不老不死・・・
魔人さんは強面なのにすごい親切です。
ただ、読み飛ばしても全く問題ないです。
魔人は『不老不死』と言う願いを叶えてもらった者の末路を教えてくれた。
「不老不死になれば敵がいなくなると思っている愚か者は結構いる。
不老不死と無敵を勘違いしているのだが、不老不死は強くない。
すぐ元に戻るとはいえ傷つけば動けなくなるし、
力がなければ封殺される様な状況を打破できない。
閉じ込められたらそのまま永久にそこにいつづけなければならない。
それはもう未来永劫、この世界がなくなろうと一人っきりだ。
体は元に戻るが、精神は?少し考えればもう最悪であろうことはすぐ分かる。
それに人にとって愛する者が死ぬというのも相当辛いということだ。
自分は死なないが伴侶は?子供は?親友は?仲間は?
それらの死に何度と直面し続ける。それは不幸以外ないのでは?
そしてもう一つ、人の目が気になり始める。
何であの人はずっと若いままなのか??
そう思われるから住む場所を転々としつづけねばならない。」
「賢明な貴様にはこれだけ言えば分かるだろ。不老不死だけは願わない方がいい。」
なんか、重たい話を聞いてしまった。
死ねないというのは苦痛以外ないようだ。
気を取り直して次の質問をしよう。
「では、4つ目の質問。叶えることができないことは?」
そう聞くと魔人が眉をひそめて、不機嫌そうに答えた。
「叶えられない願いだと?貴様!!我を愚弄するのか?
我に叶えられぬ願いなどない!!すべての法則を曲げ、
すべての神を欺き、すべての魔王の目を掻い潜り、
どのような不可能も可能にして見せる!!
貴様の願い、どのような物でも叶えてやろう!!
さぁ、質問には飽きてきた。これ以上の時間をとることもなかろう!!
さぁ、あと2つだ!!願いを言え!!」
言質はとれた。では願いを聞いてもらおうか!
願いを叶えることは魔人にもメリットがあると言っていた。
ならばきっとこの魔人も喜んでくれるだろう。
と言っても俺には今まで手に入れたことがない
重要な物がある。これ無くして幸せはない!!
だから絶対この願いは叶えてもらわねばならない。
俺の人生最大級の願い。
これが叶えば3つ目の願いなんか無くたっていい!
それほど大事な願い。
俺の最大の願い!!それはあれです!!あれを手にしてカウントをリセットすることです!!