかない。
思ったより少ない。
「少ないよね。」
ミドラが言うにはどうやらラーメンは最近出来た食べ物らしい。
地球とつながったからか?
一番近いところにいく。
『ラーメン海老王』
まぁ入ってみるか。
「へい!!らっしゃい!!」
大声で出迎えてくれるラーメン屋のゴッツいサングラスのおっさん。
「うゎ!!レイ様!」
さらにでかい声でびっくりさせてくれる。
よく見るとこのおっさんの服に3478番と書かれている。クラブ会員だ・・・。
「お勧めラーメン4つおねがいします。」
レイが困りながらも注文すると
「へい!!エビラー4つ!!」
大きな声を上げて店員が作り始める。活気にあふれる厨房。何故か赤面しながら調理している。
店員が後ろを向いた瞬間にレイが飲もうとしていた水を吹く
「ぐふっ」
口を手で抑えて大惨事には至らなかったが俺もレイの目線の先を見てびっくり。
『レイ様命』
と店員全員の背中に書かれているのだ。そりゃびっくりするわね。
出てきたラーメン、多分美味しいんだろうけどレイへ熱視線が集中して味がわからない。
滅茶苦茶見られているのだ。
レイも目がキョロキョロしながら食べている。目をどこにやっても店員が見ているのだ。
かわいそう・・・。
「「「「ごちそうさま!」」」」
「レイ様、申し訳ございませんがサインをいただけないでしょうか?」
といってサインペンを出す。レイはへ?どこに??という顔をすると
「ここです!!」
声のする方を見るとデッカイグラサンのおっさんが外にかけてあった看板を抱えて持ってきた。
やっちゃんが笑いをこらえるので必死そう。ミドラは爆笑中。
レイは真っ赤になっている。
「じゃ、こ、ここに・・・。」
と海老王の王の字の横に書く。遠目で見ると『玉』の字に見える。
やっちゃんが笑いをこらえきれずに笑い出した。
レイが真っ赤になって涙目になっている。
「レイ様にお代はいただけません!!」
店員全員に拍手でお店の外まで見送られた。
「もうやだ。」
涙を流しながら歩くレイがいた。
突然、
「恵さん」
誰かに声をかけられる。
ん?だれ??
おもしろい、その後が気になる、などありましたら評価、ブックマークしてください。お願いします。
私のモチベーションにつながってきますからコメントもあればうれしいです。
誤字、脱字報告も非常にありがたいです。