マンドラゴラゲットだぜ!
ついにマンドラゴラを手に入れた俺たち。
ルツという森のおもちゃも手に入れたしもうすぐ一件落着!
定食屋さんの奥さんが元気になるのが待ち遠しい。
マンドラゴラをルツに言われた通りに採取。
手足がぷらぷらして気持ち悪いので手足も縛る。
ロープで縛られる裸の女性・・・。それにしても・・・艶かしい。
ホント、見た目まんま女性の裸である。触っても柔らかいし・・・。
俺の様子を見て
「そんなもんに見とれなくてもいいんじゃない?所詮植物の一部よ。もっと見とれるべき人物がいるでしょ?も〜〜〜!!それ見て欲情されたら私達なんなの〜?」
俺の背中をぽかぽか叩いてくるレイ。
ヒットポイント減っていますやめてください。
さて、処理も出来たし持って帰って奥さんに早く元気になってもらおう。
俺がマンドラゴラを担いで帰ろうとする。
「ま、待ってくれ!!このまま放って置かれると死んでしまう。森の奥では今の状態で食える獲物がいない。餌に殺されては本末転倒ではないか?だから、森の入り口近くに挿してほしい。頼む。」
俺たちに手をついて懇願するルツ。
「なんでそこまで私達がしないといけないの?しかも頼み方がなっていない。頼むではなくて頼みますだろ!?話し方も気に食わないしね!!」
土下座状態のルツに蹴りを入れるやっちゃん。えげつないな。
「たのみます。何でも言うこと聞きますからおねがいします。」
ルツはこれでもかと言うくらい地面にひれ伏す。
レイが俺の耳元で囁く。そして指をさして俺に指示した通りやれという。
仕方ないな。まぁそのまま願いを聞いて森の端に連れて行って人でも食われたら問題になる。
「お前さ、弱いものにすごい偏見持ってるじゃない?だからここでちょっと頭冷やせば?自分が弱かった頃忘れて調子乗ったタイプでしょ?」
俺はレイに言われた通り、放置しようとしている感を醸し出す。
「はいそうだったと思います。でも、上には上がいると思い知りました。だから改心します。だからお願いです森の端に連れて行ってください。」
手を合わせて俺に言う。
「じゃぁさ、人襲ったり危害加えたり絶対にしない?約束できる??」
俺がルツににこやかな顔で聞くと、
「はい!!絶対に食べません。危害も加えません!!力を取り戻したらここのマンドラゴラ全てに徹底させます。」
目をキラキラさせている。まだ助けるなんて言ってないんだけどね。
「じゃぁ、約束破るなよ。破ったら許さんからな。」
ルツを見ると、口元が邪悪に歪んでる。こいつ絶対約束破るわ。
そう思いながらも森の端まで連れて行く。
道中ありとあらゆる魔物が襲ってきたが全部、やっちゃんとレイが片付けていった。
それを見てルツは少しブルブル震えている。
多分、こいつを狙って襲ってくるのだろう。恨まれてたんだろうね。
「あの、あなたは戦わないんですか??他のお二人はいきいきと始末して回っていますが・・・。」
俺をビクビクした目で見て聞いてくる。
「おれ、戦闘狂じゃないし、そんなに強くないから。気づいてるだろ?」
答えてやるとルツは俺をジロジロ見て
「あの2人はなぜあなたについて着ているんですか??強くないのについていってもメリットないんじゃないんですか?」
おまえの存在意味がないとそれとなく言われたみたいで悲しくなるが
「強さに興味なんぞ1000年前に失せてるからね。」
笑いながらレイが答える。
「レイって千歳以上なんだ。」
ポソッと俺が言うと、『いや〜〜!!』と真っ赤な顔をして走っていった。
あまり遠くにいかないでね。俺こんなところで死にたくないから。死なないけど。
ルツはちょっとびっくりしている。君は言われてたよ「数百年程度生きた雑草風情」ってね。
「レイ、街に帰ったらご飯食べようね。」
ちょっと間の抜けた話をすると
「うん、食べる食べる!!」
何処からともなく上機嫌で戻ってきた。最近思うんだけど、この子もちょろいよね。
そしてもうすぐ森を出るというところまで来た。
ルツとお別れだ。だがそのまま野放しは出来ない。こいつは必ず約束を反故にする。
「じゃぁ、ここでいいだろ!それではデュラン!!こいつが人を襲ったり危害を加えたりした場合やしようと思った場合は、今日レイが与えた苦痛の5億倍の痛みを殺さず意識も失わず壊れることもないまま未来永劫与え続けるようにしてくれ。それと今から俺の奴隷として何でも言うことを聞くようにしろ。その他小さい設定は任せる。」
「え??」みたいな顔で俺を見るルツ。
「その願い叶えてやろう。」
頼もしいいつもの行だな。いい響だ。うん、いい声!!
ルツの腕に主従契約でできる紋章が現れる。
「ななななに?今の話はなんだ??今日の痛みの5倍?」
「今日、レイが与えた痛みの5億倍だ。5・お・く・ば・い。」
俺の言っていることやっと理解できたのその場に崩れ落ちてへたり込むルツ。
お前は絶対性根が腐っている。だから普通には開放しない。
「あ、ちなみに襲われても反撃できないから人見たら逃げたほうがいいよ。」
俺は笑顔でルツの肩をポンと叩く。これくらいしとかないとね、溶かされたし。
っていうか俺こいつに殺されてんじゃん!!もっとひどくても良かったんじゃない?
俺がルツの相手をしているうちにやっちゃんが穴を掘ってくれた。
そこにルツを蹴り落として無言で土をかぶせる。
見ようによっては生き埋めだな。
「ちょっと深すぎです。こんな植えら方したら腐ります。」
泣きながら俺たちに言うルツ。それを見て3人で笑ってしまった。
知ってるって!ほんと面白い。
そうして俺達はジルの待つ馬車までマンドラゴラを抱えて歩いて行くのであった。
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